暘州通信

日本の山車

◆01762 沼田夜高

2011年11月08日 | 日本の山車
◆01762 沼田夜高
□所在地 北海道雨竜郡沼田町
□祭は八月下旬。
□山車
山車、夜高行燈を曳く。
□汎論
 沼田町開拓の歴史は、明治二十七年(一八九四)に富山県出身の沼田喜三郎が、郷里から十八戸の移住をもとめたのに始まると伝え、富山県とのつながりが深い。町名もこの沼田喜三郎の姓によって名づけられている。
 沼田喜三郎は天保五年(一八三四)越中国砺波郡新西嶋村(現在の富山県小矢部市新西)の甚三郎の三男として生まれた。開拓民として北海道に渡って事業に成功した人物である。
 沼田夜高は、富山県礪波地方の小矢部市津沢、庄川、礪波、福野などで行われる地域の限定される民俗行事であるが、一部は神社に属し神事となっている。
 沼田夜高は、沼田喜三郎の郷里である富山県の夜高を北海道に再現したものである。夜高は、夜高行燈(よだかあんどん)ともよばれ、木材や竹材などで原型をつくり、これに和紙を張り華麗に装飾される。夜はこれに火を入れて曳くが、最終日には、若者たちがこぞってこれを原形すらとどめないほどに打ち壊してしまう。このことはまた、激しいけんかの応酬にもなる。
 能登方面のキリコに連続し、ねぶたやねぷたの原型とも考えられる。日本海沿岸地方には、新潟県弥彦神社の行燈、秋田県湯沢地方の行燈などのほか、秋田では竿灯、福島県の白河、二本松地方では山車の上に堤燈が飾られるなど【火の行事、火の神事】となっているところが多い。山車と火の関係は、歴史上古く、そして遠くイランやインドの拝火信仰にまで思索をおこなう研究がある。

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