山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

吾妻山 12,1,30

2012年01月30日 | Weblog

 今年初めての雪山。体慣らしを兼ねて吾妻山へ。しかし、交通止めが・・・。引き返そうかと思ったが、よく見ると迂回路がありました。

           通行止めと迂回路                            土砂崩れでもあったようです。

                                                          

  下の駐車場(トイレのある)には車はおけそうもないので奥に進むと、養魚場入り口の駐車場は雪もかいてありました。スキーにシールを貼りスタート。今日は、ファットスキーです。この板にシールを貼って使うのははじめて。もともと、八甲田のパウダー用に買ったもの。

                            水音が聞こえました。静寂そのものです。  

 中原中也の詩「冬の長門峡」をふと思い出した。 「長門峡に、水は流れてありにけり。 寒い、寒い日なりき・・・」というフレーズの詩。人気のない冬の山の中、水音だけが聞こえてきたからだろうか。

   

 

                  峠着。 ここまでが結構きつかった。結局、小屋まで約二時間程掛かりました。

  

                               小屋でしばらく休み、頂上へ。

   

                        一時太陽が顔を出す。頂上にある雪庇が見えます。

 

  太陽が顔を出したのはほんの一時でした。頂上に着いた頃から雲行きも悪くなる。広島側へ滑るのはあきらめて大膳原へ滑り、一気に駐車場まで。ファットスキーの威力かどうか知らないが駐車場までスムーズに帰り着く。9時30分スタートで、駐車場着が2時でした。

 平日のせいか今日は他に人を見ませんでした。前日のトレースが残っていたが、大膳原では吹雪かれて小屋を探すのに苦労した。雪はやや重めなのでパウダーを滑るようなわけにはいかない。ただ、天気さえ良ければもっと楽しめたと思う。烏帽子山や比婆山方面にもトレースが残っていました。雪の中でも結構訪れる人が多いということか。

 山小屋の水源は涸れていた。もう少し暖かくならないと水は流れないようです。橋の下を掘ってみたがいつものような水量はなくて、利用できそうにい。しばらくは雪を溶かして水を得るしか無いようです。2月13日は、出雲のメンバーと小屋泊まりの予定だが水はどうしようか?

                                                   雪の吾妻山山頂

         遙かに烏帽子、比婆山、池の段そして比婆バレーのスキー場が・・・。間もなくガスに包まれる。 

 

   冬の長門峡     中原中也                             

 

 

長門峡に、水は流れてありにけり。

寒い寒い日なりき。

 

われは料亭にありぬ。

酒酌みてありぬ。

 

われのほか別に、

客とてもなかりけり。

 

水は、恰も魂あるものの如く、

流れ流れてありにけり。

 

やがても蜜柑の如き夕陽、

欄干にこぼれたり。

 

あゝ! ――そのやうな時もありき、

寒い寒い 日なりき。