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局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

澪標2~六条御息所はA型だと思う

2007-10-05 21:03:30 | 読む
源氏の勉強会に行った。
今日はこの前の続き 澪標の章の後半だった。

明石から帰ってきて都で出世街道驀進中の源氏に 六条御息所が病に倒れて死んでゆくきわに、残していく娘(斎宮だった後の秋好中宮になる女性)をたくしていく場面。

だいたい六条御息所は先々帝の未亡人で一時はそりゃあ権勢を誇った人だったわけです。
もちろん美人で教養があり、夫の帝がなくなった後も 都中の高貴な男性に憧れられて彼女の家は一種のサロン化していたようである。
その自分に憧れよってくる男たちの中から、彼女は自分より7つ若いまだ青二才だった源氏を選んだわけですね。
(最初は若い源氏が懇願、御息所も余裕こいて相手してやっていたと想像される)

そして一時は燃え上がった年上女性と源氏。だけどその当時怖いもの知らずの好き物であっちの女こっちの女と手を出しまくって遊んでいる男 だんだんと自分のところに訪れる回数が減っていってしまうのを悶々としつつプライドが邪魔して直接年下の気まぐれな恋人を責められない女。

その表に出せない恨みつらみが生霊となって夕顔なんかを殺しちゃったわけですね。おそろしや・・・

そして 時を経て御息所は病の床に倒れる。そして源氏に自分の愛する娘 斎宮を託そうとする。

ちなみに

源氏  29歳
斎宮  20歳
御息所 36歳 というラインアップであります。

斎宮は御息所の16歳の時の子供なんですね。こうやって見ると源氏はどちらとくっついてもおかしくない組み合わせである。

で、御息所は言うわけです。(現代文は谷崎訳ね)

「私が行ってしまいましたら (娘は)心細いお身の上におなりでしょうから、必ず何かの折にはお忘れにならないで、面倒をみてあげてください・・・中略 ・・・ 

いやな取り越し苦労でございますが、決してそのような色っぽいことはお考えくださいますな。不幸せな私の身に引き比べてみましても、女は思いのほかのことで物思いを重ねたりいたしますので・・・後略」

あけすけに言ってしまえば、残される娘を 権勢を持ったあなたの力をもって守って欲しい。だけど娘までには手を出すなよ。私と同じような苦労をさせたくないから。ってことだろう。

死ぬ間際の年上の元恋人にここまで言われたら 源氏も凹みつつも言うとおりにならざるを得ないだろう。この言葉が功を奏してか、御息所の死後に斎宮の美しさにふらふらっとなりかけながらもきちんと現帝の中宮にならせている。

私は普段昼メロってものは殆ど見ないのだが、何年か前に病院勤めしてた時に 看護師さんや女医さんが夢中になっていたので一緒に見ていた時期がある。愛のなんとか とか 真珠夫人とか 結構ドロドロしていてみんなで冷やかし半分に眺めて言いたいこと言う昼休みは何かと面白かった。

源氏も昼メロチックなところありますね。
結局 時代や背景が違ってもオトコとオンナの感情には普遍的な部分があるもんってことですよね。

しかし、この御息所 プライド高くて弱みはストレートに出さない。お上品にかまえてるけどやられたらやり返す。将来の計画は緻密 いきあたりばったりみたいなことはしない。
絶対A型だと思う。

ちなみに私もAですので同病相哀れむ部分はあるなあと思う部分もあるわけです。
でも生霊にはならないな。
もっと現実で発散はしてるわな。






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澪標 

2007-09-14 23:38:54 | 読む
昨日、
久しぶりに源氏の勉強会があった。
今回は澪標の前半部分。源氏が明石より都に帰還でき 翌年内大臣となり 順風満帆の時代の話である。
明石に隠遁したとはいえそこでもしっかりと明石の入道の娘と契りをかわして後の明石の上との間に 都に帰還してから姫が生まれる。

その秋、源氏が願解(お礼参りみたいなやつね)に住吉詣でをした際 偶然参詣にきた明石と出会い歌を交わす。

明石は中央に立派に返り咲き 大勢のお供を連れた源氏一行を見て、自分とかけ離れたところに行ってしまった気がして嘆き悲しむ。
それを知った源氏が読んだ

    みをつくし恋ふるしるしにここまでも
     めぐりあひける縁はふかしな

というラブレター。こんな手紙を受け取ったら放っておかれた恨みも消えて不安もやわらぎますわいなあ。
一度契った女性に対しての思いやりを持ち続けるという点では源氏が徹底したオトコである。
だから あれだけ遊んでも、許されない恋をしても、女性は源氏を憎むことはできないのだと思う。

それにしても源氏物語のそれぞれの帖の題名ってホントに綺麗な日本語だと思う。
空蝉 夕顔 篝火 夢の浮橋・・・ 紫式部って長文を構築する才能とともにコピーライターのような才能もあったのではないだろうかとも思う。

昼間お勉強したのちに 昨日の夜は また某所のJAZZ BARに三O郎さんライブを聴きに行った。
この前はギターとのボサノバのデュオだったけど 今回はピアノでジャズっぽい展開。これもとーーーってもよかった。



