●973 スゲ属(Calex)植物図譜
スゲ属(Calex)植物図譜3巻、は吉川純幹の著で、たしか金沢大学理学部に所属する
北陸植物の会から刊行されたはずである。
名古屋の小物学者で著名だった井波一雄氏(故人)が、その描画を「まさに神業」と評され、入手の機会が得られないのを残念がっておられたことを思い出す。
昭和50年代に古書店ですでに60万円あまりの値段がついたことがあるが、ほしい方が入手できたか、否か?
金沢市のT氏とは永年の交流だったが、あるときこの、スゲ属(Calex)植物図譜が送られてきた。添えられた手紙に謹呈とあった。正直、嬉しさと困惑があった。早速手紙を出してその気持ちを伝えたのだが帰ってきた返事は意外なものだった。
T氏は糖尿病の持病に長年悩まされてきたのだが、病状は悪化。ついに失明にいたったということで、かねてから希求していたあなたに(筆者のこと)役立てていただければ幸いです。ということで、忝く頂戴したのだった。
まもなくT氏は逝去された。その後なんどとなく本をひらくのだが、T氏の好意に報いられないのは遺憾のきわみである。
一緒に卯辰山の植物観察をしたのがきのうのことのように思い出される。もし、病気にかからなければ、いまもよき交流が続いているはずだと思うと残念だ。
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スゲ属(Calex)植物図譜3巻、は吉川純幹の著で、たしか金沢大学理学部に所属する
北陸植物の会から刊行されたはずである。
名古屋の小物学者で著名だった井波一雄氏(故人)が、その描画を「まさに神業」と評され、入手の機会が得られないのを残念がっておられたことを思い出す。
昭和50年代に古書店ですでに60万円あまりの値段がついたことがあるが、ほしい方が入手できたか、否か?
金沢市のT氏とは永年の交流だったが、あるときこの、スゲ属(Calex)植物図譜が送られてきた。添えられた手紙に謹呈とあった。正直、嬉しさと困惑があった。早速手紙を出してその気持ちを伝えたのだが帰ってきた返事は意外なものだった。
T氏は糖尿病の持病に長年悩まされてきたのだが、病状は悪化。ついに失明にいたったということで、かねてから希求していたあなたに(筆者のこと)役立てていただければ幸いです。ということで、忝く頂戴したのだった。
まもなくT氏は逝去された。その後なんどとなく本をひらくのだが、T氏の好意に報いられないのは遺憾のきわみである。
一緒に卯辰山の植物観察をしたのがきのうのことのように思い出される。もし、病気にかからなければ、いまもよき交流が続いているはずだと思うと残念だ。
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