ヤンマ探索記

トンボの観察記録です。

タイトルはヤンマですが、トンボなら何でも撮ります。
勿論、ヤンマが優先です。

ルリボシヤンマの回想<後編>

2014-02-26 | ルリボシヤンマ

<2012>

12年は、9月の初日、遠征した信州の湿原でルリボシヤンマに出会いました。
ホバリングしていましたが、オオルリボシヤンマを本命に行ったのでじっくり撮ることはありませんでした。

♂ 飛翔



2012.9.1 大町市

翌週、秩父方面に行き、前年ルリボシヤンマが産卵した辺りを探索していると、首尾よく♀が現われました。
時期も早く新鮮な個体でしたが、相当敏感で即飛ばれました。

♀ 産卵

2012.9.7 埼玉県

9月中旬、例年行っている飯能の湿地に出かけましたが、全く姿を見せませんでした。
30℃まで気温上昇、行く日の選択と時間帯を誤ったようでもあります。それにしても、ここ3年出が悪すぎます。

翌々日、他を探索することにして一か八か都内の山を登ってみると、小さな池で縄張り争いが見られたのて待機。
雨が降ったり止んだりの生憎の天候でしたが、久し振りにホバリングが撮影できました。
2週間後、再び様子を見に行くと、時期が遅かったか姿がありませんでした。関東で出会うのは行く日次第です。

♂ 飛翔




秋海棠が咲く池










別個体

2012.9.17 東京都

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ルリボシヤンマの回想<前編>

2014-02-20 | ルリボシヤンマ

2012年までの回想です。

ルリボシヤンマは、トンボを撮り始めた07年に上高地で出会いましたが、飛回っていて撮影できませんでした。
北の方に行けば撮れると気長に構えていたところ、埼玉の生息地を知るに至り、09年に出かけて撮影しました。
行った日がまさに当たり日で、多数の♂がホバリングを展開、その後見ることがない光景に遭遇しました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<2009>

09年9月下旬、ルリボシヤンマの撮影を目的に飯能の湿地に初めて出かけました。
午前中は気配がなく、正午過ぎに遠くを飛ぶ姿が視界に入ったので近くの水溜りでしばらく待機することに。
首尾よく♂が飛来、即ホバリングが始まり、ほぼ同時に辺りの水溜りでも2、3♂のホバリングを目撃しました。
♂がくる地点を移動して、待ち時間なしで撮影。帰り道、産卵にも出会い、初回にして十分な成果がありました。

♂ 飛翔








♀ 産卵



2009.9.23 飯能市


10年9月下旬、前年同様の成果を期待して、同じ所に出かけました。
ところが、夏の渇水の影響で水溜りが干上がっていました。ルリボシヤンマは1頭も確認できませんでした。


<2011>

11年は、前年撮れていない分を挽回すべく、9月中旬から下旬にかけて3回出かけました。
毎回2、3♂は見かけるものの、ホバリングが殆ど見られず、大半を待ち時間に費やす結果に終わりました。

9月下旬の2回目は、雨が2日連続した後の好条件で、度々♀が現われました。
しかし、撮影する前に悉く♂に捕えられてしまい、♂も不在がちになるのという悪循環に陥りました。

♂ 飛翔

2011.9.17 飯能市

♂ 飛翔 探雌行動



2011.9.23 飯能市


2011.9.25 飯能市

10月中旬、秩父のカトリヤンマの撮影に出かけ、産卵を探していると、現われたのはルリボシヤンマの♀でした。
近くの池で産卵始めましたが、すぐ移動して草叢に潜り込みました。翅の音がした草陰から一瞬姿を見せました。

♀ 産卵







2011.10.16 埼玉県

10月下旬、2週間後に再び秩父のカトリヤンマの撮影に行くと、またもやルリボシヤンマが産卵していました。
老熟した♀が、遮る草もない開けた場所で、日射しを浴びて悠々と産卵。近寄っても逃げる気配がありません。

♀ 産卵







2011.10.29 埼玉県

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ミルンヤンマの回想

2014-02-14 | ミルンヤンマ

2012年までの回想です。

ミルンヤンマは、トンボを撮り始めるまで全く知見がなかったように記憶しています。
鎌倉の谷ではコシボソヤンマと混生していますが、見かけるのは稀で撮影の機会も限られます。
とくに、産卵は狙って撮れるものでなく突然の遭遇に任せるしかないとの印象でした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<2009>