前のおばちゃんの頭でよく撮れなかったが 知的なイケ面。白シャツの着こなしがバークリーである(何のこっちゃ)

私もここのところオッカケ化してきたなあ。「身を尽くしても恋わたるべき」 ほどじゃぁないけどね、恋に関しては現実派なもので(再び何のこっちゃ)


息子情報 無事にチベットで生きている模様。懸念していた青蔵鉄道のチケットもゲットできて、明日から世界で一番高所を走る鉄道の旅人となるらしい。
無事に帰ってくるといいけど・・・

母は「留守の間は遊んでやる」という願掛け(笑)をしているので 順調に遊んでおります。今日は湯河原美味三昧に行ってきた。明日詳細アップします。

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日経新聞で涙する朝

2007-07-03 17:52:22 | 読む
と言っても、株価で一喜一憂しているわけじゃありません。

日経新聞の最後のページに 「私の履歴書」 っていうコラムがある。これは各界のエライ方々の簡単な自叙伝が連載されている。経済紙だから企業のトップまでされて、現在会長職などの方が比較的多いけど、芸能関係やスポーツ関係の方も書かれていることもある。
たまには エライ爺様のプチ自慢みたいな時もあって 「ハイハイわかりました。」と読み飛ばすこともあるけどやっぱり何かをやり遂げた方々、さすがに「すごいわね~~ こういう方たちが日本を支えてきたんだわね~~」と素直に感心させられることが多く、子供たちにも ホレ、読んでごらんよ と薦めることもあるんですが。

で、今連載されているのは 長嶋茂雄氏の履歴書です。
連載されて3日目、最初の一日はなんの気なしに読んだが、昨日、今日とはまってしまった。

昨日は、彼が小学校時代、まだ野球のボールを代用品で手作りしていた時代、腰紐を芯として固くまいた球をお母様が畑仕事の後の荒れた手を血まみれにしながら、その固いかたまりを夜なべで縫ってくれた話。それが野球を一生懸命やろうとするモチベーションにもなり、この話をする時はいつも涙ぐんでしまうという話。

今日は中学、高校とにかく野球をやることに青春をかけ、球場に通ってプロの選手の一挙手一投足を食い入るように眺め、家に帰って柿ノ木の下、自分が巨人の4番になり、そしてその夢の実況中継を自ら語りながら 素振りをし続けた話。

恥ずかしながら、その記事を読みつつ二日続けて泣けた。
さすがだよ 長嶋茂雄・・・ 泣かせるよ 長嶋茂雄・・・

アップダウンの道、または曲がりくねった道をたどりながら何かを成し遂げる人の人生も尊い。
だけど、まっすぐな道、それも光の当たったほかに選択の余地のないような信ずべき一つの道を行く人もまぶしい。
才能と環境と運と努力を継続できる精神力と 何もかもが恵まれて神に選ばれし人なんだろうなと思う。 そしてそこまで恵まれた存在と言うのは嫉妬心などを排除する力をも持って、人を感動させるのねと思った。

アンチ巨人って人は多いけど彼を嫌いな人はあまり聞かない。というよりは私の年代前後彼をヒーローとしている人は多い。
私ははっきり言って野球をはじめスポーツ全般の観戦って殆ど興味がないのですが、彼をヒーローとしたいという多数の人々の気持ちはこれで結構理解できたような気がする。

この先の連載が楽しみだ。当分毎朝泣かしてください。
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ハンニバル・ライジング

2007-04-12 21:01:21 | 読む
トマス・ハリス著 新潮文庫より 彼の4作目になる ハンニバル・ライジングが出版された。

これは、「羊たちの沈黙」 「ハンニバル」と続くレクター博士ものの三作目。ここで彼の出自や少年時の悲劇、つまり すべての家族を第二次世界大戦中に失い、心に深い傷を負った経緯。その後 叔父夫婦にひきとられ、日本人である叔母から彼の美意識の根幹となる影響を受け、医学教育を受けながら自分の失われた記憶を呼び覚まし、妹を殺した者たちへの復習をとげるといった青年時が描かれている。

前二作があまりにも強烈だった上、今度の本はそうボリュームもないので幾分さらりと読めてしまった感があって 今ひとつインパクトに欠けるような気がしないでもないのですが、さすがはトマス・ハリス、もちろん最後まで飽きさせずに読ませてくれはする。

ストーリー展開も標準以上なんだけど 今度で面白かったのは 叔母 「紫夫人」の存在である。日本からきたフランス大使の娘でハンニバルの叔父にあたるレクター伯爵の夫人となったという存在で、彼女が青年時代のハンニバルに 日本語を教え、書、水墨画、琵琶などの邦楽器、あげく 与謝野晶子の短歌や源氏物語などの日本文学までレクチャーしているという設定である。
それらはまた間違ってはいないんだけど やっぱり外人から見た日本文化って言うところも垣間見られ、本を読みながらついニヤニヤしてしまう部分もあった。
紫夫人が文に小枝をつけて送るところなど 夕顔(源氏の)かい?などと・・・ だいたいハンニバルの叔母設定とするなら昭和一桁生まれ?いくらなんでもそこまで古典的なワザはしないだろ とか。紫夫人を侮辱された青年時のハンニバルが肉屋に復讐する時に手にした琵琶が べん と鳴るとか・・・ 古典的なチャンバラ映画の演出みたいで面白かった。
トマス・ハリス自身も 紫夫人と言うのは 世界最初の偉大な長編小説源氏物語の作者紫式部に由来し、彼女とハンニバルの別れは源氏物語にその雛形があると言及している。血はつながってないにせよ、叔母と甥という禁じられた間柄に生まれた愛情と別れは、源氏の義母だった藤壺と源氏の禁じられた関係と、それを断ち切って出家していった藤壺の潔さなのかしらとか想像は広がる。

