フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

大根

2010-12-08 22:53:14 | Weblog
冬野菜の王様といえば、大根ですね。最近は一年中出回っている大根ですが、やはりこのじきが一番美味しいです。その美味しさを頬張って病気にかからないように願うのが、昨日と今日、京都の千本釈迦堂で行われている「大根(だいこ)だき」です。
大根に梵字という文字を書き厄払いをしたあと、油揚とともにカツオと昆布のだしで煮込むのです。この年末の行事はお釈迦さまが悟りを開いて12月8日に行った法要に因んだものだそうです。
この行事では大根が主役で沢山の人達から崇められて食されますが、今、騒がれている歌舞伎の世界では「大根」は軽蔑の対象です。「大根役者」の語源は、※大根が白いところから素人につながる※大根は食当たりしないので当たらない役者の意味※下手な役者ほど白粉を塗りたくるところから等、諸説があります。どうも芸能界では敬遠されますよね。
この大根を最近、よくいただきます。我が家ではいただいた大根の葉を利用して菜飯にしていますが、これがまた最高なんです。ですから葉っぱが立派な大根は二重に嬉しい思いをしていますが、このことは、お釈迦さまはご存知でしょうかねぇ(笑)。