フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

べらんめい

2013-08-30 23:54:32 | Weblog
子供の頃に馴染みのあったプロ野球選手が亡くなるニュースに触れると寂しいものですね。東映というチームでエースとして活躍し、9連続奪三振をマークして記憶に残っている土橋正幸投手がこの24日に亡くなりました。土橋さんはよく実況アナウンサーが軟式野球出身と放送していたのを覚えています。その後ヤクルトの監督も務められ、また野球解説者としても活躍されました。この土橋さんを表現する言葉に「べらんめい」という言葉が使われます。バリバリの江戸っ子でした。
ところでこの「べらんめい」というのは何が語源になっているのでしょう。調べてみると、穀潰しの意味のべらぼうが転訛したものとあります。穀をつぶすのにへらの棒を使います。そのへらぼうがべらぼうになり、江戸っ子は相手を罵倒するのに「べらぼうめ」となります。それがべらんめいとなったわけですね。下町のべらんめい言葉といわれ、落語のおしゃべりはべらんめい調がほとんど、キップのよい江戸っ子がよく使う言葉です。現代では穀潰しよりキップの良さを表現する言葉です。
土橋さんもちぎっては投げの表現がぴったりのキップの良い投手でした。そんなテンポの良い投手は今、いませんねぇ。ご冥福をお祈りします。

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