私が以前(2006年6月9日)に源氏物語の講義を受けて書いたブログからもう一度引用してしまうけれど 私が師事している源氏の先生があげたサイデンステッカー氏の一文。欧米人インテリの中でどれほど源氏物語が読まれているかということで上げられた文章である。

ーー殆ど誰でも知っていながら 殆ど誰も読んだことがなく (中略) 生きた文学として読まれることのこれほど少ない作家というのは、ほかに類例がないのではあるまいか。
だが欧米では、なるほど翻訳を通じてではあるにしても、「源氏」は生きて読まれている。日本ほど恐れをなして敬遠されてもいないし、偉大であっても手の届かない古典として祀り上げられてもいない。
そこで私は、日本人読者に申し上げたい気がするのである。紫式部(レディムラサキ)は今ではあなたがた日本人のものというより、むしろ我々欧米人のものとなりかかっているのではないかと。ーー

      エドワード・サイデンステッカー(米)
        東大で日本文学専攻・元コロンビア大学教授

なるほどね~ こんな感じでトマス・ハリスも源氏物語っていうのを親しいものとしているんだなあって意味でこの時の講義が改めて納得できた。 

映画はG.W.に公開されるらしい。これは見なくちゃだと思った。
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すてきな本を見つけた

2006-09-26 23:28:03 | 読む
「吾郎とゴロー」川渕圭一著 求龍堂



場面は夏、都内の古い病院。エリート研修医で自信満々の吾郎が その病院で亡くなったミュージシャンのゴローの幽霊と出会う。
その出会いを通じて、吾郎の医師としての意識が変わって行く。そして、ゴローの願いをかなえるために一肌脱ぐ というお話。
それぞれの恋人たちとの関係もからませながら、ゴローとお母さんの間の愛情もしみじみ感じさせてくれる。
ネタばれになっちゃうから詳しくは書きませんが、さらっと読めて 随所でくすっと笑えて、最後にじわ~っと涙腺がうるみ、心がふんわりと温かくなる本です。

この本には ちょっと変人はでてくるけど嫌な人間が一人も出てこない。ちょっと人間くさくて、ちょっと哀愁があってなんだか懐かしい気分になる登場人物がこういう時代にとても安心感を覚える。

装丁も、おしゃれです。
表紙もだけど、章の最初に出てくるイラストが文章にあっている。しおりも素敵。
気持ちをこめて作られたことが伝わってくる本だと思う。



実は 川渕氏の本は殆ど読破した。
自身が日本でトップクラスの大学の医学部の出身ながら、患者の気持ちを考えない大学病院の教授や、人間性を忘れてしまいそうな研修医の生活を画いた小説、「研修医純情物語」「とび出せ!ドクター」など
また自伝に近い、自らの青春の彷徨を書いた 「セブンソングズ」

今度出版されたのが、ファンタジーと言うのはちょっとびっくりしたけど これも愛読書の一つに加わった。夏の話だけど、秋の夜長に読む本としてもお勧め。


蛇足だけど、これってドラマか映画にしたら面白いと思うんだけどなあ。

研修医の吾郎はどうせだから 稲垣吾郎君に演じてもらいましょう。
ミュージシャンのゴローは やっぱりジャニーズつながりで亀梨君あたりで。
あと主な登場人物は吾郎の恋人の編集者の女性、ゴローの恋人だった年上の女性に若い子たちに人気のある女優をもってくれば、恋愛ファンタジーとしておもしろいものになると思うんですけど。

誰か作って!(笑)


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haru_mi~栗原はるみ本とその他の料理集

2006-09-07 17:21:47 | 読む
仕事帰りに書店によってこれを買った



栗原はるみさんの 「haru_mi 秋 創刊号」副題はふつうの暮らしが楽しい
秋の食卓向けの食欲をそそりそうなレシピや、
木佐彩子さんへの料理レッスン ウンブリアへの旅行記 ハンドメイドのカルトナージュなど。


栗原さんと言えば



もちろんこちらにもお世話になってます。
彼女のレシピは好きだ。身近な材料を生かしてとっぴではないけれど、ちょっと斬新な料理はとても役に立つ。我が家の定番になったり、元にしてアレンジしたメニューもたくさん。

