フェリアの「亡き子をしのぶ歌」のフィルアップに収録されている演奏です。オーケストラはニューヨーク・フィル、最終楽章の歌はフェリアでなくデジ・ハルバンで、1945年の録音とあります。時期が時期だけに同曲の最古のレコードかと思ったら、意外にも1930年5月の近衛秀麿が新交響楽団(現N響)という本邦のコンビによる演奏が最初だとか....。とはいえ、ワールドワイドなレコード史上となると、やっばこの演奏が始祖ということになるんでしようね。この時ワルターは既に69歳ですが、さすがに60年代まで盤歴を残した人だけあって、この時の演奏はまだまだ若々しくフレッシュで覇気十分な演奏を聴かせてくれます。
さて、この演奏一聴して印象的なのは、大昔の演奏だというのにほとんど古びてきこえない点でしょうか。ワルターのマーラーというと、第2番のステレオ録音の演奏の古色蒼然とした演奏を思い出したりもしますが、この演奏ではそうした時代的な誤差はほとんどなく、60年代、70年代の演奏と伍して楽しめるという印象です。全般的にテンポがに早く、あまり旋律をこねくり回さずストレートに歌っているあたりが、そう感じさせるんでしょうが、そもそも作品そのものがあまり表現主義なところのない、時にモーツァルト的といいたいような軽さとマーラーの交響曲曲としてはほとんど例外的といいたいくらいに、全編に渡って屈託のない明るさをもっているということも原因しているかもしれません。第1楽章の軽やさ、後半のダイナミックな展開、第3楽章もさらりとして淀みなくなく流れていく様、あと同楽章オーラスのハープが絡んだサウンドの美しさなど、さすがにワルター素晴らしいものがあります。ついてに書くと、第4楽章のハルバンの声は小鳥のようなさえずりのような可愛らしい美声で、これもワルターの語り口にぴったりマッチしています。
ちなみに録音はリマスタリングの成果なのか、45年録音とは思えないほど良好で、レンジが狭いのを我慢すれば、通常聴いている分にはあまり不足感を感じないほどです。ちなみにこの時期にステレオ期のような録音によるレーベルカラーがあったのかどうか、私にはよくわりまんが、楽器に近接したマイクで収録したとおぼしき音調はいかにもCBSの録音という感じがします。しかしこれ本当に盤から起こしたのかな、全くノイズがないのはほとんど驚異ですね。
さて、この演奏一聴して印象的なのは、大昔の演奏だというのにほとんど古びてきこえない点でしょうか。ワルターのマーラーというと、第2番のステレオ録音の演奏の古色蒼然とした演奏を思い出したりもしますが、この演奏ではそうした時代的な誤差はほとんどなく、60年代、70年代の演奏と伍して楽しめるという印象です。全般的にテンポがに早く、あまり旋律をこねくり回さずストレートに歌っているあたりが、そう感じさせるんでしょうが、そもそも作品そのものがあまり表現主義なところのない、時にモーツァルト的といいたいような軽さとマーラーの交響曲曲としてはほとんど例外的といいたいくらいに、全編に渡って屈託のない明るさをもっているということも原因しているかもしれません。第1楽章の軽やさ、後半のダイナミックな展開、第3楽章もさらりとして淀みなくなく流れていく様、あと同楽章オーラスのハープが絡んだサウンドの美しさなど、さすがにワルター素晴らしいものがあります。ついてに書くと、第4楽章のハルバンの声は小鳥のようなさえずりのような可愛らしい美声で、これもワルターの語り口にぴったりマッチしています。
ちなみに録音はリマスタリングの成果なのか、45年録音とは思えないほど良好で、レンジが狭いのを我慢すれば、通常聴いている分にはあまり不足感を感じないほどです。ちなみにこの時期にステレオ期のような録音によるレーベルカラーがあったのかどうか、私にはよくわりまんが、楽器に近接したマイクで収録したとおぼしき音調はいかにもCBSの録音という感じがします。しかしこれ本当に盤から起こしたのかな、全くノイズがないのはほとんど驚異ですね。