ヤンマ探索記

トンボの観察記録です。

タイトルはヤンマですが、トンボなら何でも撮ります。
勿論、ヤンマが優先です。

サラサヤンマ 生態写真集

2022-12-13 | ●サラサヤンマ生態写真集

サラサヤンマ 生態写真集(2010~2022) 編集2020.4 改訂2022.12

交尾態  連結態は湿地を旋回して交尾態になって樹上に消える 着地を見届けるのは困難で撮影まで6年を要した

2015年、産卵に飛来した♀を♂が空中で捕え、あまり周回を重ねず交尾態になり撮れる高さの枝に止まった

数分後に交尾を解くように♀が暴れ始めてやや短い約14分で交尾終了 ♀は同じ木のすぐ横の枝に飛んだ

2015.5.26 千葉県

交尾態になって湿地の狭い空間を猛スピードで周回するシーンは何度も見ていたが、次の撮影は4年後になった

縄張りの♂が産卵に入った♀を捕えて高い枝に着地した なんとか撮れる位置


風に揺られて不自然な形ながら撮り易い角度になった 交尾時間は約17分


この日は真夏日で連続して交尾態が撮れた 枝が入り込むもののやや低い位置に止まった


交尾を解いた連結態 交尾時間は先程と同様で約17分 ♀が飛ぶまで連結したまま1分以上静止


交尾後の♀は大概近くの枝で長時間休止する 直ちに産卵に移行することはない 上の♀は約40分間休止した

2019.5.24 埼玉県

3年が経過して22年5月下旬、交尾態の着地を見届けたが、光線状態が悪く試行錯誤しているうち形も悪くなった
その4日後、今度は運よく見通しのよい枝に止まった 交尾時間は約18分 前回は約13分間であった