話は戻るが、「haru_mi」には創刊号特別付録として、栗原はるみデザインミニタオルがついている。



ハンカチ王子の出現に際してなんとタイムリーなはるみ様 ではなくて 企画はもっと前だからただの偶然であろう。
紺地に白く haru_miとある 本当に変哲のないハンカチである。
これがご丁寧に二つ折りにして中に厚紙がはさまれ、ぴったりのセロハン袋に入れられて本の中ほどのページの点線で描かれた長方形の中にきっちりと貼り付けられている。内職のおばさまご苦労さんである。
はるみファン(はるらー?)にとっては嬉しいオマケかもしれないけれど、この手間隙の人件費とハンカチ原価を差し引いてもっと雑誌の値段を安くして欲しいと思う私はどうせひねくれモンである。

確かに彼女の料理は素晴らしいし、考える企画は次々ヒットして、企業人としての才能もおありになると思う。絶対大金持ちに違いないのに ひけらかせずに一般に嫌われないようなふるまいもとても賢いと思う。

でも私が欲しいのはレシピなの。それ以外の記事が載っている本は料理しながら見るのに邪魔だし、とっておくには余分にかさばるから嫌じゃ。

レシピ本になったら喜んで買いますが。

     * * *

私の結婚以来の料理のバイブルはこれである。



婦人の友社刊 毎日のお惣菜シリーズ
野菜料理 Ⅰ Ⅱ 魚料理 肉料理 豆腐と乾物料理 米と麺料理 粉と卵料理の七冊。
このシリーズの素晴らしいところは 材料別になっているところ。たとえばナスがたくさんあるけど何をしようかな・・・ と思うと ナスのページを見ればよい。和洋中の区別なくかなりたくさんのレシピが見られる。魚なんかも種別にあって助かるし、魚料理でピーマンを使ってあれば、それが野菜料理のところからもトラックバックのようにして引ける親切さが泣ける。味付けもなかなかおいしいし、和洋中だけでなくアジア料理などもかなり網羅していてありがたい。

20年あまり使ってきたからもうかなりボロボロだし、飛んだ油や調味料などがシミになっていて汚い。でも本当にこれは毎日役に立ってくれる。
娘が嫁に行くときにも絶対もたせるつもり。アマゾンで見てみたらちゃんと売っていてホッとした。ロングセラーなのね。

ただ、料理の基本は知っているのが前提の編集っぽいから、いきなり何も作ったことのない人には向かないかも。






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男は外見(笑)~追記あり

2006-08-25 23:41:29 | 読む
今日は 夫と夫の職場の新人二人と某私鉄沿線盛り場の居酒屋と割烹の間くらいの所でご飯を食べ、軽く歌ってから雨が降っていたのでタクシーで帰ってきた。
ほろ酔い加減でタクシーに乗って 前の座席の後ろ側に下がっているポケットの中に宣伝の冊子が何冊か置いてあった物を手にとってみたら、思いのほか面白かったので持ってきてしまった。

       男は外見

              男のエステ・ダンディハウス

せっかくの フェイスペインティングが消えてしまいます
   (サッカーの応援男性の頬の日の丸が皮脂で溶けてる画)

すぐに見つかります
   (木からはみでる 太った男性の画)

受付の女性に 名刺の名前の横に 濃い人と書かれました
   (ひげと眉の濃いおっさんの画)

フラッシュをたかれると 僕だけ必ず光ります
   (やっぱり 顔テカリの画)

シーソーになりません
   (子供二人より重い太った男性の画)

ゆがみます
   (I love NY のロゴのTシャツが横にひっぱられて文字がゆがんだ画)

美人には アプローチできません
   (自信のなさそな男性の画)

妊娠7ヶ月の妻より 腹回りが大きいです
   (そのまんま)

よく犬に嗅がれます
   (おやじくさいってことかしら)

子供と一緒にお風呂にはいるたび
滝やってとせがまれます。
   (湯船に入るとお湯がザアザアあふれる)

剃らないと つながってしまいます
   (つながり眉毛のおっさんの画)

すね毛で 風向きがわかります
   (ゴルフクラブもったおじさんが自分のすね毛を見てフォローか とつぶやく)

太っているのに「細井」です
   (そのまま)

濃いのに「薄井」です
   (同じく) 

10キロも太ったのに気づかれません
   (そりゃ 元々が大きければ増減の割りあいは小さくなるわね~)

エレベーターをよく見送ります
   (自分が乗ってブザーが鳴ったら恥ずかしいもんね)

大きい顔をするな! と言われて ショックでした。


  こんな悩みに思い当たったら お気軽にご体験ください。
  今なら3コース どれでも 5250円

 ( )内 局 つけたし。


夫に とっとこうか? って 聞いたら
不愉快そうに いらないよ と 言ってたので(笑) 書き写した後 ゴミ箱に捨てます。


               おやすみなさいませ

追記)
こうしてみると 男のエステっていうのは 1)顔の皮脂の除去 2)濃すぎる髭やすね毛などの脱毛 3)ダイエット の対策が三本柱ということがわかった。
しかし、男性の最大の悩みは 3)はともかく 1) 2)よりも 頭髪減少傾向ではないだろうか?
これは エステではなくて アデランスやアートネーチャーというカツラメーカーの範疇といった 業界内でくっきりと 住み分けができているのだろうか・・・

少々疑問が生じたので 追記といたしました(くだらね~)

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お勧め本「チーム・バチスタの栄光」~エリートのヒエラルキー

