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Something New.

日本のマスコミが左傾化した本当の理由

2020-02-13 23:10:00 | 社会・政治
「日本のマスメディア報道(地上波TV・新聞など)は一切信用できない」
これは今や定説であるが、今回はなぜそうなったのかを国政政治学者の藤井厳喜氏の解説を元に抄録の形で紹介したい。

マスメディアの報道内容はいつも一定方向のバイアスがかかって偏見に満ちており、極めて左翼的傾向(リベラル色)が強い。自民党を常に攻撃し、野党の肩を持ち、国際政治経済ではアメリカを攻撃する一方で中国やロシアにはやさしい、という傾向が顕著に見られる。

この傾向を歴史的にさかのぼっていくと、日本の敗戦後の占領政策に行き着くので、そこから説明する必要がある。

日本のマスメディアは大東亜戦争中は全面的に戦争遂行に協力した。国民の愛国心を鼓舞し、戦争勝利を目指す為である。この部分は世界のどの国でも同じである。

しかし日本は戦争に負けて占領軍がやって来て占領されることになった。

ここで重要なポイントがある。
当時のアメリカとソ連は仲が良かった、ということである。第二次世界大戦時は、米ソ両国は同盟国だったのだ。この両国が仲違いを始めるのは後になってからのことである。

占領軍はアメリカ軍が主流だったが、ソ連の発言力も少なからずあった。この時にマスメディア関係の人事はとにかく全部入れ替えということになった。一般に「パージ」と言われるが、戦争に協力した人間はメディア業界から全部追放になったのである。

組織の中である程度の役職にある人とそれ以上のクラスが対象で、行政に於いても部長級はアウトであった。財閥系の大企業でも部長以上の役職は全部クビになったのである。占領軍がやって来て排除されるのである。「戦争に協力したから駄目だ」という具合である。

戦争当時はまともな日本人なら当たり前のように戦争に協力したのだが、上層部が全部パージされてしまったので、例えば役所で言うと課長級くらいの人々が残ってそこで差配をするようになった。

その時に日本は間違った国策を取ってしまった。戦争行為だけではなく日本の歴史を全部否定するような言論や昭和20年までの日本を全否定するような言論、それだけしか許されなくなったのである。

具体的にはプレスコードと言って「報道関係はこういうことを書いてはいけない」というようなコード(規定)がまわってきて、報道各社の自己検閲もやらせたが、最終的には占領軍がチェックして占領政策に都合が悪い言論は全て封じ込めたのである。これが実態である。この時に「日本の歴史を全否定する」自虐思想に依り、日本の言論は占領軍によって統制されたのである。

戦争中は日本政府が日本の言論やメディアを統制していたが、それが戦後になって自由になったのかと言えば、全く自由になっていない。今度は占領軍にとって好都合な言論しか認められない形で統制されたのである。

それはすなわち反日的なメディア、ということになった。大東亜戦争については日本にも少しの言い分はあるのだが、それについても一切書いてはいけない、ということになった。

それまで欧米がやってきたアジアに対する侵略主義・帝国主義についても一言も言えなかったのである。そして「悪いのは全部日本だった」ということにして、日本を打ち破った連合軍の方に全面的な正義がある形でのマスコミのコントロールが始まったのだ。それは占領政策が行われた昭和27年まで7年間に渡って続いたのである。こうしている間に日本のマスメディアはすっかり反日的な姿勢が染み付いてしまったのである。

そして、昭和25年(1950年)に朝鮮戦争が始まる。朝鮮戦争勃発後にアメリカとソ連は本格的に仲が悪くなる。米ソ関係はヨーロッパでは既に対立していたのだが、日本に対しては占領軍としてのスタンスは変わらなかった。米ソの冷戦がアジアで始まるのは朝鮮戦争勃発以後のことだ。

結局気がついたら日本のマスコミがソ連勢力の信奉者、ソ連にシンパシーのある社会主義者・共産主義者によって占められてしまっていたのだし、そこが反日勢力の拠点にもなったのだ。こういう結果を招いたことに対してアメリカは反省した。

アメリカとしては共産主義と戦う必要が生じてきたので日本を味方にしたい。日本の再軍備も進めたい・・・と考えた時に、日本の保守が戦前からやっていたことは全てが悪ではなくて、ソ連の共産主義と戦う事はやはり正しかった、と気付いた。中華民国を共産化しようとしてた中国共産党と戦うのは正しかったのだ、と。

アメリカは方向転換したのである。

だがしかし・・・

それに気がついた時には日本のマスコミは既に真っ赤な状態になっていたのだった。そしてそこには親米勢力はほぼ皆無で反米勢力によって占められていたのである。

なぜこうなってしまったのか?

