11月30日分。
毎度。実はこの今の毎度、という冒頭を打ち込んだ時点で日付変わってたりするんですが、そういうことは気にしちゃいけないと思います。幽霊です。いやはや、上司の昇進祝い宴会のスタートが八時半とか凄い時間からだったので、必然的に帰り着いたらこんな時間。明日からまた普通に月初業務の山が来るんですが、これは大丈夫なのか? 既に月初開始手前からオワタフラグが立った気がします。ま、例によって私自身は一滴もアルコールを飲んでいないので、被害は少ない方でしょうけれども。
さて、あんまり時間が無い、というか睡眠時間を削るのが惜しいので、ざくっと今日の分のネタだけ書いて切り上げるとします。
えらく久々にカテゴリ「本」を持ってきましたが、帰りの道中でふと、そういえば転機になった本って何だっけかなーと思ったりして。色々な転機はあったのですが、主に考え方の転機として結構影響の大きかった本というのは、何冊かあります。考え方に限らず、その後の読書傾向にかなりの影響を与えた一冊、というのも交えて幾つか挙げてみましょう。
・『しあわせの理由』:グレッグ・イーガン:ハヤカワ文庫SF
……あ、この書き方も何か懐かしいですね。昔にレビューを別ブログやらで挙げていた時期の書き方です。まあそれはともかくとして、海外方面のSFに本格的に手を出すようになった大元が、この一冊。本当はこの前に『惑星カレスの魔女』とかも読んでいたのですが、積極的に手を出すようになったというか、ハヤカワ文庫SFを一気に開拓する前哨戦になったのが、この一冊。イーガンの作品も何冊か買って読んで、そして売ってしまいましたが、この一冊だけは今でも本棚に残ってます。
ハードSFの短編集なのですが、最初に読んだイーガンということもあって、切れ味はこれが一番良かったんじゃないかなーと今でも思ったり。たまには、読み返してみるのも良いかもしれません。
・『数奇にして有限の良い終末を』:森博嗣:幻冬舎文庫
正味、これについては現在だと書店店頭での入手は難しいかも知れませんが……近い雰囲気のものとして、同じく森博嗣の『MORI LOG ACADEMY』シリーズがあります。森博嗣というとミステリが有名なのでしょうけれども、私自身への影響が大きかったのは、この人のミステリよりも、むしろこのブログエッセイの方。あまり、言ってしまえば「中の人」には興味を持つことが少なかったのですが、この人の考え方が、今の私の思考にも結構影響してますね。
何というんだろう、昔に比べると、随分自分が軽くなりました。気軽になったというのか、構えなくなったといった感じでしょうか。ただ、この人の『MLA』を読む度に、まだまだやなーと思ったりもするんですけれども。
・『パラサイト・イヴ』:瀬名秀明:角川ホラー文庫
この本自体は既に手元に無いのですが、その代わり、瀬名さん関連の本は幾つか別のを手持ちしてます。軒並みハードカバーというのが、また昔とは随分読む物が変わってきたんだなーということを感じさせますな……。ミトコンドリアに関するホラーでしたが、ミトコンドリアにここから興味を持ったというのではなくて、瀬名秀明という著者の名前を覚えた、という方で後々に影響を及ぼした本です。これ自体を読んだのは多分大学生時代のどこかで、瀬名さんの別分野の本を買うようになったのは、つい最近、ここ半年とかくらいからです。かなり間が空いてますが、時限爆弾みたいだなぁ。
ロボットとか脳方面への興味を持つようになったのは、この人の『ロボット学論集』を読んでからなので、そっちを出しても良かったのですが。瀬名秀明という名前を覚えた大元がコレだったので、こっちを挙げます。
……あ、でもこの論法で行くと、上の森博嗣のやつも、本当は『すべてがFになる』を挙げないといけなくなるなぁ。
・『攻殻機動隊』:士郎正宗:ヤングマガジンKCDX
はい、有名所の登場です。熱狂的なファンというわけでもないし、全シリーズ追いかけているわけでもないのですが、何となく漫画版の、この初代攻殻機動隊は結構好きで、たまに読み返してます。サイバーパンク的なものが割と好みに合うのかもしれないし、草薙素子という人物が気に入っているのかも知れません。色々と、今読み返してみても、今ある周りの世界を裏返すような感覚は新鮮。続巻やアニメ版シリーズも結構数がある筈なんですが、何のかんのでこの初代が一番、性に合います。
あまりサイバーパンク方面の作品開拓に繋がったりはしなかったのですが、今にして思えば、脳やロボットという今現在の興味関心は、そういやこの攻殻機動隊から引き継いできているのかも知れません。範囲が広がったようで、元に戻ってきているのかも。
・『笑う大天使』:川原泉:白泉社文庫
