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ウクライナ問題 マスコミはロシアに加担する

2022-02-25 05:50:00 | 国際
ロシア軍の攻撃・侵攻が始まったウクライナだが、この問題をワイドショーや情報番組などで訳知り顔で解説する専門家の多くが薄い知識、間違った情報、知ったかぶりでウクライナ問題を語っている。しかもロシア寄りのバイアスがかかった発言が多く、真実を知る人から見れば耐え難い程酷い実態に強い憤りを感じているとのことだ。専門家だけでなく、マスコミの報道それ自体がロシア寄りバイアスを感じることが多い。そうした無神経で無責任な報道や専門家発言について在日ウクライナ人のナザレンコ・アンドリー氏が批判・説明しているので、それらを中心にして述べていこうと思う。



最もよく聞かれる間違った情報は

「ウクライナ東部は歴史的にロシア寄り」

というものだが、これは実は真実ではない。本当は

「1932-3年にスターリンがウクライナ東部で人為的大飢饉(ホロドモール)を起こし、600万人のウクライナ人を死に追いやった代わりに多くのロシア人を入植させた」

である。住民はそもそも入植してきたロシア人だ、ということである。


また、ロシア侵攻の是非について

「ウクライナ国内の世論が二極化している」

という説明がされることが多いが、これも真実ではない。本当は

「ウクライナ国内で何度も行われた選挙に於いて親ロシア派政党の支持率は10%以下である。ハト派は居ても併合派はいない」

ということだ。


現在、既にロシア軍に依る侵攻は始まっているが「侵攻開始はない」とする発言も多く聞かれた。そのような人たちは「侵略するつもりはない。兵力の6割を国境に集結させているだけ」と言うのだが、これはつまり「貴方の家を放火するつもりはない。ガソリンとライターを持ってきて貴方の家の玄関前で立っているだけ」と言うのと同じである。前者を信じる人は、後者の場面に遭っても「そうか、なら安心した」となるだろうか?常識ある人なら警察を呼ぶであろう。

日本でテレビ番組に出演している外国人タレントなども「ウクライナ侵攻はない!米国が煽っているだけ!ロシアは軍を撤収している!」と発言していたそうだが、実際に侵攻は開始されており、既に戦闘で亡くなった人も少なくない。ナザレンコ・アンドリー氏はこうした無神経で無責任な発言に怒りを顕にしている。


ロシア軍は「ロシア語を話す人々を守るために」云々と言いながら、ロシア語話者が圧倒的に多い東南部と首都を攻撃している。これは明らかに矛盾だ。ロシアがやっているのは「君たちを守るために君たちの町を破壊する」であり、これはすなわちロシアの狙いが「ロシア語を話す人の保護ではない」事を意味している。これは戦争を仕掛ける側が他国を侵略する時の理由として挙げる常套句(嘘の理由)の一つなのである。

ロシアはウクライナ侵攻を否定しながら実際に侵攻したのだし、ウクライナ東部住民の保護と言いながら東部にミサイル攻撃をしている。ロシアの言い分をこれでも信用する人は居るのだろうか?


ウクライナ人女性のソフィヤ・カタオカ氏がフェイスブックで実情を語っているのだが、それに依ると・・・
日本でもウクライナの状況について関心が向けられていることに感謝するが、しかし日本での報道はあまりにも表面的で実態を捉えていないものが多く、とても残念に思う。一部のメディアに登場する専門家と称する人たちは堂々とロシアのプロパガンダを広めようとしており、強く怒りを感じる。また不必要に不安を煽る報道も目立つ。メディアの多くは”ロシアは本当にウクライナを侵略するのか”というヘッドラインが目につくが、ロシアとウクライナの戦争は実際には既に8年前から始まっている。
・・・概ねこのような内容を訴求している。

専門家と称する人たちはテレビ番組で「ロシアのウクライナ侵攻はない」と断言していたが、実際に侵攻は始まった。本来なら専門家は「私の見立てが間違ってました」「すみません」と率直に謝罪すべきところだが、彼らは謝罪しないどころか開き直って「ウクライナが悪い」と言い張るのだ。呆れるばかりだが、飽くまでロシア側バイアスがかかった見方しかできないのであり、こんな人々がテレビ番組で一般視聴者を洗脳するのである。

