YS Journal アメリカからの雑感

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アメリカ、10月自動車販売数

2010-11-08 17:40:41 | アメリカ自動車業界
10月は、95万台、今年ここまでで952万台、年間1200万台は絶望的だ。

数字もパッとしないし、これと言った話題はないのだが日系絡みの販売を考えてみよう。

まず、トヨタが本当に元気がない。リコールの後遺症も残っていし、新モデルがない事も響いている。(新モデルの Highlander と Sienna の販売は増えている)中古車の残価値も少しづつ上がってきているらしいので、来年は少しは良い年になるかも。

連結で儲かっている Subaru と Suzuki は、アメリカ市場では対照的だ。

以前に Subaru の戦略を考えた事があるが、ホチボチ勘違いしそうな気配が出てきた。アメリカ現地生産も少ないので円高の影響も大きいはずで、値上げの理由が揃ってきた。

さて、 Suzuki は本格的に北米市場を放棄する気のようだ。これは非常に懸命だと思う。もし、何かの間違いで北米市場に小型車市場が出来たら、いつでも参入出来るので、無理する事はないだろう。鈴木修社長も80歳との事なので、アメリカ市場の再挑戦は、文字通り次世代であろう。

Accord vs Sonata 10月単月で販売数は、24,344 vs 17,505。まだまだホンダが圧倒的に強い。生産数は同じくらいなので、Sonata の在庫が積み上がっている可能性もある。(流通在庫を満たしている可能性も否定出来ないが)思ったより Accord が検討している。私の予想は外れるのか?

日系以外では、VW(フォルクスワーゲン)の調子が良い。デザインも嫌みがないしサイズもアメリカ向けに少し大きくなって、順調に伸びてきている。テネシー州に工場も建設中だし、今後に注目。

GM とクライスラーは、トラックが少し売れているので小康状態ではあるが、どうなる事やら。GM の IPO が予定されているが、倒産の時のアレンジメント、又、これからの特別減税措置(WSJ の記事)と政府の特別扱いがあるので、株価の妥当性についてこれから騒がしくなる事が予想出来る。

シェアシフトなど個別メーカーの動きは面白い事もあるのだが、全体にダイナミックさがないので、数字を眺めても今一心がときめかない10月の販売数であった。

追記(11-10-10):どうもスズキは、製造面でメキシコ進出を考えている噂を聞いた。VWとの提携もあるので然もありなんという感じである。それにしてもこの提携、一年経って考えてみると絶妙である。鈴木修社長、GMとの提携解消、VWとの提携と、素晴らしい冥土の土産だ。