フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

無の境地

2013-10-21 18:45:11 | Weblog
新聞のある音楽家のコラム欄に演奏には意図的に作る「無の30分」が必要だと述べられていました。楽屋でその時間を作り出すのだそうだ。その話を読んで、凄いなあと思うことしきりです。「無」とは「いかに考えないか」ということですが、私には絶対出来ないことだと思うからです。極端にいえば「考えないようにしよう」と考えてしまいます。初期の目的を忘れて単に考えない時間を作らなければということが主題になってしまうからです。
特に私の欠点でもあるのですが、何かに取り組んでいても、ふと他ごとを考え、今やっていることを放り出してそっちへ向かうことが度々ありますね。この落ち着きのなさは集中力がないと指摘される所以ですね。瞑想するという行為が難しいのも同じことです。
このコラムの筆者は空白の時を作り出す為に耳栓をして出来る限り無音状態にするのだそうです。最初は難しかったと書かれていたのでちょっとほっとしていますが、それでも継続してチャレンジしないと無の境地には達しないでしょう。ダメかぁと思うのはチャレンジしている最中に他の方法を思いつくことですね。

四季

2013-10-20 21:51:33 | Weblog
日本のよさ、美しさを語って下さいと言われたらあなたは何を相手に伝えますか?かなりの人が「四季があるから」と答えるでしょう。その四季の風景の中に必ず季節、季節の花が咲きますね。その花を愛でる気持ちが日本人の最高によいところだと思うのです。
花の中にはいろんな花があります。「恋の花」もあれば「思い出の花」「話の花」も咲きます。毎日の生活の中でそれらの花と対話しているのです。花以外にも四季を彩る光景は様々あります。しかしです。近ごろはこの四季のありようが乱れに乱れていますね。地球の温暖化の影響とも言われています。ほんの少し前までは、地球の温暖化を止めようと毎日のように叫ばれていたのにどうしたのか、声が聞こえづらくなりました。目の前の災害に対処することに追われてしまっているからだと思います。
これらの災害の多くは地球温暖化の影響が多くあります。ですから、あの日本で採択された京都議定書の頃の熱気を世界中が思い起こさなくてはなりません。あなたには子供さん、お孫さんがいますよね。

2013-10-19 23:35:20 | Weblog
今日はテイチクレコード80周年記念新人オーディションの名古屋大会に立ち会いました。「曇ったり、染まったり、売ったり、貸したり、時には火も出るもの、なあんだ」このなぞなぞの答えはわかりますね。『顔』です。今日のオーディション参加者の顔を見ていると、様々な場面でいろんな表情が表れて面白いですね(参加者の皆さん、失礼!)審査員の言葉、一つ一つに顔が反応するのです。当然と言えば当然です。喋るほうも、相手に強烈なショックを与えないように工夫して、言葉を選んで喋ります。このように人間観察は勉強になりますよ。
ところが最近は、ほとんどの人が人間観察のチャンスを逃していますね。何処でも皆スマホの世界、つまり自分だけの世界に入り込んで周りを見ようともしないのです。人間学の研究を放棄していると言えます。駅に着く度に乗る人、降りる人の表情を見ていると、参考にしたい素晴らしい所作で乗り込んでくる人、全く周りを意識せずに自分さえ良ければの人など勉強になります。もっと人を知りましょうよ。

白は縁起がいい

2013-10-18 16:38:12 | Weblog
鳥取県で白タヌキが捕獲され、地元では縁起がいいと喜んでいます。白い動物は総じて縁起がいいとよく言われますね。多度大社では白馬が神様として崇められていますし、白蛇、白雀、白狐、大抵は捕獲されると縁起がいいとされています。黒白をつけるといって白は善、黒は悪という風潮からも白は喜ばれます。それにカラスなどは縁起が悪い鳥のように言われて気の毒ですね。腹黒、これも嫌な言葉ですね。碁の世界では昔は上手が黒石を持ったようですがね。
かつての若者のスタイルで青いジーンズに真っ白な洗いざらしのワイシャツが流行ったことがありましたが、真っ白というところがミソですよね。ただ、中国などでは紅白ともに縁起がよいと言われてます。紅白歌合戦はどちらもいいわけです。忘れていましたが、経済の場合は黒字、赤字とあるように当然、黒がいいのでややこしいですよね。でもブラックマンデーもありましたね。そうそう黒で日本が驚かされたのは、江戸っ子でした。黒船が浦賀沖に現れた時には、大騒ぎになりました。
色の世界は様々という例をひきましたが、個人に返っていうと、好きな色と似合う色は別だと知っておきたいですね。

貯蓄の日

2013-10-17 18:31:54 | Weblog
今日は貯蓄の日だそうです。江戸っ子の「宵越しの金はもたねぇ」とは粋がってはおれない昨今、銀行も郵便局もATMも賑わっています。みんなが江戸っ子になれば国内消費が増えて景気が良くなるでしょうが、先行き不安な世の中、やはり貯めるという努力も必要でしょうね。といっても貯めるお金があればの話ですがね(笑)。
貯めるという話でポケットに貯めようといういい話を聞きました。そのポケットを「神様のポケット」と呼ぶそうです。他人に挨拶しても、微笑みかけても相手が返してくれなくて損した気分になることがありますね。そんな時に『私の微笑みは無駄になっていない。神様のポケットに入ったんだ』と思いなさいというものです。そして、今寂しい思いをしている人にあげて下さいと祈るのだそうです。とても心が穏やかになり幸せな気分になるんだそうです。一方、「くじけないで」という詩集を出した、柴田トヨさんの詩に「私ね、人から優しさ貰ったら、心に貯金しておくの。寂しくなった時はそれを引き出して元気になるの」があります。こうした貯金方
法はたくさんの利子がつきそうですね。