コシボソヤンマの産卵を目的に鎌倉の谷を初めて訪れた時、最初に出会ったのはミルンヤンマの産卵でした。
何がいるのか分からないうちに逃げられましたが、上流に進むと再び♀が現われて、何とか撮影できました。

♀ 産卵(・・・初撮り)

2009.9.5 鎌倉市

午後、自然公園に立寄るとそこでもミルンヤンマを目撃しました。丁度産卵を終えた♀が林縁に止まりました。
撮影中、近くに若い♀が休止しているのに気付きました。一時、♂が探雌に飛来しましたが、撮れませんでした。

♀ 静止


別個体

2009.9.5 鎌倉市

翌週の9月中旬、再び鎌倉の谷の様子を見に行きました。この日も、前回最初に見た辺りで産卵していました。
かなり敏感ですぐに逃げられましたが、今にして思えば2回連続して産卵に出会うのは滅多にない出来事です。

♀ 産卵

2009.9.13 鎌倉市

初撮り以来♀ばかりの撮影で、シーズン中に何とか♂を撮りたくて探索を続けていました。
9月中旬と10月中旬、いずれも高い樹上でしたが、鎌倉市内の2ヵ所で♂の静止を無事撮影しました。

♂ 静止





2009.9.19 鎌倉市


2009.10.18 鎌倉市


<2010>

10年は、じっくりミルンヤンマの産卵を撮るつもりでしたが、鎌倉での目撃は9月上旬の一度ですぐ逃げられました。

♀ 産卵

2010.9.5 鎌倉市

9月下旬、ルリボシヤンマの撮影に埼玉に行き、産卵に遭遇しました。ここでも、あっという間に逃げられました。

♀ 産卵


♀ 静止

2010.9.20 埼玉県


<2011>

11年の鎌倉の谷は、ミルンヤンマどころかコシボソヤンマもさっぱりでした。
9月下旬、埼玉のルリボシヤンマの撮影に行った折に出会いましたが、年々個体数が減ってきているようです。

♂ 静止 珍しく湿地の葦に止まる


♀ 静止 捕食

2011.9.23 埼玉県


12年は、鎌倉の谷のコシボソヤンマは戻ったものの、ミルンヤンマは2年連続で見られませんでした。
最初に出会った年の盛況ぶりはどうなってしまったのか。

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コシボソヤンマの回想<後編>

2014-02-06 | コシボソヤンマ

<2012>

コシボソヤンマは、主に横浜市の円海山周辺部と鎌倉市の谷で撮っています。後者は前年激減しましたが12年は復活。
どちらも個体数が多く、すっきり撮れていなかった♂の静止を度々撮影しました。12年のコシボソヤンマの記録です。

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1回目(8.4)

シーズン初日、まずは横浜。曇、最高気温31℃。暗くなって、早くも14時半頃から♂の縄張り飛翔が見られた。
しばらくして土砂降りの雷雨、1時間程足止め。小降りになり多数のオオシオカラトンボが交尾後、道の水溜りで産卵。
小川の濁流が治まると♂が一斉に飛来して数メートル範囲での縄張り行動が始まった。いつになくバトルが多い。
バトル後、一方が休止するパターンがよく見られ、川沿いの奥まった躑躅の♂を発見。珍しく枝葉が被らない位置にいた。

♂ 静止







2012.8.4 横浜市

2回目(8.12)

翌週は産卵狙いで鎌倉の谷。曇、最高気温32℃。10時半頃に♀を発見。近付くと産卵を止め真上の笹で休止した。
数分後、大粒の雨が降り出し何処へか消えてしまった。

♀ 産卵








♀ 静止 産卵休止




雨が降ったり止んだりで一旦引き返して午後に出直したが、♀は現われず。15時頃から多数の♂が飛び回った。

♂  飛翔

2012.8.12 鎌倉市

3回目(8.19)

1週間後、再び鎌倉の谷。晴、最高気温33℃。コシボソヤンマは1頭も見られず。

4回目(8.25)

次週も鎌倉。晴、最高気温34℃。8月下旬も暑い日が続く。11時頃、朽木に♀が止まるも、すぐに一時避難。
産卵を始めたので接近すると再び中断。もう一度機会があったが、安易な動きをして今度はさすがに逃げられた。
産卵に集中までは相当敏感であることを、余りの暑さですっかり失念していた。

