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BOB JAMES / Touchdown

2007年01月18日 14時07分03秒 | JAZZ-Fusion
 78年に発表したボブ・ジェームスの出世作。いや、ボブ・ジェームスといえば、CTI時代から才能もあり、自ら看板でアルバムを出せるアレンジャーとして知名度も高かった訳ですけど、当時勃興したフュージョン・ブームにのって、従来型のジャズ/クロスオーバーとは一線を画したポップでメロウなフュージョン・サウンドの立役者としてこのアルバムは、ある意味プームを象徴していた作品といえるでしょう。私はこのアルバムをNHKFMかなにかでオンエアしたものを録音して聴いたはずなのですが、とにかくそれまでのイメージしていた音楽主義的ジャズとは、あまりに違うポップでメロディック、そしてスムースな感触が、カラフルなジャケットの印象と相まって、「これもジャズなの?」と思いつつもとても新鮮だったのを良く覚えています。

 それを代表するのが、1曲目の「Angela」でしょうか。まずなんといってもリコーダが奏でるトラッドで可愛らしい旋律が印象的で、それをエレピを中心にフルートなどもからめて徐々にジャジーな展開にしていくあたりのセンスは抜群です。また、CTI時代がどちらかといえばブラスを多用してビッグバンド的な音楽をベースにしたのに比べ、このアルバム以降はより小編成なコンポ・スタイルを指向していくようなる訳ですが、この曲などそうした小編成故のインティメートな良さが良くでているともいえますね。
 一方、2曲目のタイトル・トラックは、CTI時代から流れをくんだ初期型ボブ・ジェームス・サウンドですが、よりポップでノリが良いあたりに、なにやら吹っ切れたボブ・ジェームスを感じさせます。旧B面の2曲はゆったりとしたトロピカルでサウンドで、これはこれで当時は非常にセンスの良い、南洋フュージョンという感じでやはり新機軸であったに違いありません。まぁ、現在聴くとややダレ気味なところもありますが....。
 という訳で、このアルバム、ボブ・ジェームスのディスコグラフィ中でも、もっとも印象的な一枚ではあります。
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