tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

アメリカとの友好・同盟を世界と日本に役立てるには

2023年05月11日 17時03分13秒 | 国際関係
こんな大変な問題を市井の1老人が書くのは、大それたことでしょうが、それでも、現状を見ると、この問題は、世界人類のためにも、日本人全体が真面目に考えなければならない問題の様に思われるので、敢えて書く次第です。

欧米の文化というのは、もともとが二分論が原則のようです。これは、「神と悪魔」という2元論と同根の思想と考えられます。
世の中の関係というのは、対立する相手がいて、それはお互いに譲らないのです。妥協して仲良くなるという事は本来的にあり得ないのでしょう。

この考え方を原則にしますと、世のなかの事象は総て対立する2つの主体に分けて整理しないと気がすまず、それが行動の原則にもなるようです。

それに引き換え日本的なものの見方というのは、対立はあってもそれは絶対的なものではなく、相互理解も和解も渾然一体化もあるといったもののようです。

これは神話の時代からの伝統で、欧米の宗教では悪魔は今でも悪魔ですが、古事記ではオオクニヌシの子で国譲りに反対したタケミナカタは最後までアマテラスの使い タケミカヅチと対立、信州諏訪湖まで逃げて争い降伏しますが、諏訪大社の主神として祀られています。

今、世界は民主主義か独裁主義かの対立の様相ですが、とことん対立するという二元論では犠牲が大きすぎるのではないでしょうか。
最後は対立が解けて、同じ人類社会というベースで共存が望ましいという考え方の方が、余程賢いでしょう。

ロシアの問題も、今後も拡大する巨大な犠牲と共に終わるのでしょうか。
中台問題はまだそうした犠牲を払わずに解決する可能性はある(何とかして探し出す)と考えるのが最も賢明でしょう。

ところが今の状態を見ていますと、「有事」、つまり、中国が台湾に侵攻したらどうするかというベースでアメリカは全面的に考えているのでしょう。
残念なことに、日本政府は、その時どうすればアメリカの役に立つかばかりに熱心です。

二分論、二元論によって立たない日本が、日本の伝統文化をすっかり忘れて、アメリカ追随、中国とは批判や悪口ばかり言いあう関係になってしまっているようです。

関係が悪化しているときこそ、「建前」という二元論でなく、「本音」で「腹を割った」話し合いをすることが分け隔ての緩和、解消に最も重要でしょう。

話す相手は中国だけではありません。二元論を崩して行くことが大事な日本の伝統文化が、地球人類にとっていかに重要かという事を二元論のアメリカにも理解してもらうように、丁寧に説明する事がまず大事だと思うのですが、どうでしょうか。