フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

童謡

2014-11-17 23:45:07 | Weblog
冬の風物詩の一つでしょう。軽トラックで灯油を売りにくる車から童謡の「たき火」のあたろうか、あたろうよの歌声が聞こえてくる季節です。
ところで最近、童謡や子守唄は歌われているでしょうか?童謡唱歌に関しては淋しい現実があるようです。童謡唱歌は季節を意識させることに多いに役立ってきたのですが、このところ隅に追いやられてしまっています。確かに現代の生活スタイルに馴染まない歌詞になっているものもありますがね。しかし、大袈裟に言えば、「人間は言葉によって愛される」存在なのです。生まれたばかりの赤ちゃんに語りかける両親の温かい言葉は喜びにみちあふれています。心地よい音の響きは赤ちゃんの心の安定となります。こうしたことから親子のきずながしっかりと作られ、やがて人間としての言葉を獲得していきます。親から一方的に聞かせてよし、一緒に歌うのもよし、こうした中で季節も生活の話題も膨らんでいくのです。季節を感じとれないのは自然の恵をないがしろにしてしまいますね。