白猪の滝は、冬のシャンデリアのような氷瀑が有名で、10年以上も前の冬に行ったことがあります。でも、よほど寒くないと氷瀑は見られず、あのときも凍っていませんでした。どうせ流れ落ちる滝なら新緑の方がきれいなんじゃないだろうかと期待しました。
菖蒲園から滝までは歩きやすい舗装道路です。が、歩き始めてすぐ、「滝への近道」という看板を見つけて、狭い山道へ入ってみました。
アジサイに囲まれた山道でした。
いい雰囲気でした。山道はやはりこうでなくちゃ。
が、それもほんのちょっとで、すぐ舗装道路に合流しました。
明治時代正岡子規や夏目漱石もこの滝に訪れたそうです。当時の道はここではなくくねくねと曲がった山道だそうで、今も通れるそうです。一度歩いてみたいなあ。
その古道と舗装道路が合流する辺りに私有地があって有料の駐車場があります。車で来られるのはここまで。
しばらく杉木立の道を行くと
落書きやらなにやら分からないものにつられて向こうを見れば
うっすらと縦に伸びる線が見えはしましたが、水には見えないなあ。
右下に水音が聞こえ出しました。
渓流はミニ滝のように、いくつもの段差を流れ落ちていました。
これはまだ滝ではありません。
やがて道はきれいに整備された階段になりました。
この道の先にお堂が建っていました。
このお堂には記憶がありません。前に来たのは10年以上前でしたから、後からできたのかしら。
そばに漱石と子規二人の句が掲げられていました。
見覚えのある木の橋。向こうの正面辺りに屋根付きの展望台があった記憶がありますが、それはなくて、さらに上に行く道が整備されているようでした。
滝は3段になっていました。
昔は滝壺の近くから水しぶきを浴びながら見上げることができましたが、このきれいな橋の上から眺める滝は迫力がいまいち。けれどやはり新緑のなかの滝は美しかったです。
一番幅広いのが2段目。
上の滝がもっとよく見られないものかと、新しい道を上がってみたのですが、木々に遮られてよく見えませんでした。
高いところから見ると滝に向かって登っていく道がありそうでしたがー
ちょうどこの日、どこか別の滝見物をしていたご夫婦の一人が転落して亡くなったというニュースを聞いたばかり。わたしの滝見物はここまでです。