昨日、総務省統計局から3月の〔家計調査〕の家計収支編が発表になりました。
消費者物価指数の上昇がなかなか止まらず、特に日用品の一斉値上げが続く中で、家計の消費意欲がどうかと注目の「2人以上の勤労者世帯」の「平均消費性向」を見ました。
結果は83.5%で、昨年3月の83.3%を0.2ポイント上回るという事です。辛うじてトレンドとしては上昇傾向かと言えるところでした。
平均消費性向の推移(2人以上勤労者世帯、%)
資料:総務省統計局「家計調査」
図に見ますように平均消費性向は昨年来前年を上回る月が多くなり、家計の消費に対する積極性が見られるという感じになって来ました。
一方、昨年は加工食品、外食、調味料などから始まり、生活必需品である日用品の一斉値上げが第1波~第4波ぐらいまで続き、値上がりでやむを得ず消費支出が増えたのか、消費支出の積極化の雰囲気が出て来たのか判断の難しい所でした。
しかし、コロナの鎮静化という援軍もあり、一方で「節約疲れ」などという雰囲気もあって、これまでの消費不振経済から少し雰囲気が変わり始める様相も見て取れます。
3月の調査でも、消費者物価指数の上昇から実質消費支出は2人以上所帯でマイナス1.9%ですが、これは名目支出が1.8%増えたのに対し、消費者物価が3.7%の上昇となった結果です。
2人以上所帯で費目別の動きを見ますと、増えているのは食費、家具・家事用品、被服・履物、交通通信、教養娯楽などで、特に教養娯楽の12.9%の伸びが目立ちます。
食費や家事用品は物価上昇の影響もあると思われますが、教養娯楽は旅行、宿泊、外食などの伸びに支えられており、コロナの沈静化とともに生活パターンの積極化が始まっている事を予測させます。
結果的に、勤労者世帯の消費性向は83.5%と残念比0.2ポイントの微増にとどまりましたが、これは名目可処分所得がマイナス1.4%と前年比減少している中ですので、貯蓄にばかり精出すのでは、生活が面白くないという何かが出て来て言えるのかもしれません。
4月からは、企業もすこし気張った賃上げをしたようですし、どんな数字になるのか、望まれるのは物価が沈静傾向になり、実質所得増の経済に近づいていくことですが、政府の経済舵取りとともに、じっくり見ていきたいと思います。
消費者物価指数の上昇がなかなか止まらず、特に日用品の一斉値上げが続く中で、家計の消費意欲がどうかと注目の「2人以上の勤労者世帯」の「平均消費性向」を見ました。
結果は83.5%で、昨年3月の83.3%を0.2ポイント上回るという事です。辛うじてトレンドとしては上昇傾向かと言えるところでした。
平均消費性向の推移(2人以上勤労者世帯、%)
資料:総務省統計局「家計調査」
図に見ますように平均消費性向は昨年来前年を上回る月が多くなり、家計の消費に対する積極性が見られるという感じになって来ました。
一方、昨年は加工食品、外食、調味料などから始まり、生活必需品である日用品の一斉値上げが第1波~第4波ぐらいまで続き、値上がりでやむを得ず消費支出が増えたのか、消費支出の積極化の雰囲気が出て来たのか判断の難しい所でした。
しかし、コロナの鎮静化という援軍もあり、一方で「節約疲れ」などという雰囲気もあって、これまでの消費不振経済から少し雰囲気が変わり始める様相も見て取れます。
3月の調査でも、消費者物価指数の上昇から実質消費支出は2人以上所帯でマイナス1.9%ですが、これは名目支出が1.8%増えたのに対し、消費者物価が3.7%の上昇となった結果です。
2人以上所帯で費目別の動きを見ますと、増えているのは食費、家具・家事用品、被服・履物、交通通信、教養娯楽などで、特に教養娯楽の12.9%の伸びが目立ちます。
食費や家事用品は物価上昇の影響もあると思われますが、教養娯楽は旅行、宿泊、外食などの伸びに支えられており、コロナの沈静化とともに生活パターンの積極化が始まっている事を予測させます。
結果的に、勤労者世帯の消費性向は83.5%と残念比0.2ポイントの微増にとどまりましたが、これは名目可処分所得がマイナス1.4%と前年比減少している中ですので、貯蓄にばかり精出すのでは、生活が面白くないという何かが出て来て言えるのかもしれません。
4月からは、企業もすこし気張った賃上げをしたようですし、どんな数字になるのか、望まれるのは物価が沈静傾向になり、実質所得増の経済に近づいていくことですが、政府の経済舵取りとともに、じっくり見ていきたいと思います。