<4.26>
異種間三連結
天気予報を睨み、西のコサナエ属の撮影に行きました。目標はオグマサナエの生殖活動です。晴でも気温17℃。
結果、オグマ♀は現われず、時期的に想定しなかったフタスジサナエ4♀の産卵を目撃して3♀を撮影しました。
この池では両種の♂が混在して縄張りしています。午後はオグマが多数出てフタスジを圧倒していました。
まずは珍しいシーンです。14時40分頃、連結態が高く舞い上がり直ちに落下。接近すると異種間三連結です。
状態を確認すると、♂の副性器と生殖器が結合しているフタスジの♀をオグマの♂が連結していました。
約1分経過して、オグマ♂が飛立ち、空中でフタスジ♀との交尾態になりましたが、撮影はできませんでした。
3連結 左がオグマ♂でフタスジの♀を連結 右の上はフタスジ♂
そもそもの目的はトラフトンボの生殖活動でしたが、たまに♂が飛ぶ程度で、個体数が顕著に減少していました。
一方、例年なら出始めの頃のフタスジサナエが盛んに産卵するという、不思議な現象が起きていました。
9時15分頃、草叢でフタスジサナエの♀を発見。おそらく産卵後で、近くが産卵場所とみて待機しました。
♀ 静止 産卵後
9時36分、すでに産卵中であった♀を見つけました。まだ若く黄色が鮮やかな個体です。
♀ 産卵
他を探して再び戻ってくると、12時7分、同じポイントで次の産卵が始まりました。約2分半の産卵でした。
さらに、24分に3番手の♀が飛来しましたが、強風が吹いてすぐ止まり、1分程で姿を消して撮影ならず。
♀ 産卵
産卵後の休止 卵塊形成はせず、残った卵が落下
14時50分頃、先の3♀とは離れた岸辺に4頭目が飛来、途中数十秒間の静止を挟み、約5分間産卵しました。
ここはオグマサナエの♂が多数待機している場所ですが、無反応。フタスジの♂は見かけませんでした。
♀ 産卵
産卵後休止
♂ 静止 縄張り行動
以下はオグマサナエの♂です。♀の目撃はありませんでした。同種の産卵に巡り会うのは簡単ではないようです。
<オグマサナエ> ♂ 静止 縄張り行動
♂ 飛翔 ホバリング
2021.4.26 岡山県