ヤンマ探索記

トンボの観察記録です。

タイトルはヤンマですが、トンボなら何でも撮ります。
勿論、ヤンマが優先です。

オオアオイトトンボ 2016<10月>

2016-10-31 | アオイトトンボ科

<10.31>

いいいよ終盤

今季のトンボもいよいよ終盤。最後にキトンボの連結産卵を撮影して終わりにするつもりで秩父に行きました。
ところが、正午過ぎまで晴の予報に反し、到着した途端に日が陰り晴れ間が出ることがありませんでした。

キトンボは1頭すら見ないまま正午を過ぎ、最高気温は15℃止まりでトンボの活性はまったくありません。
いたのはオオアオイトトンボしかなく、繁殖行動を撮影して帰ることにしました。午前中から♀を待つ♂です。

♂ 静止




13時過ぎ、産卵をよく見かける地点で待機していると最初の連結態が現われました。

連結態


すかさず他の♂が邪魔に入ります。



連結態は動じず、干渉した♂がすぐ上に止まりました。



続いて、次の連結態が飛来、静止してから約1分半で移精に至りました。

移精




1分少々して他の♂が乱入すると移精を止めてしまいました。♀の出が悪いようで、♂の干渉が目立ちます。



約4分後、交尾にトライ、2分以上試行錯誤して交尾態になりました。



交尾態


一度交尾を解いて下に移動


交尾時間は約38分。交尾後、しばらく留まりましたが、産卵には至らず、再度他の♂が干渉して姿を消しました。

連結態 交尾後




別個体の連結産卵。いつでも撮れると思っていましたが、いざ探すと案外見つからないものです。

連結産卵

2016.10.31 埼玉県

同所での過去の撮影分です。数年前は選んで撮影できる程、連結態がいくらでも見られたような気がします。

交尾態


連結産卵



2010.10.16 埼玉県

連結態の集団を目にしていた時期はさらに遡ります。

連結態 

2008.9.23 埼玉県

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オオキトンボ  2016<10月>

2016-10-30 | ・オオキトンボ

<10.27>

岸辺の変化

秋が深まっても天候不安定。晴れるかどうか微妙でしたが、今年も播磨のオオキトンボの産卵撮影に行きました。
幸い秋晴れ、最高気温22℃で好条件でしたが、毎年水位が異なる溜池は水落ちが進んでいない状況でした。

10時頃に到着して、まずは堤を探索すると草叢で見られたのは2♂のみ、しばらく待っても変化がありません。

♂ 静止


10時20分、まだ早いと思いながら産卵ポイントを見に行くと、すでに♂数頭が水辺で縄張りしていました。
水面上をホバリングする♂が昨年より目立ち、その後、連結産卵が始まってからも活発に飛び回っていました。

♂ 飛翔










昨年見ていない交尾態を探すうち、10時27分に早くも連結産卵が始まりました。しばし産卵撮影に集中です。
11時頃、連結態が空中で交尾態になって着地しました。距離を詰めると飛びますが、遠くにはいきません。
3回目の着地点でレンズを向けることができました。

交尾態




最初の着地から約1分半、5回目の着地点で落着いて約1分半の交尾。こうなると少々接近しても逃げません。



交尾を解いてその場に約40秒間留まり、連結産卵に向かいました。

連結態 交尾後


約20分後、同じパターンで交尾態が現われました。今回も単独で産卵に来た♀を縄張りの♂が捕えたようです。
草叢に着地して保護色の枯葉に小移動、約3分半の交尾。いずれも地面ですが、2対の交尾撮影ができました。

交尾態




交尾を解いた後です。約15秒後、産卵に飛立ちました。

連結態 交尾後


交尾態を撮影している間も産卵は同時進行中で、昨年より多い10対以上の連結態が飛来して、まずまずの盛況。
しかし、岸辺の形状が変わり、産卵場所を探して広く飛び回ってなかなか近くに来ません。殆どが逆光で大苦戦。

11時半を待たず産卵タイムは終了。最初の目撃から約1時間でした。この時期としては長い方かもしれません。
泥土の露出がないので打泥産卵は見られず、打水産卵ばかりでした。縄張りの♂が多く単独産卵はありません。
一方のタイリクアカネは♂数頭を確認しましたが、産卵の目撃はありませんでした。

連結産卵

























2016.10.27  兵庫県

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カトリヤンマ 2016<10月④>

2016-10-29 | カトリヤンマ

<10.20>

各所でホバリング

前回から2日後の埼玉の湿地のカトリヤンマ、4回目にして漸く安定したホバリングの撮影ができました。
1日おいて再び気温が上昇して最高気温28℃になりましたが、風が強く湿度も低いので凌ぎやすい日でした。