2006-08-06 22:07:14 | 読む
2006年の「このミステリーがすごい!」大賞を審査員から満場一致といいほどの認められ方で受賞した作品だそうだ。

一言でいうと非常に面白かった
冒頭部で、医学用語、大学病院という医療界の様子などなじみがなければ多少の違和感を覚えるかもしれない。だだ、何より 一人一人のキャラクターの個性が端役に至るまでないがしろにされずに 読者に伝えている力量に感心した。

ミステリーという点から考えればトリックがすごく凝っているわけじゃないし、犯人はまあ想定内に収まるのである。
ネタバレしないように書くのは難しいが、アメリカ帰りのすご腕の外科医桐生助教授の心臓手術(バチスタ手術)がある時期を境に急に成功率が下がり(術中死が続出し)、その原因を探ることを高階病院長にゆだねられたのは 不定愁訴外来の担当医であり万年窓際講師の立場を自分から望んで大学病院の中でマイペースで過ごしている 田口講師(彼の外来は愚痴外来と呼ばれている)である。
彼は 桐生助教授の選んだ 外科医や麻酔科医、病理医、臨床工学士、看護士からなる手術チーム(チームバチスタ)を探る。
しかし、彼の聞き込みと手術観察の最中にも、また術中死はおこってしまう。どうしようもなくなった田口講師の前に高階病院長から依頼された 白鳥という厚生省の役人が現れる。彼はロジカルモンスターと呼ばれるほど頭脳明晰だが、かなりの変人。人からどう思われるかも気にしないタイプで、田口が一人一人にあたって聞き込みをしたファイルを元に自らの聞き込みと調査を始める。ここで アクティブフェースと パッシブフェースという言葉が出てくるのであるが パッシブフェースはデフェンシブな聞き込みであり、アクティブはオフェンシブ。聞き込みにおいてある程度の人格攻撃や仕掛けることによって 隠れていた相手の事情や性格を引き出すと言っていいのだろうか。田口によるパッシブな聞き込みから得た情報が、白鳥によるアクティブな聞き込みで、ひび割れ、ある所で崩壊する様がとても面白かった。

筋書きはこの辺に留めておくが、これらの登場人物たちを眺めて思ったことは、大学病院の医師という集団を(そうじゃない人も居るだろけど)エリート集団と仮定してみると、その中でも 当然ながらヒエラルキーが存在し、その段階ごとのいそうな性格や行動のキャラクターがなんとまあ ありそうに書かれていることだろうか と言うことに私は感動してしまった。
全然笑いどころじゃないかもしれないけれど、天才外科医として扱われる桐生恭一助教授は 田口講師に 「恭一」という名前の由来を尋ねられて「やはり外科医であった父親が 一番になっても恭しさを忘れない人間になるように という願いをこめてつけられた」 と 答える。田口講師 「一番になるのは折込済みなんだ」と思う。
爆笑。
世襲された優秀外科医一家の長がいかにもいいそうなせりふなんだもの。
また、桐生助教授の上司である黒崎教授、自己顕示欲が強く、結構お調子者ではあるが保身と自己アピールはきちんとしてある程度の所までは 上ってきたタイプ。これもいかにも居そうな医学部教授である。
そして、この物語で、ヒエラルキーの頂点に立つのはなんと言っても高階病院長であろう。もちろん頭脳明晰、周りへの気配り、危機にもパニックにならずに一瞬の判断で切り抜けるためのある程度の腹黒さも併せ持ち、かつ人情もあるといったかなり人間的にも魅力がある人物である実際に、ある程度の組織の上に立つ人に備わっていて欲しい資質を全部備えているし、彼が厳然として頂点にいるから その下に続くキャラクターの欠点と弱点をも浮かび上がってきて、その所も大変面白かった。。(ついでに思うに、ある程度エリートと言う選良意識を持つからには、世の中をよくしてやろう、人のためになろうといった資質を持ち合わせていることが条件ではないだろうか?それを忘れて自分の出世のためだけに突っ走ると結構失脚することが多いと思う。高階教授はその点でもご立派なキャラである)

また、大学病院とはまた違ったエリート集団である厚生省という中で果たして白鳥のような、優秀だがある種人格に問題のある人物がいたとしたら、実際にはどの程度重用され、役人として出世することはできるのだろうか?(余談だが、白鳥の外見の描写から私はキャイーンの天野を思い出してしまった。映画化、ドラマ化の時はいかがなもんでしょ?)

