フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

立春の卵

2008-02-04 15:24:19 | Weblog

今日は立春です。
昨日、北陸の加賀市で温泉卵立てコンテストが行われ、3つ立てた人が優勝したそうです。このイベントは1943年に中国では立春なら卵が立つという言い伝えを広めた著書「立春の卵」を書いた中谷宇吉郎理学博士の故郷が加賀市という事で、毎年この時期に行われています。この中谷博士は雪の結晶の研究でも有名です。
博士は立春と卵とは特に関係なく、水平な場所でゆっくりと指先に神経を集中させればいつでも立つ事を証明しました。つまりコロンブスの卵と一緒で、誰でも出来る事を最初にやったわけですね。
当時はこの「立春の卵」が幸運を招く不思議な現象とされていたのです。
世の中結構そういう経験があるものですが、この時の中谷博士の言葉がいいですね。「5分間も卵を立てる事に集中しなかったので誰も知らなかっただけ」
ちょっとチャレンジするだけで自分にも不思議な事が出来るかも知れませんね。(笑)
さあ暦の上では春です。一年の基点にもなる日です。この日から数えて88日目を八十八夜、210日目を二百十日といいます。新年から三日坊主になった事の、あらためてのスタート日にしてもいいですね。