tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

AIの能力、人間の能力

2017年07月16日 22時08分07秒 | 社会
AIの能力、人間の能力
 最近のAIの進歩は著しいものがありあます。今に人間のやる仕事は無くなって、みんな失業だなどと冗談を言いう人がいれば、本当にそうなるのではないかと心配する人もいます。
 いったい、機械は人間にどこまで追いついてくるのでしょうか。追いついてくるだけでなく、追い越されてしまったら人間は何をやったらいいかなどといったことに本当になるのでしょうか。

 ずっと先のことは解りませんが、ここ数十年とか100年ぐらいのスパンなら、何となくですが、あまり困ることはなく、人間生活の便利さ、快適さの増進で、社会全体が良くなると考えていた方がいいような気がします。

 今まででも、機械の方が人間より優れていることはいっぱいありました。もともと人間は自分より力の強い牛や馬、ラクダや象を使っていましてが、蒸気機関やモーター、エンジンなどが出来て、牛や馬は要らなくなりましたが、人間の仕事はいくらでもあります。

 これからは、人間の頭脳との競争になりますが、電卓の例で見てみればこんなことです。
 いくら算盤の名人でも加減乗除ぐらいは何とかなっても、累乗根とか 三角関数、微積になると、関数電卓には人間は絶対に敵わないでしょう。それでどうなったかです。

 電卓の登場で人間の仕事はうんと楽になりましたが、人間は電卓を使って、いつも忙しく働いています。確かに昔は盆と暮れだけだった休みが、週休2日制になり、労働時間は短縮されましたが、人間の仕事がなくなったわけではありません。
 自動車が人間より速く走っても、オリンピックは健在です。

 つまり、人間の世界は、人間が主人公ですから、機械が如何に進歩しても、ルールは人間が作ります。機械が経営者になって、社長に命令するのではなく、社長が機械を使ってより効率の良い、誤りのない、仕事をすることになるのでしょう。

 弁護士や医者の仕事でも、人間にはすべての法律や判例を記憶することはできませんし、医者もすべての症状と病理を知り尽くすことはできませんが、人工知能はそれが出来るのです。記憶装置はいくらでも大容量に出来ますし、コンピュータは「忘れる」ことはありません。

 それでも人工知能が裁判官や医者になるのではなく、裁判官や医者が人工知能を使ってより良い仕事をすることになるのでしょう。
 
  それで早く仕事が片付いたら、週休3日制でも4日制でもやればいいのでしょう。世の中より楽しくなりそうです。

<蛇足>
 もし本当に恐ろしいことが起きるとすれば、機械の進化ではなく、スーパーホモサピエンスが発生して、今のホモサピエンスはかつてのネアンデルタールタール人(2万年ほど前に絶滅)のような立場になってしまう事でしょう。