♀ 静止 産卵休止






♀ 産卵


2度目の産卵休止

2012.8.25 鎌倉市

5回目(8.26)

晴、最高気温34℃。翌日も似たような天候、同じ時間帯に待機して挽回を図るが、いくら待っても♀は現われず。
午後になって探雌の♂が飛来して林縁に入ったのを目撃。止まりを見つけて撮影し、産卵は断念。

♂ 静止




移動して

2012.8.26 鎌倉市

縄張り飛翔が始まる頃合をみて横浜の沢に移動。3週間前より個体数が増え、♂同士のバトルが頻発していた。
やはりバトル後に一方が川沿いに止まるパターンが多い。入込んだ場所を好み、よく笹に止まるが探し難い。
♀は数回現われたが、行方を追ううちに♂に捕まる繰返し。交尾態はいずれも高い梢に消えてしまう。
この日が生殖活動のピークと目された。

♂ 飛翔


♂ 静止





2012.8.26 横浜市

6回目(9.8)

曇時々晴、最高気温32℃。午前中、鎌倉の様子見に行ったが1♂が飛来したのみ。終盤に近く、この日で観察終了。

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コシボソヤンマの回想<前編>

2014-02-01 | コシボソヤンマ

2012年までの回想です。

コシボソヤンマは、その特異な体型から珍種との印象が強く、簡単には見られないものと思い込んでいました。
ところが、09年、偶然の出会いから始まり、神奈川で比較的安定した生息地を見つけ、以来、毎年撮影しています。

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<2009> 

09年8月、当時よく行っていた横浜の自然公園で小川の朽木にヤンマが産卵していたのを見て慌てて撮影しました。
後で見るとピンボケのコシボソヤンマが写っていました。想定外の出会いに驚き翌日に行って2、3頭の♂を確認。
その後、何度か通いましたが要領を得ず、当地ではまともに撮れていません。 

横浜での生息が確認できたので、9月上旬、山に近い一帯を探索してみることにして最初に訪れた谷が大当たりでした。
いきなりミルンヤンマの産卵を目撃、しばらくして狙いのコシボソヤンマの産卵に遭遇しました。
撮影中に♂に捕えられてしまい、上流に移動すると数10m先でも産卵していました。

トンボの撮影を始めて最高の一日になりましたが、舞い上がってしまい、しっかり撮れず経験不足を露呈しました。

♀ 産卵




♀ 静止 産卵休止


♀ 静止 別個体


♀ 産卵

2009.9.5 鎌倉市


<2010> 

10年8月下旬、満を持して、昨年見つけた鎌倉の谷にコシボソヤンマの撮影に出かけました。
探すまでもなく谷の入口で産卵していました。驚かせてしまい樹上に退避した♀を撮って産卵再開を待ちます。
降りてくると1時間以上産卵が続きました。複眼がグリーンの美しい♀です。さらに1♀が産卵を始めました。

♀ 静止


尾部をクリーニングして始動開始


♀ 産卵












♀ 産卵 別個体



2010.8.22 鎌倉市

産卵を堪能し、以前から気になっていた別の沢に向かいました。夕方になると多数の♂が水面近くを飛び始めました。

♂ 飛翔

2010.8.22 横浜市

9月上旬、少し余裕ができたので他地域の小川に行きましたが、個体数は多くはありませんでした。
漸く♂の静止を撮りましたが、葉隠れ。大抵このパターンで休止するのですっきり撮れません。

♂ 静止

2010.9.4 愛川町


<2011>

11年は、鎌倉のコシボソヤンマが激減、産卵にも出会えませんでした。横浜の沢は、例年どおりでした。

8月初旬の暑い日の夕方、縄張りの♂が♀を捕え、交尾態が樹上高く着地したのを見届けました。
一苦労する高さでしたが、やっと撮影。1時間を超えて交尾が続き、見えなくなる日没まで苦戦しました。

交尾態



2011.8.7 横浜市

♂の縄張り飛翔はいつもながらの光景です。この時期は数mの範囲で水面すれすれを行ったり来たり。

♂ 飛翔

2011.8.6 横浜市 


2011.8.7 横浜市

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