暘州通信

日本の山車

◆00021 氷見祇園祭の山車

2009年10月03日 | 日本の山車
◆00021 氷見祇園祭の山車
富山県氷見市
日吉神社
□汎論
 氷見日吉神社の祭に曳かれる山車は高岡市の御車山と基本形は同じである。江戸時代高岡の御車山が高い人気を集めたことから、高岡では各地に中止するように申し入れをしたが、一向に聞き入れられなかった。高岡の町民は怒ったがなかでも與次兵衛なるものはその反対を唱える先鋒で、諍いにまで発展し、ついに役所に他所の類似御車山の曳行を止めさせる訴訟にまで発展した。
 この取調べは魚津の役所で行われたようで、役所まで山車を曳いて行って検分を受けた。この結果曳行停止(えいこうちょうじ)の沙汰を受けた山車が多数出て以後曳くことができなくなった。
 城端町の山車は高岡の御車山とは形態の違うものだが、役所の命令で小矢部川縁まで曳いて行き、ここで解体して舟に積み替えて魚津の湊まで運んだ、お調べの結果放免となったが城端の人たちはもううんざりしてしまい、山車を浜まではこんで積み上げて火をつけたという話が伝わる。高岡の町では與次兵衛の功績を讃え御車山祭を「與次兵衛祭」とよぶようになった。一方、高岡の仕打ちで山車を失った町組では憤懣やるかたなく、長い期間にわたって確執があとをひくことになったという。


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