Altered Notes

Something New.

疑惑のサマータイム

2011-04-27 02:49:39 | 社会・政治
サマータイム導入が節電名目でまたしても議論されている。
実施しても節電効果は僅少であろうということで、どうやら導入は見送りになったようだが、日本では何かの機会がある度にサマータイム導入が提案され議論される。

ここではサマータイム導入に関する建前的な理屈は並べない。
要するに

「サマータイムを「誰が」「なぜ」やりたがっているのか…」

なのである。ここがポイントだ。

「やりたがっている」のは主に日本経団連などの経済団体(事業主・雇用主)とそこから献金を受けているパシリの政治家連中である。

その目的は賃金を上げずに「労働時間」を長くしたいから、である。
決して「節電」でも「エコ」でもないのだ。

サマータイムで始業時刻は1時間早くなる。
しかし終業時刻は残業があるので今までと変わらない。
朝は1時間早く始まり、帰宅するのは今までと変わらない
残業後、なのである。

もちろんサービス残業だから給料は変わらない。
事業者・雇用主は労働者に対して合法的に"より長時間の労働"を強いることができることになる。

日常的に夜遅くまで残業している人は大変だ。
朝は1時間早くなったのに帰るのは従来通りなのだ。
これでは疲労困憊で身体を壊してしまう。

戦後、米軍占領下でのサマータイム実施も結局日本では定着せず馴染むこともなかったが、その後も亡霊のようにサマータイム導入が度々俎上に登ってくるのはこうした事業主・雇用主たちの腹黒い魂胆があるからである。

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ついでにもうひとつ。
サマータイムを導入するとすべてのコンピュータシステムにおける時間の扱いをサマータイム仕様に修正しなければならない。これは大変な手間と時間とお金とエネルギーを要する大問題である。

世の中のすべてのITシステムにサマータイム仕様を導入する為の修正を施すには気が遠くなるほどの作業量が必要になる。もうそれだけで節電どころか無駄で膨大なエネルギーを消費することになるのだ。
正に本末転倒。
阿呆か…な話なのだ。

要するに過去にあれだけ苦労した「2000年問題」をわざわざもう一度体験しましょう、という呆れた愚行なのである。

サマータイムの旗を振っているのがITを全く知らないボケた爺さん達であることを考えれば「さもありなん」であろうか。(蔑笑)