交尾態が撮影できる日は暑い日が多くこの日も5月の真夏日






交尾解除後の連結態 交尾後、即時に連結を解かないのが通常 ♀は暴れ回って35秒後に飛ぶ




腹部を反らす連結解除後の♂ 連結を解いてから30秒で飛んだ

2022.5.29 埼玉県

連結態  交尾崩れを除き連結態を目撃するのは交尾前の場面 連結に成功し交尾が成立する確率は他種に比べて高い

産卵に飛来したまだ若い♀を草叢に押さえ込んで連結した♂ この後飛立って交尾成立

2021.5.23 埼玉県

♀を連結後、珍しく草叢に一時静止したシーン タイミングを計って1分15秒後に飛立ち交尾態になった

2022.6.2 埼玉県

産卵  2010年に偶然産卵を撮影、以後12年に栃木の生息地での生態を把握して13年にじっくり撮影できた

主に泥土、朽木で産卵するが草のなかでは撮影不能 栃木に始まり15年から千葉、18年以降は埼玉に転じて撮影

縄張りの♂の不在時を見計らい樹上から降りてきて朽木で産卵を始めた ♂が現われて逃げるまで約6分間



2013.6.8 栃木県

千葉の湿地の初回は幸先よく3♀を目撃 明らかに小さな個体が何度も中断して休止しつつ1時間以上泥土に産卵






長時間の産卵後に休止 産卵中に♂が何度も飛来したが、身を伏せて動かずにいたため見つからなかった

2015.5.26 千葉県

翌年5月は湿地から水が引かず3回空振り 水溜りを嫌うので産卵しない 6月に漸く撮影 約15分間産卵



2016.6.4 千葉県

17年は個体数が急減して撮影できたのは1日のみ 千葉の湿地で最後の産卵撮影

2017.5.19 千葉県

18年も同じような状況で千葉から埼玉に鞍替えした初日 若い♀が朽木で産卵して3分程で♂に捕えられた 


次の♀が別の朽木で約20分間産卵 撮りたい場所には来なかったが、今後十分期待できる環境

2018.5.20 埼玉県

19年、交尾態撮影日は産卵前に捕まるので大概産卵の目撃がない 4日後に1時間半に亘る長い産卵に遭遇




産卵場所を移動してホバリング 

2019.5.28 埼玉県

20年、5月下旬は湿地に水が溜まり産卵はやや乾いた草叢ばかり 6月に水が引き朽木ポイントで約30分間産卵





2020.6.4 埼玉県

21年、なかなか草叢から出なかった若い♀ ♂が活発な日で目撃した5♀のうち4♀が連結された

2021.5.23 埼玉県

湿地内を転々として落着いた♀ ここで約7分間産卵


約1時間後 同じ♀が再び現われ何ヵ所か移動して同じ所に戻って産卵 気に入る場所は限られるようである




約12分間で小移動

2021.6.7 埼玉県

縄張り行動  ♂は狭い縄張りを持ち♀の飛来を待つ 時折見せるホバリング飛翔と静止を繰り返し縄張り占有する

撮影初期の頃は専らホバリング撮影を目的にしていた 継続時間は個体差が大きく、気温が高いとあまり見られない

栃木の湿地はホバリングの外れがなく12年から14年に何度も行ったが、兎に角暗いうえ泥濘が酷かった

2012.6.17 栃木県

当所では午後になると数頭の♂が出揃い、1m程の高さの一定間隔で同時にホバリングする傾向が見られた 

2013.6.8 栃木県

東京の湿地は明るいのでストロボなしで撮影が可能 13年、14年に行ったが撮影機会は少なかった


同じ林縁でホバリングする♂ 一方暗い場所を占有する♂も見られた

2013.6.1 東京都

15年から18年まで何度も通った千葉の湿地は僅かな環境変化で個体数が減った 

2016.6.4 千葉県

地面すれすれの低い小枝で産卵に来る♀を待ち伏せる 学習効果のある♂の行動パターンで捕捉率も高いようだ

2016.5.26 千葉県

止まっている時間が長いものの思い出したように狭い範囲をホバリングして縄張り占有 再び静止する


水平に止まる姿もたまに見る

2016.5.16 千葉県


2017.5.19 千葉県

埼玉の湿地が一番乾燥していて泥による被害が比較的少ない 全般的に明るい環境



2018.5.20 埼玉県




2021.5.23 埼玉県






2022.5.25 埼玉県

♂特有の行動  移精行動の一連ではなく、時に見せる腹部を後方に曲げる動作 移精は♀を連結後の飛翔中に行う

腹部を後方に曲げる♂ 特有の動作なのか以前にも同じ行動を撮影している

2019.5.24 埼玉県

産卵する♀に擬態して♀を誘う 時に見せる♂の行動 遠目では産卵しているように見える

2018.5.16 千葉県

♂の摂食飛翔  明るい空間での飛翔が撮れるのは摂食時であり、たまに探雌行動に移行することがある 

草叢で摂食飛翔する♂ 15分程飛び姿を消した



2015.5.28 埼玉県

摂食していた♂が突然ホバリングを始めて、おそらく樹上にいた♀を連結した 探雌を兼ねて飛び回っていた様子





2016.5.16 千葉県

休止  ♂、♀とも湿地近くの樹林の高い梢で休止するようだが、目撃することは滅多にない

高い梢で休止する♂

2016.6.4 千葉県

老熟♀の静止 マルタンヤンマがぶら下がる林に姿を見せた



2022.6.27 埼玉県

湿地上の低木で休止する未成熟の♀ 未成熟の♂は撮影していない

2015.5.26 千葉県

羽化  初見のサラサヤンマは都区内の臨海公園で羽化中の♀であった 未だに脱出前の羽化個体は撮れていない

羽化する♀ 初めての撮影



2010.4.29 東京都

羽化する♀



2019.5.3 埼玉県

羽化する♂







2021.5.6 埼玉県

羽化する♀







2022.5.3 埼玉県

居残りの♀ 前日の午後から雨で気温低下してこの日の羽化はゼロ 居残っていた1♂3♀が13時を過ぎて飛立つ



2022.4.30 埼玉県

コメント
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