著者の海堂尊氏、ネットで調べてみても 勤務医としか書いてなく、現職場も出身大学も公開してはいないようだ。こういう小説を書いてしまえば確かに医局にいるのは大変なのかな?
けれど、大学病院の内幕を白日の下に! といった内部告発的な嫌らしさは感じないし、ご本人は結構すっとぼけて、けれど面白いと看護婦さんたちにも人気のある先生だと思うのだけど 実際はどうなんだろうか?
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鈴香と黒い家

2006-07-15 16:41:18 | 読む
角川ホラー文庫で出版されている 貴志祐介氏の著作に 「黒い家」がある。
確かホラー大賞を受賞し、森田義光監督で映画化もされているから 知っている人も多いと思う。
主人公は大手の保険会社の社員で、偶然保険をかけられている子供が自殺してしまった事件の第一発見者となる。それが、保険金目当ての犯行ではないかと その両親とかかわっていき、自らも恐怖の事件に巻き込まれるといった内容だった。

狂気の母親役は 大竹しのぶが熱演していて、それが ものすご~~く怖かった。無表情に 「お金(死んだ息子の保険金)払ってもらえませんの?」 と聞く口調。夫を身体障害者にして保険金をとった時、切断された 手(足?)がむきだしに入ったビニール袋をちゃぽんちゃぽんさせながら 病院の待合室を小走りする姿。 まさに熱演というか怪演だった。

今回の秋田の事件、どうも母親が自分の子供をも殺してしまっているような気配になってきたけれど、私は彼女が逮捕された頃から この 黒い家の話を連想していた。原作では母親(菰田幸子)の幼少期の作文が出てきたが、それを心理分析して この人間には心がない と 言うところが印象的である。 心の無い人間、というか 人間的な心の無い人 というべきか。
鈴香も自分の子供を殺し(まだ確定ではないが) 隣の家の何の罪も無い子供を殺し、子供の写真と一緒に学校行事に参加し、いけしゃあしゃあと被害者面してインタビューを受けて 嘘ばっかりを全国にたれ流す。やっぱり普通の人間ではないと思っていた。
しかし 事実は小説より奇なり って いうけど、こんな異常な人間が小説の世界ではなくて現実に存在することはつくづく怖いものだ。
心の闇の部分っていうのは 多かれ少なかれ誰でもは持っているのかもしれないが、現実に人を傷つけたり殺したりしてしまう方向への踏み出しと言うのは かなり大きなものを超えないとできないと思う。
それを簡単に超えてしまえる人間が最近増えているようで本当に嫌だわ。
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デスノート~あなたには殺したい人がいますか?

2006-07-04 19:28:23 | 読む
映画が公開されて、ストーリーを新聞で読んでみて、原作の漫画に興味をもった。
「デスノートっておもしろいの?」と娘に聞くと 「おもしろいよ~ 兄ちゃんが全巻持ってるから借りて読めば」とのこと。
家の息子の本棚は漫画が半分を占め、苦々しいと思っていたけど、こういう時は便利である。
彼に言わせると ドラゴンボールは基本、スラムダンクは必修、ジョジョは応用なんだとか。

とにかく読んでみたら・・・ はまってしまった。デスノートと言う小道具も奇抜だし、ライトやLのキャラクターも立ってる。推理小説として読んでも 結構緻密である。綾辻行人に代表される 京大ミステリー研出身の作家の作品群を思い出してしまった。また、私は少年(青年)漫画の絵柄が嫌いなのであるが、これは綺麗だったから違和感なく読めた。
しかし、6巻以降は息子が後輩に貸してしまったとか、まだ手元に戻ってきていない。毎日「早く返して貰え」と 奴にメールして嫌がられている。

だって 続きが 読みたいんだもん~~~~!!!!

だから、完読していない今の時点では 全巻通しての感想は述べることはできない。後半になるにつれ ますます話が複雑になって面倒になるんだよ と 娘は言っていたけど。時間がとれたら映画も行きたいな。

そして 今、思っていること。私がこのノートを所有したら、殺したい人っているだろうか? 
個人的には それほどまでの人間関係で恨みを持った人は今までなかったなあ。
合わなそうな人とは、なるべくかかわりにならないように過ごしてきたし、私は攻撃されない限りは結構友好的な人間だと思うから(自分で思っているだけかもだけど 笑)そう深刻な争いは 少なくても成人になってからは なかったような気がする。
恋愛上で三角関係などになったら 自分のライバルがいなくなればって思うかもしれないけど、殺したい って 感情にまでなったら自分がみじめだろうし。

色々考えてみたら 一人 こいつだけは許せないって奴がいた。息子の小学校の3,4年担任のS。教頭試験に何度も落ちて やりたくもない担任をやって、子供たちの前で独裁恐怖政治をふるっていた(暴力も)ヅラ男。自分のことでなく子供が、いわば人質になっていたから 余計嫌だった。今はどこで何をしているかわからないけど、その時は、こいつ死んでくれ と思ったな。自分で手を下したい とは もちろん思わなかったけど、居なくなったら 生徒たちがさぞハッピーになるだろうと思った。今までの人生で そこまで恨んだ奴が息子の担任だって悲しい、、、 でも本当に最低最悪な男であった。あいつとかかわってしまった事だけは息子を地元の小学校に入れてしまったことを後悔している(たくましくは育ったけど)そして、私自身も堂々と渡り合えなかった事の後悔もある。(若くて未熟だった、相手はジジイだったし)