練習、練習

2013-10-16 11:42:59 | Weblog
CSも日本シリーズも関係のないドラゴンズは来シーズンにむけて練習がスタートしています。昨日は谷繁新監督や落合GMが名古屋球場を訪ねて、挨拶や叱咤激励が行われました。吉見投手が「この2年間にはなかった緊張感ある雰囲気だった」と語っていたようですが、やはりこの2年間は少し緩みが出ていたのでしょう。
バレーの森下洋子さんだと思いますが、練習について語っていました。「練習を1日休むと自分にわかり、2日休むとまわりにわかり、3日休むと観客にわかる」。観客にわかった時にはもう遅いのでしょう。かつて落合政権の時にはキャンプでの練習時間が最も長いチームでした。努力は嘘をつかないと理解している私には心地よいことでした。強さはこうして生まれると信じていたからです。谷繁監督にももう一度ハードな練習をして欲しいですね。
「人間は鍛えれば鍛えるほど強くなれる。強くなればなるほど優しくなれる」という言葉がありますが、強い選手ほどファンに優しくなれます。そしてその結果、観客が多くなるのではと思うのです。

視聴率競争

2013-10-15 23:39:24 | Weblog
このところの視聴率競争が激化しています。半沢直樹以来の現象でしょうか。その後の安堂ロイドも好調にすべりだしたようです。かつてはこの時期に野球の日本シリーズの放映権を持っていた局はゆったりと構えていたでしょうが、最近は野球が必ず率を稼ぐコンテンツの時代に入り、そうはいかなくなりましたね。スポンサーもイメージよりも即効性を期待するように変わってきていますから、余計に視聴率が重視されるようになりました。
さて台風26号が接近しています。かなりの大型の台風ということですのでしっかりと情報収集をしなければなりません。好きなドラマの時間にはちゃんとスイッチをいれますが、ニュースの時間は見過ごしてしまうことが多いようです。昨今の天気予報は本当によく当たります。それだけに身近に迫る危機情報をしっかりと受け止めて対策を講じなければいけません。自然災害の多い日本ですから、ニュースや天気予報の視聴率が高くなることが被害を少なくする一つの方法ではないでしょうから。

乾杯

2013-10-14 20:44:49 | Weblog
体育の日の今日はいろんなところでスポーツが楽しまれたでしょう。そして待ちに待ってた打ち上げで~す。そこでの第一声は「かんぱ~い」ですね。
乾杯といえば、こんなギネスに挑戦がありました。列を作った参加者が順番に後ろの人と日本酒で乾杯して一番後ろの人までリレーでつなぐ「乾杯リレー」で991人のリレーが高知市で成功しギネスの世界記録となりました。ちゃんとギネスの公式認定員が立ち会うんですよ。1時間20分かかったそうです。
ところで、日本国内では「かんぱ~い」でいいのですが、外国へ行った時の乾杯はどうでしょうか?イタリアの「チンチン」はなんとなく笑い話で覚えていますが、さて他の国は?アメリカ、イギリス、イングランドは共に「チアーズ」ドイツやオランダが「プロースト」スペイン、メキシコ、アルゼンチン、エクアドル、パラグアイなどは「サルー」お隣の韓国は「コンベ」ロシアは「ナズダローヴィエ」です。そして中国は「カンペイ」中国のどこでも「カンペイ」で全世界で通用する国際語だそうです。その国の言葉に迷ったら「カン
ペイ」でバッチリです。試験での助けであるカンペみたいですね。

はし拳

2013-10-13 20:12:51 | Weblog
土佐の方には「はし拳」というお遊びがあるそうです。これは箸を使って数当てをし、負けたら杯(さかずき)の日本酒を飲み干すものです。全日本選手権大会まであるそうで、先日、高知のホテルで開かれました。それぞれが3本の箸を背後に持って、向かい合った二人の箸の合計を当てるゲームです。酒を飲むことが罰のはずなんですが、待ち時間に酒を飲む人が多かったそうですよ(笑)。宿毛市の船頭さんたちが幕末に始めたそうですが、ゲームが誕生することそのものが、酒飲みの土地柄なんでしょう。
子供の頃、似たような遊びをしました。碁石だったかビー玉だったか、握った数の合計を当ててあたれば相手から貰える遊びでしたね。その際には性格が出たもんです。多く取られるのが嫌なのでいつも握った中には一つしか入っていない場合が多くなった子供がいましたね。ところがはし拳の場合はお酒が飲みたいばかりにわざと負ける人もいたのではないでしょうかね。これぞ負けるが勝ちですもんね。その証拠に優勝した人は勝ったお祝いに飲みに出掛けたそうですよ。

ユニークツアー

2013-10-12 22:31:24 | Weblog
青函トンネルの中にあるJR海峡線の竜飛海底駅の見学ツアーが来月の10日で終了します。北海道新幹線が2016年春に開業するのにちなんで来年3月に駅が廃止になります。もともとは緊急避難用として設置された駅で、函館と新青森駅から1日1回ずつツアーがありホームに降りてガイドさんから話を聞いて2時間ほど見学します。そのツアーが無くなると報道された8月ごろからツアー人気が高まり、いまでは毎日、即完だそうです。日本人の心情がよく出ています。残念ながら私はまだ青函トンネル内を一度も通ったことがないのでどんな雰囲気が想像もつきません。
先ほども言いましたが緊急非難用の駅が人気スポットになるんですから、先が読めないのと同じようにわからないものです。そしてさらに参加者が増えると思われますが、まさにベストセラー現象です。ベストセラーのランキングが発表されるとその本を読まなければならないという強迫観念が生まれますね。自分だけが読んでいないと取り残される気がするのですね。逆にそうした気にさせることが商売繁盛につながるんでしょう。