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Altered Notes

Something New.

宇垣美里を理解できない芸能マスコミ

2019-09-14 18:23:00 | 人物
5月11日に池袋で行われた「Ultra acosta!」というコスプレイベントで4月からフリーになった宇垣美里さんが化粧品メーカーオリジナルのキャラクターである黒の魔女のコスプレで登場し商品をPRした。

このコスプレが素晴らしく、あたかもその世界からそのまま飛び出してきたかのようなリアリティを感じさせる仕上がりになっていた。

現場では芸能マスコミに依る囲み取材が行われて宇垣さんは記者のインタビューに答えていたのだが、このインタビューが案の定酷いものだった。

コスプレの印象などを聞かれている内はまだ良かったのだが、例によって何も考えていない記者は無神経に恋愛について質問してきた。

記者「恋愛はいかがですか?」
宇垣「恋愛ねぇ…する機会がなかなか…。実は結構4月から忙しくって、おかげさまで、バタバタしています」
記者「(恋愛は)無いということでいいですか?」
宇垣「そうですねぁ…いませんかねぇ…ウフフフ」

宇垣さんはこうした個人的かつ薄っぺらい事を聞いてくる人間が最も嫌いなのである。(*1) 筆者はこの質問を聞いて、宇垣さんは内心強い憤りを感じているだろうし、咄嗟に「そうですね、いませんかね」という返しをしてしまったことをきっと悔いているのではないか、と予想した。本来の宇垣さんならば、こうした極めて個人的な領域について安易に踏み込まれる事を何より嫌うのだし、いつもの宇垣さんならば記者に対して軽薄な質問をする姿勢について突っ込み・問いただし・教え諭しがある筈なのだが、この日は当たり障りなく返した、という印象があった。恐らく宇垣さん本人としては内心忸怩たる思いがあったに違いない、と筆者は推察した。

その推察はそのまんまその通りで当たっていた。

週が開けて5月14日のTBSラジオ「アフター6ジャンクション」に出演した宇垣さんはこの時の取材の受け答えに関しての不満・憤りを述べていた。話し相手は番組パーソナリティのライムスター・宇多丸氏である。

宇垣「コスプレイベントで黒の魔女のコスプレをさせていただきまして、非常に楽しかったんですけど、その時に囲み取材みたいなところで『恋愛はいかがですか?』って聞かれて、最初はちょっと適当に流していたんですけど、やっぱりあの、メイクにかこつけて『一番人が変わるのは愛の力だと思うんですけど』などと聞かれて、人の変化について舐めくさってると思いながら、最初は『周りの人に対して愛を持って接するようにしています』とかすごい適当な事を言ってたんですよ。ちゃんとね。そしたらその後に、『いやあの、恋愛の方は?』って言われて、あたし、あそこでね、ちょっと日和っちゃって…『はぁ、最近はちょっと忙しくてね、いませんかね』って言っちゃったんですけど…」
宇多丸「宇垣さん的には、そんなくだらねぇ質問してんじゃねぇよ、と」
宇垣「そう、それを聞いてどうしたいんですか?みたいな。いっそ『朝ごはん何食べたんですか?』とかの方がまだ建設的じゃないですか?みたいな気持ちになって…何なん?…って気持ちになったんですけど、それを普通に、なんかこう、ふわっとやっちゃって…」
宇多丸「穏当なとこにね」
宇垣「そう、で、控室に帰ってもう本当に頭抱えて…」
宇多丸「妥協してしまった自分というものが…」
宇垣「私は裏切った。自分の精神を裏切ってしまった…」
宇多丸「厳しすぎるよ自分に」
宇垣「あんな、あんな世の中の人が聞かれて多分一番嫌な思いをしている人もたくさん居ると思うんですよ」
宇多丸「そうですね」
宇垣「上司とかに(恋愛の事を)言われて、うるせぇな、と思ってる人もいっぱい居るだろうに」
宇多丸「ちょっと踏み込んだ話だよね」
宇垣「それについて闘う事が私の生き様だと思っていたのに…闘えなかったことがもうもうもうもう本当に情けない!」
宇多丸「ただそこでどう返すのが一番正解なのかな?なかなか難しいね」
宇垣「本当に、でもやっぱりその、そういう質問は今後受け付けるつもりはございませんって、もうね」
宇多丸「まぁピシャッとやるのもあれかもしれないけど、(奇声で)”フワッ!”みたいな…」
宇垣「(大声で)ロックンロール!」
宇多丸「正解は(落ち着いた声で)ロックンロール(笑)って言って『こいつコミュニケーション不能だ』って思わせるとかね」(笑)

