3月22日分。
毎度。ここ数日妙に更新頻度が高めですが、昨日に更新した記事に、思いっきり私の勘違いがあったようなので修正をするついでに更新。幽霊です。自動運転での死亡事故の件ですが、ドライブレコーダーの映像が公開されていますね。
該当の記事としてはとりあえず「“自動運転”死亡事故 残された映像には…」といったあたりから。どうも、私は「件の死亡者が自ら飛び込んだもの」と誤解していたのですが、そういうことではなくて、視覚的にはほとんど見えない位置から突然に現れてきてしまった、という感じの状況のようです。
ひとまず、「視覚」での話だけすると、あの状態では「搭乗者」がもし視線を下に逸らしていなかったとしても、とっさにブレーキを踏んで停止が間に合う距離では無かったようには感じます。従って、搭乗者が常に備えておくべきであるという部分に異論はありませんが、今回の場合、搭乗者がすぐに気が付いてブレーキを踏めたとしても、間に合うタイミングでは無かったというように見えます。
速度が60km/hは高いのではないかという感もありますが、前方に映っている車のテールライトとの距離がどんどん近付いてきているわけでもないので、周囲も基本的に同様の速度で走行はしているようです。ただ、そこまでぎっちり周囲に車だらけというわけでもないようですね、自転車を押した歩行者が横断してこられる程度には。
気になるのは、リンクした記事の映像中に指摘がある通り、センサが機能していれば接近してくる物体は感知できていたのではないか、ということ。全く減速している様子が無いことから、「感知できていなかった」という可能性がありそうですが……。はて、センサの死角になってしまっていた? 何らかの動作不良が発生していた? それとも、センサでは感知できていたが回避行動に入るプログラムとうまく連動していなかった? 当然、そこは究明されていくことになりましょうけれども。
ふと思うのは、該当の車両に搭載されていたセンサというのは、カメラなどを使った「映像・視覚」主体でのセンサだったのかしら、ということ。運悪くというべきか、街灯の明かりの入らない死角のような位置から女性が突然現れたような状態でしたので、視覚主体のセンサだった場合、見落としてしまったのではないか? という疑問が……。
ネットですぐ見つかる範囲の情報だと、一般的に、自動運転車のセンサとしては、主体で使っているのはやはりカメラビュー、つまりはカメラから映像で検知するという方式のようです。これを補助するために、レーダー、超音波センサなどを組み合わせて、視覚が通らない・通りにくい場合の検知能力を上げていく仕組みになっているようですね。
Uberの自動運転車両がどういったセンサを搭載していたのかは分からないのですが、さすがに光学カメラ「だけ」のセンサしか積んでいなかった……ということは無いと思われます。もし仮にそれしか積んでいなかったということなのであれば、それでは不足である、ということは今回判明したことになりますが。うーん、完全自動運転を前提にするなら、さすがにそれは無いんじゃないかなぁとは考えているのですけれども。
若干話が飛ぶのですが。今回の記事を更新しながら、ふと思い出したのが「トロッコ問題」のちょっと絡む類いの話。多分、どこかしらでAI関連の本なりを読んでいる間に、これに類する話を読んだのではないかなとうっすら思うのですけれども。いや、そういえば自動運転そのものを取り上げた本も今年度の内にどこかで読んだ覚えがあるので、そこからそのままかもしれません。該当の本は……あー、既に本棚に見えないあたり、多分読んで満足して売ったなこれ。
まあ覚えてる範囲で書くことになりますが、たとえばですが、路上へ飛び出してきた人を避ける必要があるとする。但し、回避が可能な走行ライン中に、もう一人別の人が存在する。要するに、前者を避けようとすると、後者を結局は轢くことになる、というもの凄く極端な例のことです。もしくは、路上へ飛び出してきた人を回避するためには、周囲の立地条件等から制動が間に合わないとし、壁にぶつけるなどして無理矢理に止める必要があるが、それをやると中の搭乗者が犠牲になる、とか。
とにかく、歩行者なり他者を回避しようとすると、それ以外の他の歩行者なり、もしくは搭乗者が犠牲になるというケースを想定した話です。実際にそういった状況がどれほどの頻度で発生するのかということは考慮せず、そういった状況が発生してしまった場合に、どう機械側に判断させるのかということを問題にするわけです。こういった状態は「絶対にあり得ない」とは言えず、もし実際に発生してしまった場合に備え、判断基準は設定しておく必要があります。