テレビ局のマスメディアは元から左派系の姿勢を持っている人たちで構成されている。要するに親中で親露なのである。従って、報道内容でも情報番組でも基本的にロシア寄りのバイアスがかかった報道しかしないのが実情だ。テレビ番組等マスメディアが報じる内容はそれを念頭に置いて受け取る必要がある。上記のように、実際は8年前から戦争が始まっているにも関わらず、それを伝えないのはマスコミがロシア側に配慮して事実や歴史を捻じ曲げているからである。


今回のロシア軍に依る侵攻の脅威を受けてウクライナは民間人の自動小銃保有を合法化する。たとえウクライナの民間人が銃を所持していなくてもロシアは「銃があった」としてウクライナ人を殺害するからである。ロシア軍の非道・残虐性はよく知られているのだ。ロシアがウクライナを占領した場合に殺害すべき人物のリストまで作られているのだ。この期に及んで「国際法が云々」などと言う人々は、ロシアをどこの文明国家と勘違いしているのだろうか?共産主義国・社会主義国・独裁国家のやり方は極端に残虐で非道の極致である。現在、ロシアが言う侵攻の理由は完全なでっちあげであり明らかな国際法違反なのだが、そこで迷うようなロシア兵もロシア政治家もいないのである。


タレントで大学客員教授の伊藤聡子氏はTBSの情報番組「ひるおび」にて「なぜ、ウクライナはロシアになりたくないのか」と発言している。これなど無神経の極致のような発言であり呆れるばかりだが、この人物が所属する事務所が三桂であることを知るならある意味で納得である。株式会社三桂はあの極左姿勢丸出しの関口宏氏が会長を務める事務所だ。「最低サンデーモーニング」での左に傾いた司会ぶりは多くの人の知るところとなっている。
この伊藤聡子氏の発言に対してナザレンコ・アンドリー氏は次のように返す。
『「その発言に脅威を感じたので、先制攻撃で彼女の自宅を占領しとく。もちろん冷蔵庫を勝手に使うし、収入の一部を「税」として納めてもらう。言うこと聞かなければ力で鎮圧。えっ、何でそんな状態になりたくないの?!」という単純な例え話にすれば、伊藤聡子にでも通じるかね?』


また、ナザレンコ・アンドリー氏は次のように言う。
「メディアの問題は、親露派として出る人はロシアの歪んだ歴史観に詳しくて、デタラメではあるが、捏造「歴史」に訴える主張ができる。洗脳のプロ。他方、対抗する人は常識人で親欧米であっても、東欧の歴史は第一の感心事ではないので、簡単に論破できる親露派の主張への反論もわからなかったりする。」
マスコミに登場するロシアよりの人物は概ねプロパガンダを語ってロシアの立場に正当性を持たせようとする。しかも洗脳工作的にそれを行うので、コロッと騙される人も多いのである。


ナザレンコ・アンドリー氏は東部のハリコフ市出身だが、そのハリコフ市が戦場になっている。アンドリー市に依れば「ハリコフは、市内から4キロ以内の距離で激戦。南部ヘルソン州(クリミア前の州)で露軍の攻撃が続き、厳しい状況」ということだ。ナザレンコ氏は「実家から戦場の音が聞こえる」とツイートしている。また、ナザレンコ氏がロシアから攻撃を受けている都市の地図を氏のツイッターに掲示しているが、それを見ると、戦場は東部だけなく、既にウクライナ全土に戦火が広がっている事が確認できる。




ロシア軍の侵攻に対して、そのロシア国内に於いてもモスクワで反戦でもが行われている模様がツイッターなどで発信されている。だが、ロシア内務省に依ればデモ参加者600人を逮捕したとのことである。プーチン大統領の強権的で独裁的な権力は都合の悪いことは全て武力で抑え込もうとする。これは中国でも同じだ。憂慮されるのは、今回のロシアのやり方を見ているであろう中国が台湾や尖閣諸島に対してこの手で侵攻を開始する可能性が高いことである。ウクライナの後は台湾・尖閣が危ない。次は台湾と日本の番…かもしれないのだ。




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参考記事:

「ウクライナ問題 マスコミの偏向報道」

ウクライナを支持•支援している国(青)とロシアを支持している国(赤)の地図。
見事に自由世界と独裁国家の対立が浮かび上がっている。
「ナザレンコ・アンドリー氏のツイート」