フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

ススキ

2015-09-27 21:24:53 | Weblog
仕事にでる途中の電車のなかで二人ほどススキを持った女性を見かけました。「ああそうか、今日は仲秋の名月だ」と改めて夜の空模様が気になります。
ところで月見とススキ、どんな関係があるのでしょうか。昔からこの秋の行事はお供えものがつきます。「お月様」というくらい月は信仰の対象と捉えられていました。十五夜、十三夜、十日夜の三日の月見は収穫に感謝するお祭りなので、収穫物をお月様に供えるのです。それではススキは、となりますが、実はススキは稲穂の代わりなんです。残念ながらこの時期はまだ稲穂が実る前なので、ススキを稲穂に見立てたわけです。また、ススキの切り口が鋭いので魔除けになるとされ、軒先に吊るす地方もあるようです。日本の社会のこうした情緒がおもてなしの精神はじめ、和の精神を作り上げてきたのでしょう。
さてこのススキ、私などはちょっと寂しいイメージが強いのです。何故ならば「俺は河原の枯れススキ~♪」という歌の印象が強いからですよ(笑)。

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