知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

稚拙な戦略から学ぶ。

2010年02月26日 | 自分の未来を組み立てる。
これは、日本の政治家の戦略レベルを知るかなりいい素材です。

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20100225ATFS2403924022010.html

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100226ATFS2502D25022010.html

自民党の欠席戦術。
おそらく、当初のイメージは、
 証人喚問を開くよう要求
→欠席
→「審議を十分に行わず一方的に決めるな」という世論
→強行採決ができない
→証人喚問(あるいはそのほかの譲歩案)
→勝利(民主党の支持率のさらなる悪化)

このような計画だったのでしょう。
しかし、
 「一方的に決めるな」
という世論ではなく、
 「こんな大事な時に、自民党は何をやっとるんだ」
という世論が形成されてしまった。

そのため、早期に復帰する必要性が出てきた。
しかし、振り上げたこぶしを元に戻すにも理由が必要。

すんなり、審議に出てこれば、
 私が間違っていました
と認めることになる。

そのため、それはできない。
そこで、谷垣総裁の妥協案、「4つのうちの1つでも飲んでくれたら出ますよ」

民主党からすれば、世論が自民党に厳しいことは分かっているので、
 無視。

それによって、さらに、窮地に追い込まれる。
そこで、否決されることが分かっている議長の不信任決議案を提出。
当然否決(ここで、時間の無駄)。
→得たものは何もない。むしろ失ったものの方が大きい。

このように自民党にとっては、むしろマイナスとなりました。


これは、とても良い素材なので、自分に生かすべきだと思います。

なぜ戦略がうまくいかなかったのかというと、
 世論を読み間違えた
からです。

つまり、知的レベルが低かった。

可能性を考えた場合に、
 小沢問題に対する批判がまだ多い
 内閣支持率が下がっている
などのデータを重視して、
 世論が味方につく
と誤った仮説を設定した。

 予算案の審議という特殊性
 不況が深刻化しているというデータ
などを重視できなかった。


 どのデータをどの程度評価するか。
これは、とても難しいわけですが、戦略を立てる際にはとても大切だと思います。


例えば、お金を儲けるために弁護士になろうという、人生の戦略を建てた場合。

 資格の中では最高級である。
 希少性が高い。
 資格がないとできない独占業務がある。
 所得は、サラリーマンより高い。

 人がかなり増えている。
 弁護士の需要は増えていない。
 弁護士の所得は、ばらつきが大きい。
 競争社会になりつつあり、事務所に就職できない若手もいる。
 
データだけをみると、
 お金儲けの目的で、なったほうがよいというものと、ならないほうがよい
というものがあります。
そのため、これだけの情報で決めると失敗するおそれもある。

自分との相性ややりたいことなどから、
 お金儲けができそうな他の職種
との選択肢との比較検討が必要ということになる。

もちろん、目的がお金儲けではなく、人権救済というような目的であれば、
 必然的に弁護士になるための戦略を練る
ことになるはず。
 

目的との兼ね合いで、うまく戦略が立てられないと、
スキルアップを図っても、
 肝心の目的(報酬のアップ、平穏な暮らし)
が達成できない可能性があるということです。

目的と手段の峻別については、何度か書いていますが、
 資格はあくまでも手段にすぎない
わけで、
 目的を達成できるものを選ぶ
必要があるということです。

自民党は、自民党の支持率を上げ、民主党を追い込むという目的のために、
審議に欠席するという手段を採りました。
それにより、
 逆に自民党の支持率を下げるという結果
になりました。

このことからわかることは、
 目的達成のために、適切な戦略の立て方を学ぶ
必要があるということです。
これも、
 知的成長
です。
コメント
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