フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

安政

2013-10-02 18:10:34 | Weblog
江戸時代の安政年間は日本に於ける激動の時代と言っていいでしょう。政治的にも自然界に於いても激しく動いたのです。ペリーが黒船に乗って日本の浦和にやって開国を迫ったのが安政に於ける激動の始まりでした。そしてこの安政年間には日本各地で13回もの大地震に見舞われました。特に安政2年の今日の地震が安政の大地震と呼ばれる地震でした。まさに幕末の多難な状況下で討幕運動に呼応するかのように大地震が連発したのです。
勝海舟を描いた小説にも安政の大地震のシーンが出ていました。10月2日の夜、八丈島付近を震源として起きましたが、揺れよりも火事で亡くなった人が多かったようです。この地震で有名な藤田東湖も圧死したと言われています。1855年のことですから158年前のことです。その前後、何度も大きな地震に襲われた日本列島、気象庁もない時代ですから、国民の不安はものすごいものがあったでしょう。明治維新の動きに何らかの影響を与えたのではないでしょうか。
考えようによってはまだ185年しか経っていないわけですから、やはり謙虚に自然に向き合わなければいけませんね。