韓国経済が、最近の円安ウォン高の影響を受けて、苦しいとの記事が続いています。なぜでしょうか。それは韓国経済が特殊な成長をしてきたからです。韓国経済の特徴は、一にも二にも、日本の成長を手本にしてきました。平たく言えば、模倣です。日本も、明治から戦後の時期までは、西洋諸国の産業の真似をしてきました。それが成長をもたらしたのですが、戦後は家電や半導体、自動車、ロボットなど、独自の技術を開発していきました。だから、作られた製品は、他の国とは違うメイドインジャパンだったのです。しかし、韓国はひたすら、日本製品のコピーを造ります。もちろん特許に引っかかるわけではありませんが、日本製品と同じものを造ることで、成長し続けてきたのです。その結果が、日本と韓国は輸出品「１００大項目」のうち、５０項目以上が重複しており、これらが韓国の輸出全体に占める割合も５０％を超えていると連合ニュースは伝えています。当然、同じ製品を造れば、人件費の安い韓国製品のほうが有利です。その差は近年でも、100対70ほどの差があったのです。しかし、ここに来ての円安ウォン高です、相対的な彼我の人件費の差を圧縮されています。そして、海外市場での製品価格に差が無くなりつつあります。輸出に占める経済への影響は、日本と韓国では絶対的に違います。韓国製品に市場を侵食されていたころの日本経済も大きな影響は一部にあったかもしれませんが、今回の韓国での影響はその比ではありません。韓国は国を挙げて、大騒ぎをしているのです。けれど、その根は独自の製品文化を作ってこなかった韓国経済に原因があるのです。(2015.4.24)
