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古い曲が気になる

ジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」

2010-02-13 | 日記・エッセイ・コラム

きょうの、バンクーバー・オリンピックの開会式で、カナダが生んだ偉大なシンガー・ソングライター、ジョニ・ミッチェルの名曲 「Both Sides Now  青春の光と影」が歌われた。

(ライブにあったこのシーンが、夜7時半からの、NHK の放送では、カットされていた。驚いた。がくぜんとした。日本では、もう放送の現場の人間は、ジョニ・ミッチェルのことも、ジョニ・ミッチェルのことを偉大なミュージックとして、カナダ人がどれほど尊敬し、誇りにしているのかも、知らないのだろう。残念だ。いまの日本の放送も、日本の音楽も、つまらないわけが、よく分かった。

無知と無関心と無感動と思い上がり、かな。けっきょく与えられすぎると、こうなる。音楽に対する飢えがないと、創造力が枯渇する。与えられすぎると、感性が鈍化して、良質なものを聴き分けられない。安く簡単に多量にほしいものが手にはいると、すべてが軽く、安っぽいものに思ってしまう。価値あるものを必要としないから、価値をみいだす耳もない)。

                               

この曲「Both Sides Now  青春の光と影」が、B面最後に入ったアルバム「Clouds 」の、日本での発売は、1969年(昭和44年)のことだった。

青春の光と影(SHM-CD)

ジョニ・ミッチェルは、グラミー賞に16回ノミネートされ、9回受賞している。

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Jonimitchell

北海道・帯広のわたしのレコード屋では、ジョニ・ミッチェルのアルバム「Blue」(1971年)が、長い間よく売れた。

Blue

  ジョニ・ミッチェル Both Sides Now 青春の光と影 http://www.youtube.com/watch?v=bcrEqIpi6sg

いま、聴きかえして、あらためて、みごとな歌詞だな、と感動する。日本の短歌のように、言葉の音が美しい。(こういう曲を聴くと、あらためて、英語もまた、洗練された美しい言語だな、と思う、日本語のように)。言葉のリズムと韻が美しい。その言葉で表現している、不安な若者の心象心理も、よくわかる。もし歌でなくて、紙に書かれた純粋詩であっても、みごとな詩だ。それで、明確で美しいメロディで歌われる。すごい。すごすぎるわけだ。

とくに、韻をふんだ詩句なかで、“Tears and fears and feeling proud ” というところの、この語感が、一番好きだ。

 

以前にも紹介したサイト、eigo21、「なつメロ英語」の訳を下に引用させてもらう。原詩と翻訳の歌詞を読みながら、ユウーチューブのジョニ・ミッチェルが歌う映像をみてほしい。

                   

青春の光と影   ジョニ・ミッチェル

Rows and flows of angel hair
And ice cream castles in the air
And feather canyons everywhere
I've looked at clouds that way
幾重に流れる天使の髪。
アイスクリームのお城が浮かんでる。
ふわふわ 羽の峡谷が あそこにもここにも。
私は雲をそんな風に見てました。 

But now they only block the sun
They rain and they snow on everyone
So many things I would have done
But clouds got in my way
でも今 雲は太陽をさえぎって
雨を降らせ 雪を降らせます。 誰の上にも。
私はたくさんのことをするつもりだったけど
雲が 私の行く手をじゃましたのです。

   I've looked at clouds from both sides now
   From up and down, and still somehow
   It's cloud illusions I recall
   I really don't know clouds at all
   私が雲を見たのは 二つの側面からです。
   上から見たり下から見たり。 でもなんとなく
   雲の幻が 頭に浮かんだだけ。
   本当はわかっていません。 雲のことは何も。

Moons and Junes and Ferris wheels
The dizzy dancing way that you feel
As every fairy tale comes real
I've looked at love that way
幾度も巡る お月様, 六月, 観覧車。
めまいを起こす踊りみたい。
一つ一つのおとぎ話が現実になるたびに
私は恋をそんな風に見ていました。

But now it's just another show
And you leave 'em laughing when you go
And if you care, don't let them know
Don't give yourself away
でも今は 違う恋の話の始まりです。
笑いたい人は 笑わせておくのです。 放っておきましょう。
もし気になっても そんな顔を見せちゃだめ。
自分をうっかり見せちゃだめ。

   I've looked at love from both sides now
   From give and take, and still somehow
   It's love's illusions I recall
   I really don't know love
   Really don't know love at all
   私が恋を見たのは 二つの側面からです。
   与えたりもらったり。 でもなんとなく
   恋の幻が 頭に浮かんだだけ。
   本当はわかっていないません。 恋のことは何も。

Tears and fears and feeling proud
To say "I love you" right out loud
Dreams and schemes and circus crowds
I've looked at life that way
涙と不安 でも誇りを感じながら
私は言います。 「愛してる」って大声で。
夢と計画 サーカスの群集。
私は人生をそんな風に見てました。

Oh but now old friends they're acting strange
And they shake their heads
And they tell me(said) that I've changed
Well something's lost but something's gained
In living every day
でも昔からの友達といったら おかしなことばかりします。
頭を左右に振って
私に言います。 「あなた変わったわね」
そう 失った物もあるし 得たものもあります。
毎日暮らして行くうちには。

   I've looked at life from both sides now
   From win and lose and still somehow
   It's life's illusions I recall
   I really don't know life at all
   私が人生を見たのは 二つの側面からです。
   勝ち負けという見方から。 でもなんとなく
   人生の幻が 頭に浮かんだだけ。
   本当はわかっていません。 人生のことは何も。

   It's life's illusions I recall
   I really don't know life
   I really don't know life at all
   人生の幻が 頭に浮かんだだけ。
   本当はわかっていません。 人生のことは。
   本当はわかっていません。 人生のことは 何も。

訳: HideS    

     eigo21 http://www.eigo21.com/index.shtml

     ジョニ・ミッチェル Both Sides Now  (2000年 live) http://www.youtube.com/watch?v=tKQSlH-LLTQ&feature=related

                          

しかし、北海道の民主党国会議員というのは、どこまで恥知らずなのか。じぶんの選対幹部が、公職選挙法違反で有罪判決をうけた小林千代美衆議院議員は、離党も、議員辞職もしない、と記者会見をした。http://www.hokkaido-365.com/news/2010/02/post-804.html