ヤンマ探索記

トンボの観察記録です。

タイトルはヤンマですが、トンボなら何でも撮ります。
勿論、ヤンマが優先です。

サラサヤンマ 2020<5月>

2020-05-31 | サラサヤンマ

<5.29>

最悪の展開

いよいよサラサヤンマの産卵の時期です。昨年の湿地は水が溜まって環境悪化、ポイントが絞れない状況でした。
午前中に目撃した♀は産卵せずに通過。12時半頃、草叢で産卵を目撃したものの、一瞬で行方不明でした。
次は13時半頃、同時に数頭が飛来して3♀が次々に♂に捕まって交尾態で樹上に消え、他は逃げる最悪の展開。
言いようのないタイミングの悪さで、その後は待ちぼうけでした。気温26℃で推移。

草叢の隙間から無理やりシャッターを切った産卵シーンです。草に覆われて見えない所に朽木がありました。

♀ 産卵


♂が活発化したのは、やはり♀数頭が飛来した13時半前後。分散して、そこそこのホバリングが見られました。

♂ 飛翔












♂ 静止



2020.5.29 埼玉県

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ムカシヤンマ 2020<5月>

2020-05-28 | ムカシヤンマ科

<5.27>

2年ぶり

例年のムカシヤンマの産卵、昨年は外したので挽回です。まずは来るか、来ても撮れる位置かどうか運次第です。
11時50分頃、ポイントに♀が飛来しましたが、シャッターを切る前に崖の上に消えました。待機続行です。
12時12分頃、次の♀が崖下方のシダの陰で産卵を始めました。しばらくすると姿を見せ、2年ぶりに撮影。
数ヵ所を移動して3分程産卵、やはり崖の上に飛んで行方不明でした。平地の最高気温29℃、現地は26℃。

♀ 産卵 綺麗な個体 ここで約50秒間の産卵


約30分後の12時42分頃、再び♀が飛来して、崖の上に行かずに約20分間産卵。これまでの最長記録です。
崖沿いに横に移動して1ヵ所10秒程、長いと1分程の産卵で、気に入った所では3分以上留まりました。
比較的明るい所で、滅多にない撮影チャンスでしたが、草や苔に遮られて横から撮ることはできません。

♀ 産卵 別個体








崖から水滴が降りかかる場所


約15分経過


13時を回り、産卵終了の直前




この後2時間半待機して♀の飛来はありません。一瞬のタイミングを逃すと撮れないことを改めて実感しました。
13時半頃になって、待機場所に2♂が飛来するようになり、時々争いながら縄張りを形成していました。

♂ 静止


産卵場所に陣取る




時に地面に降りる

2020.5.27 岐阜県

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ダビドサナエ 2020<5月③>

2020-05-26 | サナエトンボ科ダビドサナエ属・ヒメクロサナエ属

<5.25>

終焉

ヤマサナエの産卵待機の一角で、10日前にダビドサナエを撮影していますが、終盤で産卵するか五分五分です。
正午前に♀が飛来。産卵はしたものの、数秒で姿を消しました。♂の目撃はありません。

♀ 産卵




14時18分頃、再び♀が現われました。数秒間ホバリングして静止する行動を2回繰り返して飛び去りました。
それ程老熟しているように見えませんが、最早、卵を落とす力がない様子。卵を排出したまま静止していました。
5月の撮影は、あまり行かない近場のダビドサナエに随分楽しませてもらいましたが、いよいよ終焉のようです。

♀ 静止

2020.5.25 神奈川県

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ヤマサナエ 2020<5月>

2020-05-26 | サナエトンボ科アジアサナエ属

<5.25>

2回の産卵

10日前のダビドサナエの産卵撮影後、晴れが少なく低気温が続きました。同じ小川で次はヤマサナエ狙いです。
本種の産卵程、当てにならないものはありませんが、当所に賭けました。高湿度で最高気温26℃。
10日前に始まった縄張り行動が活発化してよい頃合いです。3♂が水辺に飛来して時々バトルを展開しました。
樹上から降りてもすぐ上がりますが、数分間待機する♂もいます。動きを見て産卵ポイントを想定して待機。

♂ 静止 産卵のメインポイントに陣取る♂




水面から1m程の高さで約1分間の長いホバリングをした♂です。縄張り主張か、その後は石に静止しました。

♂ 飛翔 ホバリング




13時42分頃、遂に♀が飛来しました。水面付近から高度を上げて卵塊を形成します。

♀ 産卵






約1分後、水面から3m近くまで上昇。近くに縄張りの♂がいるので、警戒しての行動のように見えました。



約1分半後、降下して打水。打水シーンはピンボケです。直後に♂に見つかり、間一髪で逃げ切りました。

打水直前


14時半頃に22℃に下がり、待機を切り上げました。3時間待ちで産卵は1回ですが、見られただけで御の字。

帰り道、前回♂が姿を見せた小流を念の為覗くと、何と産卵中。今度は明るい所、撮れる時はこんなものです。
キイロサナエが好むような狭い水路で上からしか撮れませんが、過去一度しか遭遇のない産卵を1日2回見るとは。

♀ 産卵








産卵は約2分間続いて、3回打水して終了。飛んだ先の樹林で♂に捕えられそうになりましたが、交わしました。

♂ 静止 連結に失敗して、産卵場所近くで長時間待機した若い♂

2020.5.25 神奈川県

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アサヒナカワトンボ 2020<5月>

2020-05-23 | カワトンボ科

<5.14>

副産物

ダビドサナエ待ちの2日間に撮影したアサヒナカワトンボの生殖行動です。初日の連結態の目撃は1対でした。
橙色翅型♂が♀を捕え数十秒間の交尾後、♀は殆ど移動せず産卵。2時間以上に亘る産卵の間、♂が警護します。
単独で飛来する時と異なって♀はすっかり落着き、珍しく警護が続いたのは♀が少ない証左でしょう。
滅多にない長時間の観察は、ダビドサナエの産卵待機の副産物でした。

交尾態


警護の♂ 他の♂が接近すると追払って戻ってくる


産卵の♀と警護する♂ 


♀ 産卵










♀ 静止 別個体

2020.5.14 神奈川県


<5.15>

橙色翅型と無色翅型♂の生殖行動

2日目、同じ小川にダビドサナエの産卵狙いで行き、この日もアサヒナカワトンボの生殖行動を観察しました。
♂は午前中から流れに出て♀を待ちますが、♀が飛来するのは大概午後になってからです。
橙色翅型♂、無色翅型♂双方の生殖行動が見られて、面白いシーンも目撃しました。

橙色翅型♂の交尾態


交尾を解いた瞬間 産卵は見失う


無色翅型♂を殆ど見ないなか交尾態を目撃。約1分間の交尾後、♀は産卵の気配なく逃げるように姿を消します。

無色翅型♂の連結態


交尾態


無色翅型♂が産卵中の♀を捕え交尾。交尾後、♀は何事もなかったように産卵続行、♂は警護せず飛び去ります。

無色翅型の♂の交尾態


♀ 産卵






産卵を続ける♀に、今度は橙色翅型♂が突進して直ちに交尾。約1分間の交尾後、♀は淡々と産卵再開しました。
無色翅型が橙色翅型♂の縄張りに来る♀を横取りしたり、産卵する♀を探して交尾することが知られています。
今回は逆パターンでした。ただし、無色翅型♂より先にこの♂が交尾していて再交尾に及んだ可能性があります。
交尾後の行動の違いは、♂が産卵警護したことです。観察例が少ないので、たまたまかもしれません。

交尾態


産卵の♀と警護する♂


♀ 産卵

2020.5.15 神奈川県

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