tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

預金通帳有料化と銀行経営:環境変化と銀行

2020年08月25日 20時30分40秒 | 文化社会
預金通帳有料化と銀行経営:環境変化と銀行
 みずほ銀行が預金通帳を有料にするという決定をしたことから、関連して銀行の役割についてみてきました。
前々回は本来の銀行業務について書き、前回はおカネを確実に安全に預かってくれるという銀行の役割の重要性を書きました。

 我々のおカネを間違いなく確り預かってくれるというサービスはずっと無料でしたが、今、みずほ銀行は通帳代くらいは有料にしてほしいと希望しているのです。

 ご承知のように、平成時代からの円高・デフレ不況、金利は低下、そしてとうとうリーマンショックでゼロ金利時代になって、銀行は本来の業務である「お金を貸して金利を受取る」ことで収益を上げることが出来なくなりました。

 融資、貸し付けをしてまともな金利が入れば、それで銀行はすべてのコストを賄って利益が出るという構造になっていたのですが、その収入源がなくなってきたのです。
 ならば国債を買って1%でも確定した利息つけば、などと言っているうちに国債もほぼゼロ金利です。

 収入源を絶たれた銀行は、次第に「手数料ビジネス」になっていったようです。もうずいぶん前になりますが、銀行の友人が「預金や融資の仕事じゃなくて、投資信託を売って販売手数料稼ぎですよ」などと自嘲的に言ったのを覚えています。

 銀行は、おカネを預かるだけでなく、おカネを送るという「送金・振込・振替」といった業務の専門家で、これは当初から手数料を取っていました。これは個人的にお金を運ぶことの危険性を考えれば、当然のことだったのでしょう。

 しかし、最近では、店舗などの要らないネット銀行の中には、送金手数料収入だけでもペイするというところもあるようで、従来型の銀行には競合相手になり、更には、暗号通貨などというものも出てきて、格安で送金できると言ったりしています。

 銀行は、仕方なくいろいろな形の手数料を
考えたようです。今では、ATM利用手数料から、たくさんの硬貨を入金するときは硬化処理の手数料を取るといった具合です。

 しかしこうした銀行の変容はこのままでいいのでしょうか、銀行氷河時代はまだまだ続きそうですが、何故こんなことになってしまったのか、この後もこれでいいのかといった問題も考えてみる必要があるように思います。

 どうもこれは、資本主義の本性と、その望ましい進化の方向との相克という、近年特に顕著になってきた經濟社会の進化の在り方に関わる大変大きな問題に繋がっているように思われます。

 みずほ銀行が預金通帳を有料にするという決定をしたことから、関連して銀行の役割についてみてきました。
前々回は本来の銀行業務について書き、前回はおカネを確実に安全に預かってくれるという銀行の役割の重要性を書きました。

 我々のおカネを間違いなく確り預かってくれるというサービスはずっと無料でしたが、今、みずほ銀行は通帳代くらいは有料にしてほしいと希望しているのです。

 ご承知のように、平成時代からの円高・デフレ不況、金利は低下、そしてとうとうリーマンショックでゼロ金利時代になって、銀行は本来の業務である「お金を貸して金利を受取る」ことで収益を上げることが出来なくなりました。

 融資、貸し付けをしてまともな金利が入れば、それで銀行はすべてのコストを賄って利益が出るという構造になっていたのですが、その収入源がなくなってきたのです。
 ならば国債を買って1%でも確定した利息つけば、などと言っているうちに国債もほぼゼロ金利です。

 収入源を絶たれた銀行は、次第に「手数料ビジネス」になっていったようです。もうずいぶん前になりますが、銀行の友人が「預金や融資の仕事じゃなくて、投資信託を売って販売手数料稼ぎですよ」などと自嘲的に言ったのを覚えています。

 銀行は、おカネを預かるだけでなく、おカネを送るという「送金・振込・振替」といった業務の専門家で、これは当初から手数料を取っていました。これは個人的にお金を運ぶことの危険性を考えれば、当然のことだったのでしょう。

 しかし、最近では、店舗などの要らないネット銀行の中には、送金手数料収入だけでもペイするというところもあるようで、従来型の銀行には競合相手になり、更には、暗号通貨などというものも出てきて、格安で送金できると言ったりしています。

 銀行は、仕方なくいろいろな形の手数料を
考えたようです。今では、ATM利用手数料から、たくさんの硬貨を入金するときは硬化処理の手数料を取るといった具合です。

 しかしこうした銀行の変容はこのままでいいのでしょうか、銀行氷河時代はまだまだ続きそうですが、何故こんなことになってしまったのか、この後もこれでいいのかといった問題も考えてみる必要があるように思います。

 どうもこれは、資本主義の本性と、その望ましい進化の方向との相克という、近年特に顕著になってきた經濟社会の進化の在り方に関わる大変大きな問題に繋がっているように思われます。