川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

津波に飲み込まれるまで、避難を呼びかけ続けた女性

2011-04-05 17:00:14 | 日記

東日本大震災で自らが津波に襲われるまで、放送で住民に避難を呼びかけ続けた女性の話は以前から聞いていましたが、今日4月5日の中日新聞の「中日春秋」の記事を読み、改めて涙が溢れました。

 津波により壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町で防災放送担当だった24歳の女性は、津波が接近する中、住民に「津波が来ます。避難して下さい」と繰り返し呼び掛け続けた。最後の方では津波からの恐怖のためか声が震えていたという。そして放送は途中で途切れた。彼女の居た庁舎は一瞬に津波に飲み込まれていった。彼女の声は両親も聞いていました。彼女の命の叫びで避難して助かった人も多かったのではないだろうか。

 

宮城県女川町の水産会社の専務の佐藤充さんは地震発生後、中国人研修生20人を高台に避難させ、自らは家族を迎えに戻り、津波に飲み込まれ行方不明になっています。研修生を日本に送り出した中国遼寧省大連の人材派遣会社では、彼の行為を称賛して「日本、がんばれ」のメッセージを掲げて義援金の募集を始めたという。彼は日本人に接するように中国人研修生に接して、研修生には兄貴のような存在であったそうである。

 

 阪神大震災のときもそうであったが、日本で災害が起きると外国から見て日本は不思議な国に見えるそうです。災害で社会が混乱しているのに、日本ではなぜ略奪が起きないの?、日本人はどうしてあのように整然を並んで食糧などを受けることができるの?。それは日本人の心の中に脈々と受け継がれてきた、思いやりの精神、助け合いの精神です。苦しい時こそ日本人としての誇りを忘れずに、助け合い支えあっていく、それが日本です。

 

 家族を無くし、家を無くした多くの自治体職員や消防団員が、自らの傷心をこらえて避難所の世話をしたり、町の復興へ動き始めています。

 大丈夫ですよ皆さん。この国はきっと復活します。

コメント (2)
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