最後の一冊になって、いきなり少女漫画に飛んできました。しかも、カワハラ。正確には、この文庫版だと一巻・二巻に分かれているので、一冊じゃなくて二冊か。これ自体は母親殿の趣味だったのかな? を適当に読んでいて見付けたもので、ぶっちゃけ当初の感想は、なんじゃこりゃー、の一言。次いで、訳も分からず笑いがこみ上げてきて、最後に「コレは一種のテツガクなのではなかろーか」と勘違いする始末でした。今でもテツガクっぽい気も、うん、しないこともない。
カワハラな考え方は結構好きで、森博嗣ともそういえば、似てるわけでもないのだけれど、どこか通じるものがあるのかも。今まであまり、似ているなーとか通じているなーとか、考えてみたこともなかったんですけれどもね。そーか、そういえば、何となく雰囲気は近いのかも知れない。
それと、最近になって「ゆるい」コミックスなどもたまに買うようになってますが、それもこのカワハラの影響がある程度あるのかも。
以上、今日の帰り道にぱっと思い浮かんだのは、この辺の本でした。探してみればもっと色々出てくるのでしょうが、あまり幾つも並べ立ててみたって仕方がないし、このくらいがちょうど良い数でしょう。しかし、こうして並べてみると、なーんか『笑う大天使』がやたらと浮いてるなぁ。それと、森博嗣だけは別として、他の本は後々になって、読んだ当時は思ってもいなかったくらいの影響を及ぼすことになった本、という感じです。だからこそ、記憶を引っ張り出してきたときに、印象に残っていたのかも知れません。そういえば、あそこから始まったんだな、とかそんな感じで。民俗学関係の本を一冊も出していないのは、仕様です。これといってどれ、という感じでもないのですよね、あの分野については。
きっと、ここ最近になって読んだ本の中にも、一冊くらいはまた、後になって転機をもたらしていたものが混じっているのでしょう。そのときに、ああそうだったっけかな、と思い出すことが出来れば、それはまた嬉しいことです。あ、でも言っておきますが、この道は本気で茨の道というか、不毛の道で、終わりのない道です。どこまで行っても終わらない道。ネバーエンディング不毛。本って、買っても買ってもきりがないんです。追いかけていけば追いかけていくほど「次」が出てくるし、「別の道」も見えてしまう。そして、ちゃんと充実した書店に行って、「こりゃ終わらん……」と途方に暮れるのです。
まあ、そんなだからこそ、私みたいな飽きっぽくて移り気な人間でも、十何年読み続けられるのですけれどもね。良くも、悪くも。
ではでは、三千文字も超えたようなのでお終いです。ひゅう、どろん。
毎度。実はこの今の毎度、という冒頭を打ち込んだ時点で日付変わってたりするんですが、そういうことは気にしちゃいけないと思います。幽霊です。いやはや、上司の昇進祝い宴会のスタートが八時半とか凄い時間からだったので、必然的に帰り着いたらこんな時間。明日からまた普通に月初業務の山が来るんですが、これは大丈夫なのか? 既に月初開始手前からオワタフラグが立った気がします。ま、例によって私自身は一滴もアルコールを飲んでいないので、被害は少ない方でしょうけれども。
さて、あんまり時間が無い、というか睡眠時間を削るのが惜しいので、ざくっと今日の分のネタだけ書いて切り上げるとします。
えらく久々にカテゴリ「本」を持ってきましたが、帰りの道中でふと、そういえば転機になった本って何だっけかなーと思ったりして。色々な転機はあったのですが、主に考え方の転機として結構影響の大きかった本というのは、何冊かあります。考え方に限らず、その後の読書傾向にかなりの影響を与えた一冊、というのも交えて幾つか挙げてみましょう。
・『しあわせの理由』:グレッグ・イーガン:ハヤカワ文庫SF
……あ、この書き方も何か懐かしいですね。昔にレビューを別ブログやらで挙げていた時期の書き方です。まあそれはともかくとして、海外方面のSFに本格的に手を出すようになった大元が、この一冊。本当はこの前に『惑星カレスの魔女』とかも読んでいたのですが、積極的に手を出すようになったというか、ハヤカワ文庫SFを一気に開拓する前哨戦になったのが、この一冊。イーガンの作品も何冊か買って読んで、そして売ってしまいましたが、この一冊だけは今でも本棚に残ってます。
ハードSFの短編集なのですが、最初に読んだイーガンということもあって、切れ味はこれが一番良かったんじゃないかなーと今でも思ったり。たまには、読み返してみるのも良いかもしれません。
・『数奇にして有限の良い終末を』:森博嗣:幻冬舎文庫
正味、これについては現在だと書店店頭での入手は難しいかも知れませんが……近い雰囲気のものとして、同じく森博嗣の『MORI LOG ACADEMY』シリーズがあります。森博嗣というとミステリが有名なのでしょうけれども、私自身への影響が大きかったのは、この人のミステリよりも、むしろこのブログエッセイの方。あまり、言ってしまえば「中の人」には興味を持つことが少なかったのですが、この人の考え方が、今の私の思考にも結構影響してますね。
