金価格が1オンス2000ドルを超えた。8月5日午前10時現在、価格は1オンス2023.6ドルである。1934年にブレトン・ウッズ体制が創設され、戦後、大量の金がアメリカに流入したことを受け、金本位制を維持するために、金1オンス=アメリカドル35ドルと定め、他国通貨はアメリカドルとの固定相場制を維持することで、貨幣価値の安定を目指したのである。それが1971年のニクソンショックで、アメリカドルは金との交換が停止され、一時、スミソニア協定で、1オンス=38ドルと固定しようとしたこともあったが、結局、金本位性の維持は難しく、1973年、変動為替相場制に移行したのである。そうなると、各国の中央銀行は無尽蔵に紙幣を乱発し、景気浮揚策にまい進してしまうことになる。それは当然、紙幣の価値を落とす。金の価値はドルに換算すれば、1934年時に比べて、57.8倍になっている。つまり、ドルの価値はそれだけ低下しているということで、ドル紙幣はそれだけ、社会に垂れ流されているということだ。(くちなし亭、2020.08.05)
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