・・・といったやりとりがあり、やはり気にしていた事が判明。

そもそも宇垣美里さんはマスコミが想定しているような人物ではない。マスコミがイメージしている宇垣さんは恐らく「女子アナあがりのちゃらちゃらとした普通の若い美女」といったところではないだろうか。全く理解できてないのである。だからあんな阿呆な質問をしてくるのだろう。

実態は全く違う。それは彼女の出演番組等を見聞きしていればすぐに判りそうなものだが、感性が致命的に貧弱で自分自身で真実を追求したことがない無能な芸能記者には所詮無理な話なのだろう。

宇垣さんは世間が抱いているイメージと本人の実像の乖離が大きい人の1人であろう。そもそもが局アナという狭い世界に収まり切るような人ではなく、その実像は世間が考えるよりもはるかにアーティスト的でセンシティブなメンタルを持っている人物なのだし、自分を律するポリシーを大切に生きている人だ。今回のコスプレについても、ただコスチュームを着用してキャッキャ言ってるような薄くて軽い人間ではない。宇垣さんがコスプレするならきちんとそのキャラクターと世界観を考えて芯からなりきる方向で作り上げていくだろう。知的好奇心に満ちた人であり、クリエイター気質的なベクトルのメンタルを持っているのは間違いない。(*2)(*3)

そういう人物に対して「恋愛はどうですか?」と聞いてくる芸能記者は自ら「自分は馬鹿で無神経で何も考えてませ~ん」と宣言しているようなものである。そもそも「恋愛はどうですか?」って聞き方は一体何だ?と。芸能記者の無礼で無神経な気質、そして頭脳のポンコツぶりが如実に判るというものである。それは、宇垣さんは飛び抜けた美貌の持ち主なので芸能マスコミがそうしたビジュアルにばかり注目するあまり、彼女の真の人間像がまるで見えていないのだし、見ようともしていない事でも判る、というものである。

また、芸能記者というのは取材で事実を知るよりも、始めから芸能マスコミ側が想定した結論・結果に強引に寄せていくような取材をする。「この人はこうだ(こうに違いない)」と始めから決めつけてかかってくるのである。酷いもので人として最低であり、正に唾棄すべき連中と言える。

しかし芸能界に居る限りはこうしたクズな連中ともなんとか折り合いをつけていかねばならない。(*4) 宇垣美里さんも今後大変であろうが、頑張っていただきたいと思う。そして何より宇垣さんが思い描く自由な世界(型やカテゴリーにとらわれない世界)を創造されることを期待している。



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<追記1>
2019年6月21日発売の「東京カレンダー」で宇垣美里さんのインタビューが掲載された。その中で宇垣美里さんは

「コレしかしちゃダメと言われると、破りたくなってしまうんです。もちろん私なりに空気は読みます。でも、自分の気持ちに嘘をつきたくはない」

と発言している。

これは優れたジャズミュージシャンの演奏姿勢と軌を一にしていると言って過言ではないし、タモリ氏が言うところの「ジャズな人」の基本姿勢でもある。

こうしたところにもこの宇垣美里さんの人としての面白さと可能性が感じられるのである。


<追記2>
BS日テレ「あの子は漫画を読まない」(2020年7月1日放送)において宇垣美里さんにまつわる4コマ漫画4種という企画があり、宇垣さんへのインタビューもあった。質問は宇垣さん自身の人間性に関わる内容もあったのだが、質問に誠実に答える宇垣さんの回答に対して現場に居たスタッフ達の無神経な笑い声に強い憤りを感じた。宇垣さんの回答は非常に真面目で質問に対してとても純粋に答えていたのだが、質問者や周囲のスタッフ連中があげた笑い声は宇垣さんの真意がまるで理解できていない人間のそれだったのである。テレビ番組のスタッフ達である。彼らは感性貧弱で想像力も思考力も無い人たちなのだろう、そんな下衆な連中の中で質問に答えさせられる宇垣さんの気持ちは相当辛いものがあったのではないか、と推察するところである。やはりテレビ屋はクズだ、と再確認したのであった。


