フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

解散

2014-11-20 18:30:01 | Weblog
いよいよ、明日解散のようです。新聞でも〇〇解散と様々なネーミングを考えているようですね。こうした国政の大事な局面を迎えた際の新聞の見出しはおもしろいものです。かつては「ルビコンを渡る決断」と言われた解散もありました。重大な決意をする時にたとえとして使われます。古代ローマの英雄カエサルはガリアから帰還する途中、ルビコン川を前にして元老院勢力との対決を決意する時に「賽は投げられた」と叫んでルビコン川を渡ったところから、決断を表す言葉として残りました。安倍総理はルビコン川を渡るというほどの決意があったかどうかわかりませんが。
一方巨大与党に立ち向かう野党の中で、党が分党というところも出て来ました。政権にブレーキをかける役割を背負っている野党としては、こんな格言を思い出さなければいけません。「小異を捨てて大同につく」です。そんな思いで選挙協力をしなければ、政権党がもし納得出来ない政策を打ち出した時に声をあげられなくなります。大局を見ることも必要です。

菊作り

2014-11-19 22:16:08 | Weblog
最近は余り昔のように菊人形展があちこちで開かれなくなったような気がします。それに代わってかイルミネーションの競演という形でいろんなランドマークで光り輝いています。特に今年はLEDでノーベル賞を受章しただけにイルミネーションがより注目されます。年末にむけてさらに増えるでしょう。
「菊づくり 菊見るときは 陰の人」という句があるように、各地のイルミネーション現場では、コーディネーターが恐らく同じ思いで観客の歓声を聞いているのではないでしょうか?表に出る人、陰で支える人、いろんな分野で同じように存在しています。お芝居では俳優と演出家、野球でもプレイヤーと監督、コーチ達、お互いにバランスよく存在していないと歓声は聞かれないでしょう。
人間の性格にもより、表、陰を選ぶかもしれませんが、一度立ち位置を決めたらトコトンという気持ちで取り組んで欲しいです。ただ、体力的な衰えで表から陰へ回らざる場合も出て来ます。これが人生です。菊の花から肥料へ転身する覚悟をどれだけ持てるかが、勝負ですね。

ハンカチ

2014-11-18 16:14:21 | Weblog
今年は石原裕次郎さんの生誕80年ということでつい先日、東京山野楽器で「石原裕次郎展」が開催されました。裕次郎さんのヒット曲の一つに「赤いハンカチ」があります。ヒットしていた頃は赤いハンカチが品切れだったそうです。その後1977年には高倉健さん主演の「幸せの黄色いハンカチ」が大ヒット、ハンカチの色は黄色になりました。青空にはためいていた黄色のハンカチの列に思わず涙を拭った観客も多かったことでしょう。私もそのうちの一人でした。
その高倉健さんが今日83才でなくなったというニュースが流れました。男っぽい任侠映画の健さん以前にサラリーマンものにも数多く出演していましたが、やはり任侠ものの着流し姿の健さんから存在感を増してきました。しかしより評価が高まったのは、幸せの黄色いハンカチなどのちょっとシャイな男性を演じたころからではないでしょうか?「遥かなる山の呼び声」「駅」「ぽっぽや」「あうん」などの作品が印象に残ります。
映画史に燦然と輝く高倉健さんの訃報は益々映画離れが進むのでしょうか。ご冥福をお祈りします。

童謡

2014-11-17 23:45:07 | Weblog
冬の風物詩の一つでしょう。軽トラックで灯油を売りにくる車から童謡の「たき火」のあたろうか、あたろうよの歌声が聞こえてくる季節です。
ところで最近、童謡や子守唄は歌われているでしょうか?童謡唱歌に関しては淋しい現実があるようです。童謡唱歌は季節を意識させることに多いに役立ってきたのですが、このところ隅に追いやられてしまっています。確かに現代の生活スタイルに馴染まない歌詞になっているものもありますがね。しかし、大袈裟に言えば、「人間は言葉によって愛される」存在なのです。生まれたばかりの赤ちゃんに語りかける両親の温かい言葉は喜びにみちあふれています。心地よい音の響きは赤ちゃんの心の安定となります。こうしたことから親子のきずながしっかりと作られ、やがて人間としての言葉を獲得していきます。親から一方的に聞かせてよし、一緒に歌うのもよし、こうした中で季節も生活の話題も膨らんでいくのです。季節を感じとれないのは自然の恵をないがしろにしてしまいますね。

鈍感

2014-11-16 23:19:59 | Weblog
解散風が吹く中で、議員の先生方は今日は特に地元回りに忙がしかった1日でしょうね。
我々が選ぶとしたら、鈍感な候補者は御免こうむりたいですね。かつて作家の渡邉淳一さんが「鈍感力」という言葉を使いました。「鈍感」と「鈍感力」は違いますね。政治家として民意が全く受けとることが出来ない政治家は鈍感ですね。鈍感力とは基本のところでは鋭敏さや見識を持ち、その上で能力をさらに伸ばす推進力、あるいは落ち込まない復元力を持っていることを鈍感力と捉えたらいいでしょう。つまり、自分のポリシーが確かなものと自信があれば付和雷同することなく、また、選挙区の人達の理解が少なくとも落ち込まないで初志を貫く勇気を持っていることですね。こうした鈍感力をもつ候補者を我々は選らばなけばなりません。
鈍感力を持った人達は相手に対して、根気よく話し合いをします。つまり国会の論戦をじっくり行うタイプなんです。審議が少ないなんて批判は出て来ないのです。

