フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

動物福祉

2008-03-20 23:33:29 | Weblog
今日3月20日は日本初の近代動物園として、現在の上野動物園が1882年(明治15年)に開園しました。
この動物園で思い出したのは、先日ラジオから流れていた東山動物園の企画官が語っていた「動物福祉」という言葉です。この企画官は昨年9月に、京都大学霊長類研究所から特別ポストとして就任した上野さんという人です。そこでこの上野さんを中心として東山動物園を10年間かけてリニューアルするわけですが、そのキーワードが「動物福祉」という概念です。
リニューアルは東山動物園が長い間入場者数が上野動物園に次ぐ第2位を誇っていましたが、このところ北海道の旭山動物園に抜かれてしまった背景もありましょうが、いきいきとした動物の生態を来園者に見てもらいたいという意図がある様です。
例えばゴリラにエサを与える場合、単にエサを目の前に置くだけでなく箱の中に隠して努力してエサを取る様にして、動物園生まれでも普通に生きる暮らし方をさせるのです。
ニホンザル、チンパンジー、クマ、シカ、ゾウなどを研究対象とするそうで、人との共存を考える拠点にしたいとの事です。
何よりも動物福祉への配慮というのは動物の幸せを考えながらというバックボーンがあるそうで、今この世界で一番必要な考え方かもしれません。
10年後にリニューアルした動物園を何としても見学しなくっちゃあ。(笑)