甲斐の武田信玄が考案したと言われている霞堤だが、最近、この工法が見直されているそうだ。霞堤と言うのは堤防にいくつか切れ目を造り、洪水時にその切れ目から水を遊水地へと誘導するものだ。鶴見川も日産スタジアム周辺地域を遊水地にして、鶴見地区の洪水を守ったという例もある。それを国土交通省が約50年ぶりに那珂川と久慈川で新設する方針を決定したのだそうだ。ただ、遊水地と言うのは普段、湿地帯であったり、何も使われていない場所であれば良いのだが、多くの場合は田畑に使われている。多くの人のために、一部の人が泣くと言ことがないようにしなければならない。中国では今年も洪水である。堤防を決壊させて、豊かな地を守ろうとする政府と自分たちの農地を洪水から守ろうとする農民たちとの攻防が続いている。政府と言ってもここでは地方政府で、夜間、農民たちの目を盗んで、堤防を掘り起こすなどと言うことをやっているらしく、農民たちは夜間パトロール隊を出して、監視の目を光らせているそうだ。そして、警官隊との衝突も起こしているという。(くちなし亭、2021.08.12)
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