自分の事では それ以外はいない。人はどうだかしれないけど、まずまず平穏な人生って事なのかもしれない。ただ、ニュース報道なんか見ていると 結構 こいつ死んだほうがいいよってのがいるもんだ。
この前 裁判が差し戻しになった母と幼な子を殺害した18歳の少年。自分の狂気に逃げこんでしまった 麻原、今日、なぜか無期懲役の判決が出た 小学生の女の子殺しのヤギ・・・ 
後、最近 一番腹立たしく思ったのは 韓国の拉致被害者の親子対面でのインタビューである。 ああ言わされたのは 無理はないのだろう。しかし、ああいう言葉を聞かされてしまった 横田さん夫妻の胸のうちを考えると 本当に腹立たしい。泣けてくるほど気の毒である。ああいったことを平気でさせて、それを世界にいけずうずうしく知らしめるとは、なんて卑怯な国の指導者なんだろう。彼が死んだらどうなるかは知らないけど、私の中では かなり 死んでもいいよって言いたい 指導者様である。


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父の日を前に

2006-06-17 20:41:50 | 読む
明日は父の日だ。
カーネーションでイメージされる母の日より ちょっと認識度が低い気もするが、私は毎年プレゼントをしてきた。

去年末に父は軽い脳梗塞をおこした。幸い処置が早かったので後遺症も残らず元気に回復してくれたが、それをきっかけに自分の会社やクラブの定例会などから潔いくらい引退してしまった。
今は母と犬と毎日が日曜日の様子でのんびり過ごしている(それなりに忙しいそうだが)

だけど、急に刺激の無い生活になってボケてしまうのが心配である。

それで、毎年考えずにネクタイを送ってきたが今年は、犬の散歩用にラコステのポロシャツに この本を添えてみた。

脳を鍛える大人の計算ドリル 川島隆太著 くもん出版


出版社/著者からの内容紹介

[特にこのような人におすすめです]
◎物忘れが多くなってきた。
◎人の名前や漢字が思い出せない
◎言いたいことがなかなか思い出せない。

[そのほかに、こんな方にもおすすめです]
○記憶力を高めたい
○コミュニケーション脳力を高めたい。
○自制心を高めたい。
○ボケたくない
○創造性を高めたい

これで父もボケずにすむ と 思いきや 特にこのような人におすすめ を読んでどっきりしてしまった。

私も買ったほうがいいかもしれない・・・
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源氏への誘い

2006-06-09 20:48:35 | 読む
今日は私の着物の師であるK先生の源氏物語の公開講義が某文学館であったので雨の中足を運んでみた。

源氏物語 日本人なら誰でも知っているだろう(名前だけは)だけど 読んでみようと勇気を奮うにはあの長さ、難解さは大きな壁である。現代語訳だって一人で読むのは結構かったるい。

私もそうだった。高校の古典で出てきた冒頭部分と若紫の部分くらいで辟易もんだった。でもK先生の講義に巡り合ってだいぶ眼を開かされた。
K先生の講義は 源氏の生活文化の面からわかりやすく語ってくれる事が多い。また、服飾の専門家として、十二単のかさね色が出てくると 実際に絹地に染めた色を重ねて見せてくださったり とても興味深いものだ。

それに少々下ネタ方面も上品にさらっと語ってくださり(源氏って気づかない所で下ネタの宝庫ですから)ちょっと眠い時も思わずがばっと身を起こしてしまうことも度々である。

今日は公開講義だったので、さわりの部分をピックアップしていただいたが、興味深かったのは 真木柱の抜粋である。髭黒の大将が源氏の養女玉鬘を手に入れて ルンルンしながら会いに行こうとし、元からの奥方(北の方)がそれを悲しみ錯乱して 香炉の灰をぶっかけちゃう所。若い彼女(と言うか一夫多妻だから合法的2号妻)に会いに行くのが見え見えなのに、その旦那の着物に香を焚き染める糟糠の妻。悲しいけど我慢してうちひしがれて が 爆発してその香炉の灰を出かける旦那の後ろから浴びせかけてしまう。
なんだか 今の時代にもありそうな話ではないか。人の心って言うのが どれだけの年月が経っても普遍的なものであるかがとてもよくわかるエピソードである。

後、冒頭での先生が抜粋された一節 

ーー殆ど誰でも知っていながら 殆ど誰も読んだことがなく (中略) 生きた文学として読まれることのこれほど少ない作家というのは、ほかに類例がないのではあるまいか。
だが欧米では、なるほど翻訳を通じてではあるにしても、「源氏」は生きて読まれている。日本ほど恐れをなして敬遠されてもいないし、偉大であっても手の届かない古典として祀り上げられてもいない。
そこで私は、日本人読者に申し上げたい気がするのである。紫式部(レディムラサキ)は今ではあなたがた日本人のものというより、むしろ我々欧米人のものとなりかかっているのではないかと。ーー

      エドワード・サイデンステッカー(米)
        東大で日本文学専攻・元コロンビア大学教授

だそうだ。アメリカ人にここまで言われてちと悔しいので 改めてこれからも勉強してみようと思った。

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ダヴィンチ・コード~観てから読むか、読んでから観るか

2006-06-08 20:06:46 | 読む
ちょっと遅まきながらダ・ヴィンチ・コードを観てきた。
原作は去年読んだ。キリスト教やレオナルド・ダ・ヴィンチの画に対する薀蓄が面白かったので家族にも勧めた。
子供1,2共読んで、彼らの学校の授業でもそれぞれ話題になったと言うことで食卓でも話に上った。子供1によると そもそも ダ・ヴィンチと言う言葉を題名に持ってくることがシロートなんだとか? 徒然草の兼好法師を吉田兼好と呼ぶのと同じことなんだそうだ(その辺詳細記憶にないんだけど)ダン・ブラウンをキリスト教史実的にも美術史的にもこき下ろしていたらしい。子供2も宗教学的立場からの反論を聞いてきたらしい。
ちゃんと母にも教えて欲しいのに リベラル・アーツ方面の教養が薄いんだからさ。