……この場合、基本的には「搭乗者を保護する」ことを優先する、という判断基準にせざるを得ないのだろうと思います。が、もっと厄介なのは、搭乗者の保護は出来るとしても、搭乗者以外の2者を択一する必要があるような場合であるとか、1人を避けるために3人などより多くの歩行者を巻き込むことになるとか、他の車両を巻き込むことになる、といったようなケースでしょうね。
また、人間を中に乗せて走行する以上、回避することだけを考慮すれば回避は可能なのだとしても、その回避行動で中にいる搭乗者がミンチになるような回避はしてはいけない、という設定はどうしても必要です。つまり、どこかしらで「回避を諦めて轢き殺す」という選択をさせる必要が生じる。そういった判断を、人間のドライバーにさせるのは……まあ、無理でしょう。この手の状況は本当に一瞬で発生するので、どうするか考えている間に轢き殺して終わりか、そも考えるより前に手足が動いて結果が後から付いてくるだけ。ただ、機械の場合には、これを判断している時間があります。
屁理屈をこねているように見えるかも知れませんが、自動運転を本気で普及させていくのであれば、膨大な台数が世界中で走ることになるわけですから、こうしたケースは発生し得る。正直、殺して良い優先順位を決めているようで気分は宜しくないのですが、そういう判断基準の設定は人間が方向付けをしてやることになる……んだろうなぁ、と。
無論、そういった状況に陥る前に、周囲状況から事故を予測した上で、事前に回避することがベストですけれども。ただ、予測の部分の話と、万が一起こってしまった場合の判断基準の話は別。実際、今回も結局事故は起きているので……と。ふと思いましたが、今回の件、検知が遅れたのは間違いないのかなとは思いますが、検知した時点で「これは搭乗者を保護する前提でのブレーキングでは間に合わない」と機械側が既に判断しており、「間に合わないのであればブレーキングする必要は無い」と減速しなかった……なんて可能性は、さすがに無いよな?
最後に妄想まで浮かんだところで、今回の更新はこのくらいで。
毎度。ここ数日妙に更新頻度が高めですが、昨日に更新した記事に、思いっきり私の勘違いがあったようなので修正をするついでに更新。幽霊です。自動運転での死亡事故の件ですが、ドライブレコーダーの映像が公開されていますね。
該当の記事としてはとりあえず「“自動運転”死亡事故 残された映像には…」といったあたりから。どうも、私は「件の死亡者が自ら飛び込んだもの」と誤解していたのですが、そういうことではなくて、視覚的にはほとんど見えない位置から突然に現れてきてしまった、という感じの状況のようです。
ひとまず、「視覚」での話だけすると、あの状態では「搭乗者」がもし視線を下に逸らしていなかったとしても、とっさにブレーキを踏んで停止が間に合う距離では無かったようには感じます。従って、搭乗者が常に備えておくべきであるという部分に異論はありませんが、今回の場合、搭乗者がすぐに気が付いてブレーキを踏めたとしても、間に合うタイミングでは無かったというように見えます。
速度が60km/hは高いのではないかという感もありますが、前方に映っている車のテールライトとの距離がどんどん近付いてきているわけでもないので、周囲も基本的に同様の速度で走行はしているようです。ただ、そこまでぎっちり周囲に車だらけというわけでもないようですね、自転車を押した歩行者が横断してこられる程度には。
気になるのは、リンクした記事の映像中に指摘がある通り、センサが機能していれば接近してくる物体は感知できていたのではないか、ということ。全く減速している様子が無いことから、「感知できていなかった」という可能性がありそうですが……。はて、センサの死角になってしまっていた? 何らかの動作不良が発生していた? それとも、センサでは感知できていたが回避行動に入るプログラムとうまく連動していなかった? 当然、そこは究明されていくことになりましょうけれども。
ふと思うのは、該当の車両に搭載されていたセンサというのは、カメラなどを使った「映像・視覚」主体でのセンサだったのかしら、ということ。運悪くというべきか、街灯の明かりの入らない死角のような位置から女性が突然現れたような状態でしたので、視覚主体のセンサだった場合、見落としてしまったのではないか? という疑問が……。
