tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

香港、ベラルーシ、ロシア、そして中国

2020年08月28日 16時35分21秒 | 文化社会
香港、ベラルーシ、ロシア、そして中国
 これにアメリカも加えるべきかもしれませんが、アメリカはこの11月の大統領選挙で自ら結論を出すでしょうから、それでいいのでしょう。

 標記の4か国(含む地域)は、その動向について世界が、今、「目が離せない」場所とみているのではないかといった気がするところです。

 基本的に共通な問題は、全体主義社会(独裁制)か自由主義社会化の選択の問題でしょう。
 そしてそれに重なっているのが、自由主義国家と共産主義国家(共産主義国家は結果的に独裁制になる)の対立の問題であり、さらにその上に、政権担当者の権力への憧れといった個人的要素が絡むという状態でしょう。

 一般大衆としての市民は、どこの国でも地域(香港)でも自由主義社会を好むようで、特に自由主義社会を経験した人々は独裁制を受け入れることは一般的に困難なようです。
 そうしたところから国民と権力者の対立が起き、その社会は不安定になり往々にして残念な結末を迎えるのです。

 香港は、英国から中国に返還されてから、一国二制度という形で共産主義国家の中の自由社会という状態を享受してきましたが、習近平さんはそれを認めたくないのでしょう。
 生涯中国政権担当者という地位について独裁制の基盤を固めたところですから、人口13億の中国を纏めるためにも例外は認めらええないという使命感・大義名分が優先です。

 ベラルーシはソ連崩壊後独立、ルカシェンコさんは1994年選挙で大統領になったのですが、当時のロシアのエリチン大統領と連邦国家をつくり、ロシアと対等に組むことを目指したようです。そのためでしょうか、任期の延長を重ね、独裁色を強めてきています。

しかしプーチン大統領になって、ベラルーシ併合の意向を持ったことから、ロシアと対立、しかし自由世界(米欧)に頼るわけにもいかず、孤立、国民は自由を求めますが、プーチンさんと(勝ち目の少ない)権力闘争というところでしょうか。プーチンさんは、これをベラルーシ併合のチャンスとみていると言われます。

こう見ますと、こうした国と国との関係というのは、独裁者の多分に個人的な?考え方に、かなり影響されているような気がします。

独裁者には、自分の率いる国を立派にするという使命感があることは確かでしょう。それと、個人的な気持ち・考え方がごっちゃになって、境目が本人にも良く解らないのかもっしれません。
 
 ところで、独裁者が倒れるときは、革命、敗戦、争乱、その他いろいろでしょうが、歴史の示すところ多くは悲劇です。
 日本の太平洋戦争における軍部独裁もその例に洩れません。

これから上記4か国のケースも含めて、この21世紀の世界の中で、独裁政権がどうなっていくのか、それが、21世紀の地球社会の行方にも大きな影響を与えるものであるだけに、まさに「目が離せない」のではないでしょうか。
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 安倍さん退陣のニュースが入ってきました。自民党のルールまで改正して総裁3選を果たし、安倍一強の独裁色(忖度色?)で、ご自身の願望を果たしたかったのでしょうが、生身の人間には健康という問題があるのは致し方ないですね。