フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

バカヤロー

2008-02-28 17:46:02 | Weblog
北海道に出掛けて、右手に牧場があり馬が遊んでいます。そして左手の山川に時々鹿が出る話を聞くと、この道路は馬鹿街道かと一人つぶやいていた事があります。
今日はあの昭和28年(1953年)に行われたバカヤロー解散の発端の日です。
衆議院予算委員会で当時の吉田茂首相が野党の西村栄一議院との質疑応答中にバカヤローとつぶやいた(小さな声だったらしい)事から紛糾し、3月に解散となったものです。
この「馬鹿」は当て字で破家の転義といわれていますが鎌倉時代の末期頃から使われはじめています。よく語源として鹿を見てあれは馬だと云ったとありますが、どうも直接関係なく後から作られたと言われています。
馬鹿騒ぎとか馬鹿正直という言葉にもある様に、大きなとか偉大なという意味も含まれています。
ところで吉田首相があの時に「阿呆」とつぶやいたら解散までいったでしょうか。この「阿呆」は関西方面では馬鹿より軽い意味で使われますし「お前は阿呆なやっちゃなぁ」という表現などは多少の愛情すら感じられます。とはいっても関東の人は「阿呆」といわれたらどう受け取るかわかりませんが。
「男どあほう甲子園」という人気漫画がありましたが、職人かたぎすら感じる「阿呆」ではありませんか。
この様に歴史に残るバカヤローでしたが、吉田首相は神田の生まれだけに「阿呆」とはやはり言わないでしょうね。
念の為に西村栄一さんの選挙区は大阪第5区でした。
そうそうもう一つ、この地方では「タワケ」というのがありましたね。