<追記3>
宇垣さんを全く理解できず、理解できてない事にも気が付かずに嬉々として誹謗中傷をするのは芸能マスコミだけではない。一般人の中にも宇垣さんの受け止め方が判らない連中が少なくない。彼らに共通するのは、常に他のタレントと比較しての評価をすることである。人の個性は皆異なるのだから、そもそも単純比較には何の意味もない。評価基準も人によって異なるのは自明の理である。しかしこんな基本的な概念が理解できない単細胞な人々がSNSに熱心に誹謗中傷を書き込んで悦に入っているのが今の実態である。民度の低い人達なのであろう。残念なことである。




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(*1)
宇垣さんはプライバシーに関わる質問が苦手だとして、「その人のセクシャリティに関わることに対して、なんでそんなに気軽に質問できちゃうんだろう?」と疑問を呈している。
(TBSアフターシックスジャンクション 2018/10/9)

(*2)
芸能マスコミ等は宇垣さんに対して”闇キャラ”とか”闇が深い”といったレッテルを貼りたがる(*2a)のだが、それは完全に的外れである。宇垣さん自身は極めてまともな常識人であり礼儀正しい人でもある。その発言も極めて正論であることが多く、むしろ世間の不条理を(無意識的に)是とする一般大衆の価値観の方がおかしいのである。そうした観点で宇垣さんが発言すると、世間はそれを意識化できていなかったが故に、そこに普遍的な問題意識を持てる宇垣さんを異常扱いすることで否定しようとするのだ。それが一般大衆の闇の部分である。そう、むしろ闇があるのは一般大衆の方であり、問題は一般社会の無意識な領域に存在する不条理を放置し続けるその無神経・無責任と不作為にあるのだ。繰り返すが、宇垣さんは一般大衆に見られるような汚濁した部分がほぼ無い人で責任感が強く実直できちんとした人物なのである。自分に厳しく対応できるし自分を律する事ができる人だ。その発言は概ね正論であり極めてまともである。ところが程度の低い記者揃いの芸能マスコミ等はそれが全然理解できず、無神経に人のパーソナルな領域に踏み込んで質問してくる傾向がある。実に無神経で失礼なことである。

(*2a)
古巣のTBS自体が宇垣美里さんに対して「闇キャラ」「闇が深い」というイメージを押し付けていたのも問題である。所属していた会社ですら宇垣美里さんを全く理解していないということであり、お粗末かつ無責任な会社の体質が知れるというものである。

(*3)
アニメ・コミック・ミュージカルや舞台演劇などの熱心なファンでもある宇垣さんは単なるミーハーなファンではなく、そこで描かれる世界をも含めて深く堪能される人である。その知識量は多く、話を聞くとその世界への造詣の深さを感じさせるものがある。基本は受け手であっても作者・演出者的な立場で作品を論じられる人でもある。

(*4)
マスコミの記者というのは元々性格が捻くれていて、敢えて意地悪な質問をしてターゲットをむしろ怒らせるように仕向ける傾向がある。人間は怒らせたほうが本音が出やすいからである。それほど性根がネジ曲がっている連中であるが故にターゲットが反撃しようものなら「待ってました」とばかりに炎上騒ぎに持っていこうとする。記者自身の無能と無神経は棚に上げて、である。(蔑笑)
また、本来的な意味でのインテリジェンスに欠ける芸能記者達は自分の頭で理解できないものは全て悪意で解釈する、という凶悪な指向を持っている。真に屑な連中だ。
さらに、今回のようなイベントではスポンサーの存在と意向も無視できない。それを考慮すると宇垣さんの今回の対応は取り敢えず正解だったのかもしれない。局アナ時代には不要だった政治的な配慮も必要とされるからである。宇多丸氏が会話の中で「そこでどう返すのが一番正解なのか難しい」と発言したのもそうした政治的な配慮が必要なケースを念頭に置いているものと思われる。




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