これは戦後の共産主義者のやり方が非常にうまかったからである。
革命やるために何が一番大事かと言うと「マスコミを握ってしまうこと」なのである。そういう状況下でマスコミに大量の共産主義者が入ってきてしまったのだ。当時の米ソは仲が良かったので、日本に対する自虐思想の植え付けという、いわばアメリカの占領軍の力も借りながらマスメディアを乗っ取ったのであった。

これにアメリカが気付いて「やべぇ」となった頃には時すでに遅しの状態だった。日本のマスコミは既に赤化を完了しており、親ソ連一色となっていた。もはやなすすべはなかったのである。

例外的に読売新聞などはやや保守の方向に動いたりしたが、しかし結局はリベラル・左翼の人たちが日本のマスコミを牛耳ってきたのである。

現在、マスコミというと新聞とテレビが代表的なメディアとして思い浮かぶが、影響力のある新聞が後からテレビを作ったのである。(*1)

新聞社で働く人は当時はエリートである。戦後、初めてテレビ局を作った時にはテレビは海の物とも山の物ともつかぬよくわからないものだった。作ったはいいが、この先どうなるかはわからない…というものだった。そんなところに新聞社のエリートはいかない。

誰が入ったかと言えば、左翼活動やってた人たちである。当時、彼らがマスコミに大量に入ってきたのだが、60年安保闘争をやってまともな企業には入れないポジションに居たのだが、マスコミは左翼傾向が強いので入れる…そういう状況だったのである。

そういう人たちの中でも本当の出世コースに乗れなかった人たちがテレビに入ってきたのだ。テレビ界のスタート時の体制はそういう人たちで占められていたのである。従ってテレビの方が新聞よりももっと左寄り、もっとリベラル、もっと社会主義・共産主義にシンパシーがある・・・そういう人たちがこの業界の主流を歩んできたのだ。

そのような思い切り左傾化した人たちが上にいるので、後から雇われた人・出世する人は全部自分と同じイデオロギーの人ばかり選ばれる事になる。それが未だにはっきりしているのが朝日新聞でありテレビ朝日である。(*2) 毎日新聞とTBSも同じだ。

世界情勢では、ソビエト連邦が1991年に滅びた。ソ連がなくなったので、そこで左翼の影響力はなくなったのだろうか?

否。

ちょうどソ連が崩壊した1991年あたりから影響力を伸ばしてきたのが中華人民共和国である。ソ連の共産党ではなく中国共産党が台頭してきたのだ。これがかつてソ連が持っていた影響力をほぼ引き継ぐ形で日本の左翼メディア・日本のマスコミに影響力を行使するようになったのである。

なので、今の日本のマスメディアは著しく中国共産党寄りの報道しかしないのだ。チベットの問題、ウィグルの問題、本当は毎日報道してもおかしくないような問題だが、報道はされない。台湾の独立問題などはもはやタブーとなっている。本当のことが言えないのだ。

中国では臓器移植をやっているらしい。その犠牲者にウィグル人、チベット人がなっているらしい、或いは法輪功の人たち、同じ漢民族でも反共産党の考え方を持った人たちは宗教弾圧を受けて。正に臓器移植の対象となって殺されているらしい。・・・等々のこうした事案は日本のマスコミがかつて正面から堂々と報道したことはないのである。

ウィグル自治区では繰り返し核実験が行われて、その犠牲となったウィグル人は最低でも数十万に及ぶ・・・という事実がある一方で日本のマスコミは反核を叫び「アメリカの核兵器はけしからん」と叫んでいるが、「中国の核兵器はけしからん」とは決して言わないのである。

中国がやっている最悪の人体実験も兼ねた核実験によって数十万人のウィグル人が殺されてきた。こんな大事な「反核兵器」の証拠になるような事案であってもNHKも民放も取り扱わないのだ。NHKも含めてメディアは尽く左寄りであり、中華人民共和国の影響力が非常に大きいからである。

中国は今現在でもマスコミを完全にコントロールしている。そして外国のメディアも完全にコントロールしている。中国で堂々と取材活動しようと思えば中国共産党の許可を得なければならない。単純な旅行番組であっても今の共産党にプラスになるような番組しか作らせないのである。何をか言わんや、だ。

そういう状況が延々と続いているのである。

前述の通り、日本のマスコミに於いては核兵器問題一つでもアメリカのそれは否定するが、中国のそれは暗黙の肯定でスルーである。まして人体実験まで含めたウィグルでの核実験の話など絶対に報道しないし臓器移植の話もしないのだ。

アメリカに依る広島と長崎の原爆投下が残酷だという話ならマスコミはいくらでもする。そしてビキニ環礁での核実験と第五福竜丸の事件…アメリカの核実験のせいで日本の漁師が犠牲になったという話だが、こうした話ならいくらでもするのだ。繰り返すが「中国の核実験が残酷だった」という話は日本のマスコミでは絶対にしないのである。そういうことになっている。かつてのソ連が存在していた時も同様だった。

マスメディアの中ではこうした風潮が普通になり、それでなんとなく社会主義・共産主義、日本で言えば野党の立場を良しとする。一方で自由民主党の立場、保守の立場、自由主義、そして自由経済…こういった立場を攻撃する、と。そういうものが一般的なバイアスとして非常にはっきり残っているのである。