午前から産卵を目撃したものの14時頃まで♀の活性がなく、前回ホバリングの発見が遅れた湿地で待機です。
14時半過ぎ、♂が飛来して低空でホバリング。広い湿地の10m程の範囲から離れずに約40分間の飛翔。
これだけ長いと十分に撮影できます。その間2♂が現われましたが、争って縄張りを守っていました。

♂ 飛翔












木漏れ日があるスポットに来るのを待って、ストロボなしで狙ってみました。







2頭目は約20分遅れて現われ、やや離れた場所でホバリング。3頭目はホバリング前に他の♂に追われました。





先行の♂が姿を消すと2頭目も数分後にホバリングを止め、湿地の片隅に静止して♀待ち。3♂が待機した様子。
この日の♂は交尾の意欲満々で待機の1♂が珍しく産卵中の♀の捕捉に成功。樹上に飛び撮影はできませんでした。

♂ 静止

産卵は多く10数頭を目撃しましたが、待機する♂を警戒して草叢に潜り込むので前回程目立ちません。
♂のホバリングが終わって数分後の15時20分頃、開けた所に出てきた♀が着地後約3分間産卵しました。

♀ 飛翔 着地前のホバリング


♀ 産卵






♀ 飛翔 産卵移動


♀ 産卵 移動した直後、待機していた♂に捕捉される


別個体です。16時を過ぎると♀が急速に減りました。

♀ 飛翔 産卵移動


狙いは日光を浴びてのホバリング、13時半頃の明るい湿地の♂に期待するも1時間程止まって飛び去りました。

♂ 静止

暗い湿地のホバリングの約15分後、15時半頃にここでもホバリングが見られました。まだ明るさのある時間。

♂ 飛翔






日がかなり傾いているのでやや厳しく、以下はストロボ使用です。













ホバリングは約10分。予定どおり撮影できシャッターを切りまくって漸くすっきりしました。

♂ 静止


しばらくすると入れ替わるように別の♂が静止。約30分前、最初の湿地で2番目にホバリングした個体でした。




2016.10.20 埼玉県

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カトリヤンマ  2016<10月③>

2016-10-23 | カトリヤンマ

<10.18>

産卵多数

再び埼玉のカトリヤンマ。気温が上がる予報でホバリング期待で行きましたが、想定以上に気温が上昇しました。
最高気温は前回行った4日前より8℃高い27℃。♂の行動がどうなるのか読めませんが、待機するのみです。

産卵は13時頃に始まり15時半過ぎに急激に増えて、集中する湿地では過去最多の20頭以上を目撃しました。
ピークの様相ですが、前日の雨と気温が大きく影響したものと思われます。

13時過ぎ、今季初の待望のホバリングが見られました。ただし約5分間で終了。林内での探雌が目立ちました。

♂ 飛翔


別の湿地でもホバリングを目撃しましたが、発見が遅れて撮影前に姿を消しました。しばし待っても戻りません。
その後、産卵が盛んになってから1♂が飛来。夕日を受けて短時間ホバリングすると止まりました。





♂ 静止




♀ 静止




この日の産卵。2、3頭出てくると落着いて産卵します。暗くなっても続き、識別できない状態で17時前に撤収。

♀ 産卵






♀ 飛翔 産卵移動


なかでも落着いて産卵した♀です。向きを変えて両サイドから撮影でき、狙っていたシーンがやっと撮れました。

♀ 産卵







2016.10.18 埼玉県

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カトリヤンマ 2016<10月②>

2016-10-19 | カトリヤンマ

<10.14>

受難の産卵

前回、殆どカトリヤンマの産卵を見なかった埼玉の湿地、1週間を経て様子を見に行きました。
13時過ぎから16時前まで散発的に産卵が見られましたが、時期が早いか♂のホバリングの目撃はありません。
最高気温は20℃に届かず、リスアカネの産卵は急減。たまに連結態が来ても元気がなく単独産卵が主流でした。

最初の♀が猛スピードで湿地内を飛び回って着地。1ヵ所数秒程で、数ヵ所を移動して約5分間産卵しました。

♀ 産卵








♀ 飛翔 産卵移動


約45分後、次の♀が飛来。ここで落着き約1分間産卵しました。

♀ 飛翔


♀ 産卵




明るい湿地にも数頭飛来しましたが、撮影出来たのは1♀のみ。すぐに飛び去りました。



飛ばれた後、辺りをよくよく見ると蟷螂がカトリヤンマを捕食しています。腹部は見当たらない状態でした。
産卵する♀を待ち伏せして捕えたものと思われます。警戒心の強いカトリヤンマでさえ餌食になってしまいます。

捕食される♀








少々の接近で産卵を中断し樹上に止まるので、撮る機会が多かった休止♀の数々です。

♀ 静止













2016.10.14 埼玉県

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