川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

伊勢歌舞伎 伊勢音頭恋寝刃 松阪公演開催される

2015-03-29 23:16:04 | 日記
 伊勢の遊郭古市で寛政8年に起こった刃傷事件を題材にした、伊勢古市歌舞伎「伊勢音頭恋寝刃(いせおんど こいの ねばた)」の松阪公演が3月29日、クラギ文化ホールで開催されました。

 この歌舞伎は「光れ街道夢おこしの会(前川幸敏会長)」が主催して行われたもので、伊勢古市歌舞伎保存会の皆さまによって公演されました。この伊勢音頭恋寝刃が伊勢市以外で公演されるのは初めてで、会場には多くの市民が来場してました。

 伊勢音頭恋寝刃は、日本三大遊郭の1つと言われた伊勢古市の油屋で寛政8年(1796)5月4日に発生した、酒に酔った医師 孫福 斎(まごふく いつき)による古市十人斬りとも呼ばれた刃傷事件を題材にして、近松徳三が歌舞伎に仕上げたものです。
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粥見神社 春季てんてん 行われる

2015-03-29 08:14:46 | 日記
 平成27年3月14日、松阪市飯南町粥見の粥見神社(林徳昌宮司)で7百年の伝統があると言われている神事「てんてん」が行われました。粥見神社は平安時代に創建されたと考えられており、中世の伊勢の国司北畠親房が尊崇してとも伝えられています。
 てんてんは無病息災や五穀豊穣を祈る祭りで、年2回春と秋に行われ、春は大人が、秋は子供たちが天狗や獅子などを演じます。
 お年寄りの話によると、もともとは粥見神社近くの下郷地区と本郷地区で交互に役を演じていたのが、2つの地区だけではやっていけなくなって、10年ほど前から飯南町全体で取り組むようになったということです。

 この神事は松阪市の無形文化財に指定されており、戦時中も絶えることなく続けられている珍しい神事として高く評価されています。
 まず神社で祭礼が行われ、巫女姿の女児たちが奉納舞を披露しました。また広場に設けられた舞台でも女児達が浦安の舞を披露しました。今年は特に中遷宮ということで、地元を始め市内各地からいつもより多くの市民が伝統芸能を見るために来場しました。

 
   (途中草履を履き替えたり居眠りをします)     (天狗と獅子が一緒になり舞を演じます)   

 てんてんの舞は神話の天孫降臨(てんそんこうりん)から演出したものとされており、太鼓のリズムがてんてんと打つことから付けられた名称であると言うことです。春の例祭に出演する大人の人たちは1月から3月まで週2回練習をし、秋の大祭に出演する子どもたちは8月から11月まで練習をして、1年のうち7ヶ月はてんてんの練習に費やされるということです。

 てんてんに登場する天狗、オン獅子、メン獅子、はなかけ(先駆け)を演じる舞手は地区毎交代で受け持ち、地区の氏子の若い衆の中から選ばれます。この日の朝、冷たい櫛田川でみそぎをして心身を清めて舞を演じます。
今年の担当は下郷地区で、天狗は稲葉匠吾(出鹿)、オン獅子青木玲二(北出)、メン獅子山本賢人(舟戸)、後持ち青木宏樹(出鹿)、世古和歩(中組)の皆さんでした。

 
 (天狗が鼻をかんだ紙で頭を触れてもらいます)    (てんてんを演じた人たちと神社の役員)

 はじめの「はなかけの舞」は天つ神の使いが葦原の中つ国に使わされたが平定できなかった場面で、ヒョットコやキツネの面をつけた大神様の先がけとして地上の様子を見るために使わされた“はなかけ”に、子供たちが扮する悪者が杉葉を投げつけて抵抗します。
 次ぎに天狗の「猿田彦大神」が天から降りてきて荒ぶる者どもを鎮めます。天から降りる道中は長いので、途中で草履を履き替えたり、居眠りをしたりします。祭では神殿の石段をゆっくり降りてきます。地上(境内)に降り立った天狗の手招きでオン獅子、メン獅子は石段を降りてきて境内まで降り立った時、天狗と一緒に舞を演じます。
 この後天狗が鼻をかんだ紙で頭を触れてもらうと、無病息災と言われ、来場者はこぞって頭を出して触れてもらっていました。
 最後に舞台の上で天狗や獅子の舞を演じた人たちに感謝状が贈られ、その後「まき餅」が行われ、大勢の人たち祭りを楽しみました。
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