ネットですぐ見つかる範囲の情報だと、一般的に、自動運転車のセンサとしては、主体で使っているのはやはりカメラビュー、つまりはカメラから映像で検知するという方式のようです。これを補助するために、レーダー、超音波センサなどを組み合わせて、視覚が通らない・通りにくい場合の検知能力を上げていく仕組みになっているようですね。
Uberの自動運転車両がどういったセンサを搭載していたのかは分からないのですが、さすがに光学カメラ「だけ」のセンサしか積んでいなかった……ということは無いと思われます。もし仮にそれしか積んでいなかったということなのであれば、それでは不足である、ということは今回判明したことになりますが。うーん、完全自動運転を前提にするなら、さすがにそれは無いんじゃないかなぁとは考えているのですけれども。
若干話が飛ぶのですが。今回の記事を更新しながら、ふと思い出したのが「トロッコ問題」のちょっと絡む類いの話。多分、どこかしらでAI関連の本なりを読んでいる間に、これに類する話を読んだのではないかなとうっすら思うのですけれども。いや、そういえば自動運転そのものを取り上げた本も今年度の内にどこかで読んだ覚えがあるので、そこからそのままかもしれません。該当の本は……あー、既に本棚に見えないあたり、多分読んで満足して売ったなこれ。
まあ覚えてる範囲で書くことになりますが、たとえばですが、路上へ飛び出してきた人を避ける必要があるとする。但し、回避が可能な走行ライン中に、もう一人別の人が存在する。要するに、前者を避けようとすると、後者を結局は轢くことになる、というもの凄く極端な例のことです。もしくは、路上へ飛び出してきた人を回避するためには、周囲の立地条件等から制動が間に合わないとし、壁にぶつけるなどして無理矢理に止める必要があるが、それをやると中の搭乗者が犠牲になる、とか。
とにかく、歩行者なり他者を回避しようとすると、それ以外の他の歩行者なり、もしくは搭乗者が犠牲になるというケースを想定した話です。実際にそういった状況がどれほどの頻度で発生するのかということは考慮せず、そういった状況が発生してしまった場合に、どう機械側に判断させるのかということを問題にするわけです。こういった状態は「絶対にあり得ない」とは言えず、もし実際に発生してしまった場合に備え、判断基準は設定しておく必要があります。
……この場合、基本的には「搭乗者を保護する」ことを優先する、という判断基準にせざるを得ないのだろうと思います。が、もっと厄介なのは、搭乗者の保護は出来るとしても、搭乗者以外の2者を択一する必要があるような場合であるとか、1人を避けるために3人などより多くの歩行者を巻き込むことになるとか、他の車両を巻き込むことになる、といったようなケースでしょうね。
また、人間を中に乗せて走行する以上、回避することだけを考慮すれば回避は可能なのだとしても、その回避行動で中にいる搭乗者がミンチになるような回避はしてはいけない、という設定はどうしても必要です。つまり、どこかしらで「回避を諦めて轢き殺す」という選択をさせる必要が生じる。そういった判断を、人間のドライバーにさせるのは……まあ、無理でしょう。この手の状況は本当に一瞬で発生するので、どうするか考えている間に轢き殺して終わりか、そも考えるより前に手足が動いて結果が後から付いてくるだけ。ただ、機械の場合には、これを判断している時間があります。
屁理屈をこねているように見えるかも知れませんが、自動運転を本気で普及させていくのであれば、膨大な台数が世界中で走ることになるわけですから、こうしたケースは発生し得る。正直、殺して良い優先順位を決めているようで気分は宜しくないのですが、そういう判断基準の設定は人間が方向付けをしてやることになる……んだろうなぁ、と。
無論、そういった状況に陥る前に、周囲状況から事故を予測した上で、事前に回避することがベストですけれども。ただ、予測の部分の話と、万が一起こってしまった場合の判断基準の話は別。実際、今回も結局事故は起きているので……と。ふと思いましたが、今回の件、検知が遅れたのは間違いないのかなとは思いますが、検知した時点で「これは搭乗者を保護する前提でのブレーキングでは間に合わない」と機械側が既に判断しており、「間に合わないのであればブレーキングする必要は無い」と減速しなかった……なんて可能性は、さすがに無いよな?
最後に妄想まで浮かんだところで、今回の更新はこのくらいで。