FRBは1月31─2月1日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイントの利上げを実施し、引き続き利上げが必要だと表明した。市場の予想通りなのだが、すでに市場の関心はターミナルレート(政策金利の最終到達点)がいつ、いくらになるかに移っている。大方は6月に、4.892%と予想している。この数字はこれまでの4.92%から低下しているものだ。一方、アメリカの金利先物市場の予想は真逆である。最終到達点4.93%と予想しているのである。時期は同じく6月だが、市場予想よりも高い。いづれにしても、FRB議長の会見に感じたことによるもので、FRBという人間が決めることに右往左往しているのである。もちろん、今回の利上げ幅の縮小で、株価は上がったので、利益を得た人もいるから、その動きは分かるが、FRBがアメリカ経済をどのように見ているかによって、今後も変わって。だから、今から一喜一憂する必要もないと思われる。神の手による経済の動向と人間の手による政策金利の動きを天秤にかけながら考えていくしかないのである。(くちなし亭、2023.02.02)
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