暘州通信

日本の山車

◆03122 伊豆神社祭

2011年02月01日 | 日本の山車
◆03122 伊豆神社祭
□社名 伊豆神社
□所在地 福岡県遠賀郡遠賀町島津 
□祭神
イツモメノカミ 伊豆能売神(伊都能賣神)
□祭は七月中旬。
□山車
山車(山笠)一臺が出る。
□汎論
 伊豆神社の創祀は不明である。祭神のイツモメノカミ(伊豆能売神)は、『古事記』には記述があるが、『日本書紀』には見当たらない。イザナギノミコト(伊邪那岐命)が黄泉國(よみのくに)から戻ったとき、黄泉の穢れからマガツヒノカミ(禍津日神)が生まれたが、マガツヒノカミのもたらす禍を祓うために、カミナオビノカミ(神直毘神)、オオナオビノカミ(大直毘神)それにイズノメ(伊豆能売)が生まれたとある。イズノメ(伊豆能売)は神として扱われていない。
 『延喜式神名帳』には、出雲國出雲郡の「神魂伊豆之賣神社」が記載されるが、祭神にイツモメノカミ(伊豆能売神)の名はない。
 推論になるが、日氏から海神族(綿津美氏)にかけて、完成した古代神道祭祀は大和政権の確立以後、『古事記』、『日本書紀』をはじめ、皇統神道に移行しているが、この段階で古代祭祀で祀られていたであろう神々が消滅している。
 イツモメノカミ(伊豆能売神)は出雲國の成立に関わる神であったはずだが大和政権にとっては不都合な神として排他された疑いがある。
 全国にイツモメノカミ(伊豆能売神)を祀る神社は存在しないと記述されている例を見るが、当社の祭神は正しくイツモメノカミ(伊豆能売神)である。
 おなじ福岡県水巻町にも伊豆神社があるが、祭神はヒコホホデミノミコト(彦火火出見尊)、タマヨリニメノミコト(玉依姫命)、シオヅチオジノカミ(鹽土老翁)他で、イツモメノカミ(伊豆能売神)の名は無い。


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