先日取り上げたサッド・カフェの「哀しき酒場の唄」などもそうだったが、それらと並んで「たまに聴きたくなっても聴くことが出来ないアルバム」の代表格だったのが、このゲイリー・ボイルの「ダンサー」なのであった(ついでにいうと、コックニー・レーベル、ダンカン・マッケイ、アドリアン・ワグナーなど未だCDで聴けない)。しかし、先日、ひょんなきっかけで新古品が発売されていることを知り、即座に購入手続き、さきほど家に到着、めでたくゲットすることが出来たという訳だ。 さて、そんな実にお久しぶりな「ダンサー」。現在むさぼるように聴いているところだが、おそらく20年振りくらいなはずなのに、全然久しぶりという感じがせず、アルバム冒頭のシンセとギターのユニゾンに始まり、ウェス・モンゴメリー風なアコギでフェイドアウトする「処女航海」まで、アルバムの構成やソロ・パートの展開、サウンドのディテールなど、細部に至るまで実に克明に覚えていているのには、我ながら苦笑いしてしまった。当時、それだけ愛聴していたということなのだろう。
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