こうした強いバイアスがあるからこそ、一つのニュースに関しても正確な姿を伝える報道と妥当な予測が全然出てこないのである。

判りやすい実例を上げると、今のアメリカのトランプ政権に対しても「トランプは馬鹿だ。おっちょこちょいだ。無責任で酷い政権だ」とトランプ政権の悪口は言いたい放題である。

その一方で、現在習近平が進めている残酷なウィグルでの弾圧…ウィグル人に依ると300万人とのことだが、少なく見積もっても100万人以上は強制収容所に入れられており、日々恐らく数十人の人々が虐殺されているだろう。そういうことについては日本のマスコミは警告を発しないどころか一切報道しないのである。

恐ろしいことにウィグルの運命と日本の運命は似てきている。日本の南西諸島、尖閣諸島の周辺にはほとんど毎日のように中国の軍艦が入ってきている。公船と言っているが、実態は軍艦である。

こうしたこともほぼ報道しない日本のマスコミ。このような厳然たる事実を我々はきちんと知っておくべきである。

皆さんに特に注意を喚起しておきたい事がある。
よく「日本はアメリカの属国だ」とか、何でもアメリカの陰謀論にして話す人がいる。しかしよく考えてみてほしい。日本が本当にアメリカの属国なら、なんでアメリカは沖縄であんなに苦労するのか、と。アメリカ軍基地を日本人の迷惑にならないような場所に移すというだけで大反対運動が起きて苦労させられるのである。日本がアメリカの属国ではない事を示す雄弁な証拠の一つと言えるだろう。
・・・または、日本においてはマスコミがこの状態であり、中国共産党を代弁するような勢力が非常に強くなっていて、アメリカと言えども思うようにできない部分が非常に大きいのではないか、と推察される。「日本はアメリカの属国だ」というのは明らかに嘘と言える。

強いて言えば「日本を舞台にしてアメリカと中国が代理戦争をやっている」と言う言い方が正しいだろう。我々日本はそのどちらにも与するのではなく、あくまで日本を愛する立場を明確にすべきであり、きちんと自立していることが大切である

日本はどの国とパートナーを組むべきか。
パートナーとして考えた時、今の中国と組むよりはアメリカと組むのが健全だと思われる。日米安保はちゃんと堅持していかねばならないし、日本の憲法9条も改正した方がいいのは確かだろう。その上で日米関係もしっかりとした対等な関係に格上げしていくべきであろう。
中国の脅威がこれだけある状況下でアメリカと組まずに日本が単独で日本を守ることは非常に難しいと言える。アメリカの力を借りることに躊躇すべきではないと考えるのが妥当であろう。

日本のマスコミがこうしたまともな論調にならないのは正に日本のメディアが左寄りであり、しかも中国寄りのバイアスが非常に強いから、なのである。反米で反安倍で反自民であるバイアス、それが非常に強いのだ。もっとも、今の自民党の中にも現在の幹事長をはじめとして怪しい親中派はかなり居るのだが…。

かつて藤井厳喜氏がアメリカの大統領選挙においてトランプの当選を予測し、その通りになった事で世間は喫驚していたのだが、それはアメリカ国内の様々な状況を見て読めば自ずと判ることであったのだ。しかるにトランプ当選を読めなかった日本の大新聞・大マスコミは当時何をやっていたのか?、と。

彼らはアメリカに支局を置き特派員を何人も派遣しているのに、何を取材していたのか?、と。・・・

それはつまり日本のメディアは全部が左傾化してバイアスがかかっているからである。こうしたクリティカルな瞬間において日本のマスコミは全然駄目であることがよく判るのである。






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(*1)
産経新聞とフジテレビの場合は少し事情が異なる。フジサンケイグループに於いてはフジテレビの方が立場は上であり、産経新聞が下である。こうした関係になっているのでフジテレビは産経新聞と同じような愛国的なスタンスとか外国からの侵略を警戒するようなリアリズムについては何も語らないエンターテインメントばかりのテレビ局になってしまっている。




(*2)
左翼的な日本のマスメディアの中でも朝日新聞は異様なほど極左の傾向が強い。それはなぜか?
大株主にそういうファミリーが多いようで、実質的に2つのファミリーが株をコントロールしているようである。
戦前や戦争中に最も戦争を煽ったのが実は朝日新聞である。当時の朝日新聞の輝かしきスターに尾崎秀実という人が居たが、彼はソ連のコミンテルンのスパイであった。故意に日本をどんどん戦争に駆り立てていくような言論(日本が英米と戦争しソ連と戦争しないようにする…その為の世論作り)をやった人物である。彼はいわゆる尾崎ゾルゲ事件で捕まって死刑になったが、その時は既に戦争が始まっており、時は既に遅かったのである。こうして日本の道を故意に誤らせ、日本の軍国主義を一番派手に鼓吹したのが朝日新聞なのである。
戦後はその反動が一番激しかった新聞だと言える。日本の戦後に於いては「インテリが読む朝日新聞」というイメージを朝日新聞は作ったのだが、そのインテリというのは左翼反日インテリであって、朝日新聞が反日の教科書という形になったのだ。




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