山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

百名山の記録 男体山

2014年10月25日 | 日本百名山

 2007年11月9日(金)


 今日は移動日。352号線沿いの紅葉を楽しみながら日光へと向かう。途中から県道350号線、栗山舘岩線に入る。地図に「悪路が続く」とあるように、運転に気を使う。この道も、冬季は閉鎖されるようだ。途中、「田代山」への案内板が出てくる。あまり聞かない山名(当時の自分は)だが、この町ではかなり力を入れているのが見てとれる。後で分かったことなのだが、この山は、「花の100名山」の一つ。間もなく栃木県へと抜け日光市に入る。
                                  

                                         田代山登山口

       

                      福島県から栃木県へ

  

 午前中は素晴らしい天気。途中の道路脇の草原で、車のなかを掃除。全てを引っ張り出して虫干しだ。
 霜降高原を経て、日光東照宮を参拝する。近くに市営の温泉があると聞き行ってみる。「やしおの湯」と言う温泉だ。「やしお」とは、ヤシオツツジのことだ。中国地方ではあまり見かけないようだが・・・。名物のマイタケ蕎麦を食べる。ここの駐車場で泊まろうかとも思ったが、まだ日も高いし、とりあえず明日予定している男体山登山口まで行くことにする。
 しかし、間もなく天気も下り坂となり、山々には雲が掛かる。いろは坂というくねくね道から男体山が見えるはずなのだが、頭はすっぽりと雲に隠れ全景は見せてくれない。いろは坂を越し、男体山登山口のある二荒神社に着く。この神社には、登山者用の駐車場があって嬉しい。天気は下り坂。時折小雨がぱらつく。駐車所は、二荒神社のすぐ前横にあり、目の前は車道を隔てて中禅寺湖だ。
 

11月10日(土)

 しばらく晴天が続いたせいか、今日は朝から湿っぽい。周り一帯はガスに包まれ、視界はいたって良くない。簡単な食事を済ませ、雨具を着込んで出発したのは7時35分。
 神社の入り口で、登拝料金500円を納める。お守りと簡単な地図をもらい、丁寧な説明を受ける。「登山口の門は閉まっているから、横丁から入ってください」とのこと。
 男体山登山シーズンは既に終わり、正式には、登山は禁止らしい。山自体が神域だからなのだろう。門の横から回り込み、登山道に立つ。うっそうのとした木立、年降った巨木の間に多くの信者や登山者に踏み固められてきた道が延びる。
 霧に濡れながら歩く。天気は悪いが、体は今日も快調だ。黙々と歩いていると、突如車道に出た。戸惑っていると、下から車が上がってきた。一目で工事用と分かったが、登山道と車道の交差するような山は、あまり気分のいいものではない。
 しばらく車道を歩き、4合目からまた登山道に入る。霧は小雨に変わり、見る見る雪に変わっていった。今年初めて見る雪だ。昨年は、10月7日頃だったか、スゴ乗越しから薬師に向かう途中で初雪に出会ったのを思い出した。あの日は、全国的な荒天で、多くの遭難者を出している。小雪の降りしきる中、頂上を目指す。ゴロゴロした急な岩場が続き息も上がる。5合目の小屋で小休止して、8合目まで一気に登った。8合目の避難小屋で小休止する。時計は10時を指していた。小雪が舞い、下界は全く見えない。
 ゴロタ石の登りが終わると、赤茶けたザレ場となる。
 10時45分登頂 男体山2486m  吹雪の中に二荒山の大神がポッンと立っておられた。この神様は、オオクニヌシノ命なのだが、何で出雲の神様がこんな所におられるのかよく分からない。頂上は休憩所の向こうにあり、神刀がぐさりと差し込まれていた。赤さびた大刀は、何時のころからのものだろう。

                         頂上にて

    

            勇ましい姿の大国主命は、出雲では見かけないが・・・

    

                           大  剣

    

 霧島山頂上にある、「天の逆矛」は有名だが、これは人がもてる程度の大きさで、銅製。この地のそれは、とてつもなく大きく、鉄製だ。
 絶景と言われる頂上からの風景を見ることなく、小雪降る中を下山。八合目の小屋あたりで、登山者に会う。地元の方らしく、しばらくお話を伺う。ほぼ毎日登拝しているとのことだ。シーズンを過ぎると、普通は、神社からは入れてもらえない。しかし、横道があり、自分はそこから入ったとのこと。頂上での雪の話をしたら、不思議そうな顔をしておられたが、どうも気温は上昇中らしい。そう言えば、先ほど積もりつつあった雪も姿を消している。ツルリと滑りそうな岩肌に不吉な予感。怪我のないようにと、慎重に下る。 多くの参拝者で賑わう境内を抜け、13時15分、無事、神社駐車場に帰り着く。
  着替えをすませ、一路、日光白根山へ向かう。

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