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ダイアナ・クラール/ホエン・アイ・ルック・イン・ユア・アイズ

2009年07月07日 23時30分39秒 | JAZZ
 1999年発表のダイアナ・クラールの出世作。メジャーシーンのことはよく知らないけれど、彼女はこれでもって「ジャズ界の新星」から「大スター」へと羽ばたいたのではないだろうか。音楽的にも前二作で採用したナット・キング・コール・スタイルのドラムレス・ピアノ・トリオから、もっと大向こうに受けるより多彩かつスタンダードな音楽へと変貌しているのが印象的だった。なにしろ1曲目の「Let's Face the Music and Dance」と6曲目の「I've Got You Under My Skin」はゴージャスなオーケストラが帯同したボサノバ・ナンバーであり、やや、通好みというか、マニアックなところがないでもなかった前作までのこのアルバムにはなかった「華」を感じさせるのだ。

 で、この路線は当然のことながら、次のオガーマンを引き連れての「The Look of Love」でもって、最高潮に達する訳だけれど、個人的な好みのせいもあるだろうが、やはり私的には「The Look of Love」が仕上がりがあまりに素晴らしかったせいで、以降、どうもこちらの「When I Look in Your Eyes」の方は、妙に色あせてしまったというか、あまり手を伸ばさなくなってしまっていた。いや、たまに取り出したりはするんだけど、最後まで聴くということがほとんどなくて、「こっちはこっちでいい曲沢山はいっているし、良いアルバムなんだけどなぁ、やっぱ次が良すぎたからかなぁ」とか思ったりしていた訳だ。
 ところが、ここ数日、ウォークマンでちょこちょこ聴きながら、ふと気がついたのだ。またかいといわれそうだけれど、曲順である。もう何度も書いているけれど、私はビートルズの「サージャント・ペパー」なんかで音楽を開眼したクチなので、アルバムというのは決して「曲の寄せ集め」などではなく、すぐに「曲順、構成も含めてアルバム全体で一個の作品として評価すべき」と考えてしまう悪いクセがあって(笑)、このアルバムも「どうも、曲順をなんとかすればもっと聞きやすいものになるんじゃないかと」と考え始めたら、けっこうハマってしまったのだった。

 細かいプロセスは省く、とりあえず再構成したものは以下の通り。狙いとしては前作ラインのドラム・レス・ピアノ・トリオの曲をできるだけ地味なポジションにおいて目立たなくして、逆にオーケストラがはいっているような曲が映えるようにすることである。なにしろオリジナルだと、ボサノバの1曲目が終わるといきなりミッドナイトな「Devil May Care」が始まり、1曲目華やいだムードがすっかり沈んでしまうあたり、違和感大きかったので、そういうのを緩和する感じで再構成してみた。あくまでも個人的にはだが(というか自己満足か-笑)、全体としては次の「The Look of Love」っぽい雰囲気になったような気もしている。そんな訳でこの曲順で聴く「When I Look in Your Eyes」は良い。出先に赴くまでの車中などで、最近愛聴している。


01.Let's Face The Music And Dance (1)
02.Let's Fall In Love (3)
03.The Best Thing For You (11)
04.East Of The Sun (9)
05.Pick Yourself Up (10)
06.When I Look In Your Eyes (4)
07.I Can't Give You Anything But Love (7)

08.I've Got You Under My Skin (6)
09.I'll String Along With You (8)
10.Popsicle Toes (5)
11.Devil May Care (2)
12.Do It Again (12)
13.Why Should I Care (14)
14.P.S. I Love You (13)

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