黎明の廃人日記

最近はやや更新が途切れがち、斜めに流し読み。
貴方にも私にも人生の役には立ちません。

クルマな話

2007年02月16日 22時38分31秒 | Weblog
2月16日分。

 まあ、たまにはちっとばかり国際的な話でもしてみようじゃあないかねってことで一つ。さて、今現在、世界で一番クルマを作ってる会社はどこか。GMである。とはいえ、何度かニュースでトヨタが世界一になるのでは、という話が出てきている通り、ぼつぼつそのGMの一位という状況もきっつくなってきているようだ。今年にはトヨタに抜かれるんじゃないか、という予測が多数を占めてきている。そのくらい、GMの優位も首の皮一枚になっているし、まだGMは経営再建の真っ直中であって状況はあんまり芳しくない。
 ちょっと前の話にはなってしまうのだけれども、実はGMのワゴナー会長は、世界一にこだわる必要はない、といった主旨の発言を公式の場でしている。もし仮に、販売台数だけを伸ばそうとするならば、ちょっとばかり無理をして値下げをしたりすれば数だけは稼ぐことはできる。ただまあ、それをやらかせばどうなるかと言えば、儲けがでなくなるし、コストをかけられない分品質は落ちるかも知れないし、従業員の志気は下がるだろうし、かつ消費者にしても不自然な値下げは勘ぐりたくなる。安く売ればいいってもんじゃあないということは、マクドナルドが値下げをした後で結局上げ直したこと、それから牛丼の吉野屋でも値下げの実験を一部店舗で試験的に行ってみたがむしろ売り上げは伸びなかったという結果があることで、まあ証明出来るだろうと思う。
 自動車業界にとっては今現在の原油高というのは向かい風要因で、オイルが高くなるということは、クルマを走らせる燃料が高くなるということ。ランニングコストが上がるということ。走らせるにも金がかかるんじゃあ、ちょっと新車の購入は見送ろうかな……とか。今クルマ買ってみてもガソリンがねぇ……とか。こういう心理があるだけに、消費者はクルマを買い控えることになる。今現在の売れ筋が軽自動車であったり、燃費の良いクルマであることは、この辺りの心理の証左だろう。ついでに言えば、クルマ作るにも色々エネルギーがいるし、そのエネルギー供給には電気がいるし、となると発電所は何で発電してるんだっけ? と。
 消費者があまり大型のクルマを好まなくなっているのは、何も日本だけの話ではないわけで。実は、トヨタのクルマの売り上げは、その半分以上が実は海外での売り上げだったりする。国内はもうクルマに関しては飽和市場と言ってもいい状況で、今から初めてクルマを所有するという新規購入の余地はあまり無い。買い換え需要に主に頼ることにはなるけれど、どうも振るわない。一方、海外の方では、特に北米辺りでの売れ行きが割と良いようで、GMなどの米国自動車企業のパイを食い荒らし始めている。ワゴナー会長の発言も、こういった事情があってのものだろう。
 もしくは、今一番、自動車業界で注目されている国はどこか。中国である。一昔前まで、北京の象徴的な映像と言ったら、車道をびっしり埋め尽くして並んで走っている自転車の波じゃあなかったか。それが、今や自動車大国に生まれ変わりつつあるのが中国。「海外勢」の自動車会社も次々中国に進出し始めているし、中国の「自前」企業との提携によって進出を図る会社もある。こういったところと比べると、既にもう、日本国内というのはめぼしい市場とは言えなくなってきているわけだ。

