川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

パフォーマンスと受け狙いの政治

2011-04-24 20:24:14 | 日記

 今の政治の世界、特に地方政治で「受け狙い」やパフォーマンス政治が流行っている。住民受けのする甘い言葉を発したり、派手なパフォーマンスで注目を集めようとする政治である。このような政治が住民のためになるのなら、日本中こういう政治が行われていいはずであるが、極一部の人しか行われないところを見ると、何か問題があるのだろう。

 

 たしかにパフォーマンスは一時的に人々の注目を集める。しかし夜空に打ち上げられた花火のように一時的には華やかであるが、やがて人々の関心は淡く消えていく。パフォーマンスで人々の注目を集め続けるためには、花火を打ち上げ続けなければならない。政治に携わるものが自分の不足する部分をパフォーマンスで補うのであろうか、パフォーマンス政治には何か軽さやむなしさを感じる。

 

 「減税」。住民にとって大変耳障りのいい言葉である。減税するのがいいか、しないのがいいのか、住民の皆さんに聞けば減税するのがいいと言う人が多いだろう。しかし減税した後どうなるのであろうか。減税で収入が減った分住民サービスが低下するのか、あるいは減税した分借金が増えるのか、はたまた住民にとってバラ色の世界が広がるのか、いずれにしても最後の付けは住民が負うことになる。

 

 先日退任した野呂昭彦前知事はパフォーマンスを極力嫌っていたといわれている。前任の北川知事が派手なタイプの知事であったが、対称的に野呂知事は地味なタイプの知事で、マスコミに登場することは少なかった。野呂知事の評価は何年か経った後に行われるであろう。

マスコミはいつもニュースを探している。だから政治に携わる者が少し奇異な動きを見せればすぐニュースになる。そしてマスコミに登場すれば、なぜか自分が偉くなったような錯覚に陥るのだろうか。

 

日本中には政治改革に取り組んでいる首長や議会があろうが、その多くはパフォーマンスとは無縁であろう。パフォーマンスがなくとも政治改革はできるし、政治改革にしっかり取り組むには、パフォーマンスをしている余裕はないのではないか。


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