で、映画だが、2時間余退屈はしなかった。当然ストーリーはわかっているんだから、自分で頭の中に描いていた映像を映画と比較確認作業って感じがしてしまったのは否めない。それは原作を読んでから観ちゃったからしょうがないと言えばしょうがないことなんだけど。
かと言って原作を読まずに観たら さらっと流された映像の中から色んな伏線なんかが読み取れたかどうかは疑問である。あれだけ話が複雑なんだから、2時間余でまとめるのは簡単ではないかもしれないけど。

あと 主演の女優オドレイ・トトゥ 私としては「アメリ」の不思議ちゃん少女のイメージが強すぎて、暗号解読のプロフェッショナルでありイエスの末裔という高貴なイメージを持たなくてはならないソフィーとしてはちょっと違うんだな~って感じであった。
トム・ハンクスも上手なんだけど、知的な大学教授って役より「ターミナル」で見せたようなちょっとお間抜けな人の良いキャラやってるほうが私にはしっくりくる。長髪もなんだかな~なんだけど 額の髪の後退ではえぎわが「M」の字になってたのが笑えた。だからある意味適役なのか~ なんちゃってね。

なんだか、振り返ると批判っぽくなっちゃった。でも あ~面白かった 満足!って映画じゃなかったことは確か。

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医師の書いた小説~ 「無痛」を読んでみた

2006-05-31 14:40:53 | 読む
昨日の朝日新聞で 最近医師の小説家としてのデビューが注目されているという記事があった。日本の作家で言うと 古くは森鴎外 北杜夫、渡辺純一 etc その列に加わった強力新人二人と言う事で 紹介されたのが 「チーム・バチスタの栄光」の海堂尊氏 と 「無痛」 の久坂部羊氏であった。
確かに、医療現場って言うのは 日々がドラマであろう。普通の職場ではなかなか見ることができない生の人間の姿が見られると思う。それに大部分が知能指数の高い医師の方々なんであるから 普通の感性があり、表現力があり、何かを主張したいと考えれば 小説を書くってことが自然の欲求として現れることと思う。

ちょうど 弟より「これすごく面白かったよ。姉ちゃんの趣味じゃないかな 読んでみなよ」 と 渡されたのが 「無痛」 である。
確かに最後まで一気に読ませるだけのストーリー性はあった。だけど読み終わった後の漠然とした不満をちょっと書いてみたい。
ちょっと目新しいところでは人を見るだけで症状がわかる天才医師が二人 一人はしょぼい診療所でいわゆる赤ひげ風で一人は大病院の青年院長って設定だが、二人ともどうも魅力にかける。前者はくだびれた中年で後者は停留睾丸からくる性的コンプレックスを隠し、変態が入ったおぼっちゃま なんだが どっちも読者(って私ね)を惹きつける魅力がない。
そして イバラという 痛みを感じない先天性奇形の男。そしてその男が犯す猟奇的殺人の描写。
それに 刑法39条(精神異常者の犯す事件は罪に問われない 思いっきり略)がからんだ話である。

猟奇的でサディスティックな殺人鬼が出てくる小説と言えば、なんといっても 「羊たちの沈黙」であろう。あの小説にはかなり残酷な描写やショッキングな場面が出てくる。そしてかのレクターは残酷、かつ悪人であるが 貴族的で魅力的である。彼の犯す殺人は彼の美学に基づいた必然ということが感じられる。
その後 異常者が主人公となる小説が出てきても 羊たちの沈黙を超えるものには私はお目にかかった事はない。

そして「無痛」も また羊たちの亜流ね~ って思ってしまうのである。
イバラの殺人場面も ただ生理的な嫌悪感を催されるだけ。生体解剖して細かくトイレに死体を捨てていくって趣味が悪いだけで つまんないっす。
なんとなく 「先生(久坂部羊さん) もうちょっと刺激的な場面入れましょうよ。読者にインパクト与えますからね」 とか って編集者に言われて無理やり書かれているような違和感を私は覚えた。発行元幻冬舎だしさ(笑)
後 刑法39条についても 被害者側にたってみたり加害者側にたってみたりで、問題をなげかけているのはわかるのだが んじゃ どうすればいいんだい?って方向性が見えてこない。 確かに一筋縄じゃいかない問題なのであろうけれど。

う~~ん 小説は小説、小説家は小説家であるし、医師の書いたものだからって意識する必要はないのかもしれないんだけどさ、医師が書くって事で私が期待するのはミステリーじゃないのよね。スプラッターでもないのよね。もっと普通でもいいから、せっかく(って言うのも何だが)普通の人が見られない人間の深みや裏を見られる場にいるんだから 普通に書いて しみじみ人間を書ききっていただきたい と思うのであります。
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