何というんだろう、昔に比べると、随分自分が軽くなりました。気軽になったというのか、構えなくなったといった感じでしょうか。ただ、この人の『MLA』を読む度に、まだまだやなーと思ったりもするんですけれども。
・『パラサイト・イヴ』:瀬名秀明:角川ホラー文庫
この本自体は既に手元に無いのですが、その代わり、瀬名さん関連の本は幾つか別のを手持ちしてます。軒並みハードカバーというのが、また昔とは随分読む物が変わってきたんだなーということを感じさせますな……。ミトコンドリアに関するホラーでしたが、ミトコンドリアにここから興味を持ったというのではなくて、瀬名秀明という著者の名前を覚えた、という方で後々に影響を及ぼした本です。これ自体を読んだのは多分大学生時代のどこかで、瀬名さんの別分野の本を買うようになったのは、つい最近、ここ半年とかくらいからです。かなり間が空いてますが、時限爆弾みたいだなぁ。
ロボットとか脳方面への興味を持つようになったのは、この人の『ロボット学論集』を読んでからなので、そっちを出しても良かったのですが。瀬名秀明という名前を覚えた大元がコレだったので、こっちを挙げます。
……あ、でもこの論法で行くと、上の森博嗣のやつも、本当は『すべてがFになる』を挙げないといけなくなるなぁ。
・『攻殻機動隊』:士郎正宗:ヤングマガジンKCDX
はい、有名所の登場です。熱狂的なファンというわけでもないし、全シリーズ追いかけているわけでもないのですが、何となく漫画版の、この初代攻殻機動隊は結構好きで、たまに読み返してます。サイバーパンク的なものが割と好みに合うのかもしれないし、草薙素子という人物が気に入っているのかも知れません。色々と、今読み返してみても、今ある周りの世界を裏返すような感覚は新鮮。続巻やアニメ版シリーズも結構数がある筈なんですが、何のかんのでこの初代が一番、性に合います。
あまりサイバーパンク方面の作品開拓に繋がったりはしなかったのですが、今にして思えば、脳やロボットという今現在の興味関心は、そういやこの攻殻機動隊から引き継いできているのかも知れません。範囲が広がったようで、元に戻ってきているのかも。
・『笑う大天使』:川原泉:白泉社文庫
最後の一冊になって、いきなり少女漫画に飛んできました。しかも、カワハラ。正確には、この文庫版だと一巻・二巻に分かれているので、一冊じゃなくて二冊か。これ自体は母親殿の趣味だったのかな? を適当に読んでいて見付けたもので、ぶっちゃけ当初の感想は、なんじゃこりゃー、の一言。次いで、訳も分からず笑いがこみ上げてきて、最後に「コレは一種のテツガクなのではなかろーか」と勘違いする始末でした。今でもテツガクっぽい気も、うん、しないこともない。
カワハラな考え方は結構好きで、森博嗣ともそういえば、似てるわけでもないのだけれど、どこか通じるものがあるのかも。今まであまり、似ているなーとか通じているなーとか、考えてみたこともなかったんですけれどもね。そーか、そういえば、何となく雰囲気は近いのかも知れない。
それと、最近になって「ゆるい」コミックスなどもたまに買うようになってますが、それもこのカワハラの影響がある程度あるのかも。
以上、今日の帰り道にぱっと思い浮かんだのは、この辺の本でした。探してみればもっと色々出てくるのでしょうが、あまり幾つも並べ立ててみたって仕方がないし、このくらいがちょうど良い数でしょう。しかし、こうして並べてみると、なーんか『笑う大天使』がやたらと浮いてるなぁ。それと、森博嗣だけは別として、他の本は後々になって、読んだ当時は思ってもいなかったくらいの影響を及ぼすことになった本、という感じです。だからこそ、記憶を引っ張り出してきたときに、印象に残っていたのかも知れません。そういえば、あそこから始まったんだな、とかそんな感じで。民俗学関係の本を一冊も出していないのは、仕様です。これといってどれ、という感じでもないのですよね、あの分野については。
きっと、ここ最近になって読んだ本の中にも、一冊くらいはまた、後になって転機をもたらしていたものが混じっているのでしょう。そのときに、ああそうだったっけかな、と思い出すことが出来れば、それはまた嬉しいことです。あ、でも言っておきますが、この道は本気で茨の道というか、不毛の道で、終わりのない道です。どこまで行っても終わらない道。ネバーエンディング不毛。本って、買っても買ってもきりがないんです。追いかけていけば追いかけていくほど「次」が出てくるし、「別の道」も見えてしまう。そして、ちゃんと充実した書店に行って、「こりゃ終わらん……」と途方に暮れるのです。
まあ、そんなだからこそ、私みたいな飽きっぽくて移り気な人間でも、十何年読み続けられるのですけれどもね。良くも、悪くも。
ではでは、三千文字も超えたようなのでお終いです。ひゅう、どろん。