正月も過ぎて小正月に各地で行われる伝統の火祭り「左義長(どんと焼き)」が大磯北浜海岸で行われ今年も正月飾りを持参して無病息災を祈願してきました。
大磯の左義長は、道祖神(セエノカミサン)の火祭りで、四百年の歴史を有する火祭りで国指定の重要無形民俗文化財に指定されています。
会場に着くと既に地元町内会の巨大な9基のサイト(火櫓)と道祖伸(セエノカミサン)が設置されており、ダルマや松、竹、しめ縄、正月飾りなど縁起物が飾られて夜の海岸を彩っていました。
火櫓(サイト)の先端には、大穂竹(おんべ竹)が突出て穂先にはお札や書初め、極彩色の飾りが飾られ天にお帰りの準備されています。
櫓の近くには、各地区の守り神の道祖伸や庚申塔が祀られて多くの参拝者で賑わっています。
6時30分に恵方の方角から一斉に点火されると、あっという間に燃え広がり壮大な神の火が夜空を焦がし壮大な光景が拡がっていました
9基のサイトの火の勢いが盛りとなると、海風に乗って火の粉が飛び湘南の夜空を焦がしている光景は圧巻でした
サイトが燃え上がって大穂竹(オンベ竹)に火が届くと、左義長音頭を唄いながら、そりの台に乗せた疫病神を押し込めた藁縄で編まれた「仮宮」を海中にふんどし姿の若衆が引出し、さらに砂浜へ引き戻す「ヤンナゴッコ」と呼ばれる綱引きが行われ、最後には悪霊を押し込められた仮宮を踏みつぶして疫病神を退治されていました
ヤンナゴッコが終わると、担ぎ手が橇に乗せられて、地元の長者町へ引かれていきます。
約30分の壮大な火祭でしたが、焼きあがった団子を抱いて夫々の家内安全・無病息災の想いを抱き帰路につきました。