奇数

2014-11-15 23:53:36 | Weblog
今日は七五三です。もちろん奇数の集まりです。数字には陰陽があり、どちらかと言うと奇数が陽ですね。中国では9月9日を重陽の節供として大変貴重な日にちになります。かつてON全盛のプロ野球では、長島選手の背番号が3で王選手1でした。共に奇数で銭湯の脱衣場の箱の番号を競って1か3にしたものです。私が好きなイチロー選手は51番が印象に残っていますが、これが奇数ですね。
数字のこだわりが結構あります。22という数字です。私の数字とある占い師さんに言われてから大事にしています。車のナンバーをかけたり引いたり足したりして22になるようにするのです。頭の体操にもなります。皆さんも大好きな数字になるように頭の中で計算して見てください。楽しいです。とくにウォーキング最中に疲れた時など車のナンバーで遊んでいると疲れないで歩き通すことができます。健康の為にもボケ防止にも持ってこいの試みです。陰陽のことを忘れても数字遊びを楽しむのも良いものです。

寒い!

2014-11-13 20:38:46 | Weblog
「こうとわかっていたらコートを着てくりゃよかった」とだじゃれを言いたくなるほどの寒い1日でした。街路樹の葉がくるくる風に舞い飛んでいます。夏生まれの私にとっては苦手な季節です。と言いたいところですが、このところの夏の暑さには辟易しているばかりでしたので最近はむしろ寒い季節のほうが過ごしやすくなっています。それほど猛暑の夏は過ごしにくいですね。
北日本では突風が吹いたり、あられが降ったりと激しい気象だっただけに今のほうが、過ごしやすいと言ったら叱られそうですね。ただ同じ寒さでも、名古屋と北日本とくに北海道の寒さでは品が違うといつも思うのです(笑)。名古屋の寒さにはすきま風なども混じり何か湿気の多い寒さです。ところが北海道の寒さはピーンとはりつめた寒さ、いや冷たさです。慣れてくるとこの冷たさが心地よく感じるのですね。ましてや、部屋の中の暖房は完璧でTシャツ一枚でも過ごすことが出来るほどです。
名古屋と北海道、部屋の中の暖かさ雲泥の差です。一度一冬、北海道の部屋で過ごしてみたいものです。

孤食、個食?

2014-11-12 23:16:38 | Weblog
相手を思いやる気持ちが希薄になっているような気がします。その原因の一つに個食、孤食があるんではないかと最近思うようになりました。人間は生まれてからしばらくは「してもらって」生きます。食べることも、眠ることも、移動することもすべてしてもらっています。それが一人で食べられるようになってもご飯を作ってもらいます。それは食べる時に一緒にいてもらうことですね。
この一緒に食べるということが大切なんです。毎日同じものを食べていても、お互いに「おいしい?」と聞きあう。見たものや聴いたものと違って味はなかなか共有出来ません。相手にどんな味がしているかたずねます。想像力を働かせるわけです。この一緒に食べるということが他人に思いを馳せるもっとも基礎的な訓練の一つになっていると思うのです。食事中に会話もなく一人で食べていたなら相手を思う気持ちを持てるはずがありませんね。食事の味と人情味はイコールです。ましてや、食べる側はどうしても人が働いてくれて出来たとはなかなか思わないですもんね。

干支

2014-11-11 23:54:53 | Weblog
巷では年賀状の話題がそろそろ口に上るようになりました。郵便局へ行くと、帰りには年賀状をお求め下さいという趣旨のティッシュペーパーをよくいただきます。
さてその年賀状の主役を務めるのが干支です。来年は羊です。縁起物を造る会社は羊、羊で大わらわでしょう。恐らくこうした情景は日本だけでしょうね。ですから、欧米では干支がないので「その一年」に対する奇妙な愛着も生まれません。たとえば12年も年の離れたもの同士が「おお、お前も羊か」なんて妙な親近感持つのが日本のシステムです。また欧米では血液占いなんて考えもしないそうですね。我々は「なにい、B型なの」と話が詰まるとその話題に持って行こうとする人さえいます。ましてや、誕生日が一緒なんてことがわかると親戚になったような気になるものですね。まさに自分とクローンな人間であることを探しているようなものです。
このように日本は「似た者」を探そうとしますが、欧米では「違うもの」が大切のようです。グローバルな時代だけに覚えておきたい性格ですね。

早起き

2014-11-10 22:05:46 | Weblog
月曜日となると、朝の目覚めに逡巡が入り込みます。ところが早起きは人生のすべてを左右するほど大切なことなんですね。朝食の前に自由な時間が持てると趣味の世界でも仕事のことでも魔法の時間になっていきます。有効利用する時間として最高なんです。自由な時間ほどではないにしろ朝食をゆっくりとることが出来る時間は持たなければなりません。そんな時間がないと朝のお茶を飲まない人が出て来ます。
朝茶は健康には大変良いと言います。「朝茶は7里帰っても飲め」ということわざがあります。朝茶を飲まずに会社へ出掛けたら、また戻ってでも飲んだほうがいいほど健康に良いというわけです。
今の若者たちは夜には余裕綽々、朝は全く余裕のない生活を送っているようです。朝、余裕を持つ、これが人生すべての生活の糧となる時間になります。だから提案は勇気を持って早く寝よう(笑)です。朝の有効利用で差がつきます。極端に言えば、30分早い電車に乗ったら座って会社へいけますよ。体力消耗の差が人生の差になりますよ。