 ……で。日本もそうであるし、アメリカもそうだし、そして中国で今深刻な問題になっているのが、大気汚染。クルマは化石燃料、つまりガソリンで走る。軽油で走るクルマもあるという指摘は脇に置いておくとして。ガソリンを燃やせば汚染物質を含んだガスが排出されて、大気汚染につながる。急激に自動車が普及した中国では、特にこの大気汚染が問題視されるようになってきている。
 ここで注目されるのが、「環境に配慮した」クルマというやつ。個人的には、環境に配慮するのは良いけどあくまでも人間様が生きるのに都合が悪いから仕方なく環境に気を配ってやっているってんだろ、ということを考えてしまうのだけれどもまあこれも置いておくとして。こういった方向性から今現在に研究されているのは、主に三つの方向性。ハイブリッド車、燃料電池車、それからディーゼル車である。これとは別に、燃料という面から考えるとバイオ燃料というものもあるから、これも合わせると四つの方向性ということになるか。
 ディーゼル車が挙がっているのを見ると、日本人なら「えー」と思うかも知れない。日本人にとっては、ディーゼルというのはあんまり良いイメージが無い。私自身もそうだし、日経ビジネスで読まなければディーゼルの燃費が良くなっているなんてことは知らないままだったろうし。今現在だと、ディーゼルの技術も随分と進んできているもので、燃費良し、パワーよし、そして環境負荷は少ないというなかなか優秀なエンジンに生まれ変わっているそうだ。欧米では、ハイブリッドやら燃料電池よりも、むしろディーゼル車が環境対策で普及しているくらい。日本だとそういうのはハイブリッド車というイメージだけれども、今後はディーゼルも増えてくることになるのだろう。
 さて。通勤通学途中にふっと街を見回してみると、結構な数のバスが走っている。そんなバスの中に、よく見るとたまーに天然ガスで走っているバスが何台か混じっていたりしないだろうか。これも環境負荷を減らすという売り込みで走っているやつ。そう劇的な効果が上がる訳ではないようだけれども……。それから、一時期話題になったのが水素で走る車。これなら排出するのはほとんど水だけというなかなかに画期的な考え……ではあったのだけれども、これを普及させるとなると結構大きな問題が一つ。ガソリンスタンドが無いということ。もとい、水素スタンドが無いということ。道を車で走っていれば、そこら辺でガソリンスタンドを見かけるものだけれど、このくらいの頻度で水素スタンドを作らないと普及は難しいということ。それだけのスタンドを整備するには、さて一体いくらかかるでしょーか。正解者には亀の子たわしを進呈します。
 この水素スタンドよりは現実的な対応として日本が今進めているのが、バイオ燃料を混ぜようという話。基本は軽油なりガソリンなのだけれども、これに十パーセントとかそのくらいの割合で、バイオ燃料を混ぜる。バイオ燃料ってーのはなんぞやと言えば、植物を由来としたエタノールとか、そういうもの。これをガソリンなどに混ぜてやると、排出ガスがそれなりにクリーンになる……らしい。細かい原理は私ゃド級の文系なので不明でつ。まあ、この方法ならばガソリンに混ぜればいいだけだから、全く新しくもうける必要のある水素スタンドよりは大分マシ。ブラジルなんかではもうエタノールで走る車が普及しだしているようで、日本の自動車会社も何とかせんとなーという感じで頑張っているらしい。ちなみに、何でブラジルなのかと言えば、サトウキビの産地だから。サトウキビが何の関係があんねんと言えば、これがエタノールの原料の一つなのですだよお兄さん。ただまあ、みんなしてバイオ燃料に注目したものだから、今度はサトウキビの取り合いになっているようだけれども。
 自動車メーカーに限らないことではあるけれど、今や企業も環境の時代。まあ、ぶっちゃけ本心から環境に取り組みたいって考えでやっているというよりは、環境の流れに乗らないと買って貰えなくなるから、だろうけれども。環境というのも立派なビジネスであって、だからこそディーゼルに、ハイブリッドに、燃料電池にと開発資金を突っ込む。環境規制はまた強化されていくことになるだろうし、そうなると基準を満たさない車は買ってもらえないどころか、そもそも市場で売れなくなってしまう。麗しくない話ではあるけれど、そんなもんです。
 ……といったところでこの話に飽きたので、ぶつ切れに終了。さて、どこかの誰かさん、このくらいでネタになるかしらん? と私信を一発だけ。これで三千とちょいって字数になるですよ。

読み:文庫『さみしさの周波数』、コミックス『少年探偵犬神ゲル』四巻
買い:コミックス『少年探偵犬神ゲル』四巻
途中:なし
月次読破:文庫5冊、コミックス4冊
月次購入:11冊
通年度購入:214冊(文庫112冊、コミックス102冊)
通年度読破:211冊(文庫107冊、コミックス104冊)

それでは。

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